概要
『ファイアーエムブレム』シリーズ第一弾『暗黒竜と光の剣』から存在する伝統的な重歩兵種。
重厚な甲冑を身に纏ってあらゆる物理攻撃を耐え、その後に浴びせる痛烈な迎撃戦法を得意とする重騎士の基本職。
構成
見た目のままの兵種特性を表すかのように最大HPや守備の成長率がずば抜けて高く、力もかなり高い反面、速さの成長率は極端に低い偏ったステータスを持っている。魔防に関しては昔すごく低かったが最近の作品では標準以上まで引き上げられている。
機動力についても移動歩数が他の歩兵系よりもさらに少なく、その上騎兵並に地形による移動コストの影響を受けてしまうため、つねに運用難がついて回る。
そのような性質からゲーム全体のバランス調整の影響をもろに引っ被るクラスで、強さの変遷(後述)を見るとゲーム全体のバランス調整の歴史が垣間見える。古参のファンの場合弱いイメージを持ちがちだが、烈火の剣以降は運用難こそあるものの強いほうで推移している。
「アーマーナイト」という表記で登場する場合は槍を使用するが、『聖戦の系譜』『暁の女神』では使用する武器種類ごとに兵種がわかれている。
上級職はジェネラルとなり多くの場合作中最強の守備を持ち、さらに「大盾」など物理対策スキルを習得できる鉄壁のクラスとなる。追加で使用できるようになる武器は作品ごとに良く変わり、剣、斧、弓、全部使える、の全ての事例がある。
分岐CCがある作品では重装騎兵であるグレートナイトにもなれる。
アーマーナイトのような高い力と守備に加え騎兵としては低いが通常の歩兵より高い機動力を有する「動く砦」であり、弓以外の3種類の武器を操れる器用さと、アーマー系とソシアル系(後に獣馬系)双方の特攻を受けてしまう弱点を持っている。
敵として登場した場合、蒼炎の軌跡あたりまでは魔法に弱く設定されており魔法による攻撃が有効だったが、暁の女神以降は魔防も高いためどうやっても倒すのに苦労するユニットになっている。
守備が高く速さが極端に低いという性質上、元々2回攻撃前提の剣士系では刃が立たないが、斧歩兵系を当てると高威力で2回攻撃できかつ命中が低めでも回避されにくいため有効。
強さの変遷
ドーガを始めとする俊敏性に恵まれた迎撃タイプ、ロジャーを始めとする攻撃性に恵まれた出撃タイプに見られるように、他の兵種と比べて育成の目安となる成長指針が明確であり、レベルアップの際の能力値吟味、または弱点を補強する各種強化アイテムの利用によって汎用性の高い戦力に育てやすい。
最も不遇だったのは、『聖戦の系譜』の時代で、通常の歩兵系ですら移動に難儀する広大なマップ、騎兵および軽歩兵ユニットの極端な増加、回避率が重要視される極端な避けゲー、魔道士や魔法剣等の要因が重なりに重なっており、しかも敵専用兵種のバロンがアーマーナイトの上位互換のような状態であったため、アーマーナイトを主戦力に起用する行為は即ち「縛りプレイを楽しむお遊びの一つ」を意味することとなった。
味方ユニットとしての扱いも弱く、前編はアーダン(ソードアーマー)、後編はハンニバル(ジェネラル)の2名しか登場しない。
それ以降、性能面とキャラクター面の双方において兵種や武器種のバランスを取るような調整が徐々になされるようになっていき、アーマーナイト系もその調整を受けることになった。
まず、封印の剣では、主人公の味方勢力としてアーマー系を主戦力とするオスティア家が登場し、トライアングルアタックが実装されるなどストーリー上の扱いが良くなった。
続いて烈炎の剣では、低移動力の補填として能力上限の合計が全味方クラス中最高となり、高いステータスを持つオズインなど、味方も強くなった。
最大の転換点となったのは、後のオスティア侯であるヘクトルが所謂もうひとりの主人公として主人公に抜擢されたことで、斧歩兵にして重歩兵かつ主人公というこれまでなら弱い要素の塊でありながら物凄く強かったため、以降の武器全体のバランスやら主人公像やらにまで広く影響を与えることになった。
蒼炎の軌跡以降は、それまで回避ゲー寄りだったゲーム全体のバランスが改善され、敵の攻撃を確実に受け止められる頼れるクラスになっていった。
暁の女神以降はこれまでは低く設定されていた魔防も高くなり、あらゆる攻撃に対して隙の無い防御が可能な真の鉄壁と言えるクラスになっている。
変遷
暗黒竜と光の剣
クラス
ファイアーエムブレム外伝
クラス
紋章の謎
クラス
聖戦の系譜・トラキア776
クラス
- ソードアーマー(剣)→ジェネラル(剣・槍・斧・弓)
- ランスアーマー(槍)→ジェネラル(剣・槍・斧・弓)
- アクスアーマー(斧)→ジェネラル(剣・槍・斧・弓)
- ボウアーマー(弓)→ジェネラル(剣・槍・斧・弓)
- バロン(剣・槍・斧・弓・炎・雷・風・杖)※敵専用、レプトールは特例で魔力30(通常上限は22)
- エンペラー(剣・槍・斧・弓・炎・雷・風・杖)※アルヴィス(『聖戦の系譜』第二部)専用
スキル
- ジェネラル:大盾(一定確率でHP吸収以外を完全無効化)
- バロン:大盾
- エンペラー:大盾、カリスマ(周囲3マス以内の味方全員の命中率+回避率10%上昇)
封印の剣・烈火の剣
クラス
聖魔の光石
クラス
- アーマーナイト(槍)→ジェネラル(剣・槍・斧)orグレートナイト(剣・槍・斧)
スキル
- ジェネラル:大盾(一定確率で状態変化以外を完全無効化)
蒼炎の軌跡
クラス
- 重歩兵(槍)→ジェネラル(剣・槍)
奥義
- ジェネラル:月光(攻撃目標の守備力+魔法防御力半減)
暁の女神
- 剣重装兵(剣)→剣武将(剣・槍)→将師(剣・槍・斧)
- 槍重装兵(槍)→槍武将(槍・斧)→将師(剣・槍・斧)
- 斧重装兵(斧)→斧武将(斧・剣)→将師(剣・槍・斧)
- 漆黒の騎士(剣・槍)※漆黒の騎士専用
奥義
- 将師:月光(攻撃目標の守備力無視+ダメージ3倍)
- 漆黒の騎士:月光(攻撃目標の守備力無視+ダメージ5倍)
新・暗黒竜と光の剣・新・紋章の謎
クラス
- アーマーナイト(槍)→ジェネラル(槍・弓)
- 皇帝(槍)※ハーディン(『新・紋章の謎』)専用
覚醒
クラス
- アーマーナイト(槍)→ジェネラル(槍・斧)orグレートナイト(剣・槍・斧)
スキル
- アーマーナイト:守備+2、屋内戦闘(屋内またはそれに準ずる地形上での戦闘時に命中率+回避率10上昇)
- ジェネラル:守備の叫び(「応援」コマンド使用時、1ターンのみ自分の周囲3マス以内の味方全員の守備力4上昇)、大盾(一定確率で全物理ダメージ半減)
- グレートナイト:月光(攻撃目標の守備力+魔法防御力半減)、デュアルガード+(デュアルガード発生率10%上昇)
if
クラス
- アーマーナイト(槍)→ジェネラル(槍・斧)orグレートナイト(剣・槍・斧)
スキル
- アーマーナイト:守備+2、閉所防御(地形効果を持たない場所での戦闘時に被ダメージ-3)
- ジェネラル:守備隊形(双方の追撃効果停止)、大盾(剣・槍・斧・獣石・絡繰ダメージ半減)
- グレートナイト:月光(攻撃目標の守備力+魔法防御力半減)、金剛の一撃(物理ダメージ-10)