曖昧さ回避
魔法剣とは――
- 魔法の力を秘めた剣。
- 魔法と剣技を合わせた必殺技(もしく合体攻撃)。
- 衛藤ヒロユキの漫画『魔法陣グルグル』に登場する魔法の一つ。→光魔法キラキラ
- スクウェア・エニックスのRPG『ファイナルファンタジー』に登場する技能の一つ。
- フロムソフトウェアのRPG『キングスフィールド』に登場する技能の一つ。
- コミック作品『ダイの大冒険』に登場する技の一つ。剣技と魔法を組み合わせたものとして描写される。
- 特撮テレビドラマ『魔法戦隊マジレンジャー』に登場する武器の一つ(魔法剣キングカリバー)。→マジキング
本記事では上記のうち、1・2・4・5・6について取り扱うものとする。
剣としての「魔法剣」
基本的には「魔剣」と同義語であり、単語として浸透しているのもこちらの意味合いの方である。
他方で、魔剣という言葉が持つ“邪悪・陰湿・危険”と言ったイメージよりも、より明るくファンタジー色が強い傾向があるため、単純に“魔法の力が宿った剣”という意味ではこちら、もしくは「魔力剣」が適用される場合もある。
必殺技としての「魔法剣」
「魔法の力を剣に込めて振るう」という剣と魔法の合わせ技。
“魔法の才能”と“剣技の才能”の両面が必要で、かつコントロールが難しく並大抵の技量では扱えない高等技法とされることが多い。
多くは勇者や魔法剣士(魔法戦士)の特許と言った扱いであり、習得が難しい分、その威力もひと際大きい“必殺技”(または奥義)として扱われる傾向にある。
稀にではあるが、戦士系キャラクターと術師系キャラクターの合体技(合体攻撃)として繰り出されることもある。
ファイナルファンタジーシリーズの『魔法剣』
同シリーズにおける初出は、『FF5』でのジョブ「魔法剣士」のアビリティとしてである。
「装備中の剣に黒魔法(及び一部の白魔法)を付与する」というもので、敵の弱点属性やバステ耐性が判っていればかなり強力。入手時期的にシヴァやリクイドフレイム辺りで試し斬りしたプレイヤーも多いだろう。
他アビリティと組み合わせれば更に凶悪化し、特に「魔法剣二刀流乱れ撃ち」は最終盤の鉄板と呼ばれ恐れられた。でもダミーターゲットだけは勘弁な!
『DFF』でもバッツのEXバーストとして採用されてる辺り、スタッフは解ってらっしゃる。
『FF9』では、アデルバート・スタイナーの固有コマンドとして登場。
ビビ・オルニティアがパーティーに編成されている場合にのみ表記され、使用が可能となる。
ビビの修得した黒魔法に応じて使用できる魔法剣が増えるが、MPはスタイナーのものが消費される。
攻撃範囲は単体だが、「ジハード剣」のみ全体攻撃。
スタイナーが沈黙・ミニマム、もしくはビビがヒート・沈黙・ミニマム状態になると使用不能になる。先んじてコマンドを入力していても、魔法剣が発動する前に先のステータス異常を受けると「コンビネーションがくずれた!」というメッセージが発せられ、不発に終わる。
序盤はその威力に助けられるが、最終的にはスタイナー自身の「剣技」コマンドの技の方が強くなるのに比例して、存在意義も希薄となってしまう。
とはいえ、「扱いが“特殊攻撃”なので眠っている敵を起こさない」「特殊攻撃なので『プロテス(物理耐性バフ)』と『シェル(魔法耐性バフ)』を貫通する」「対属性なら剣技よりも強力」など、利点も少なからず存在する。
FFに近い作品の『ブレイブリーデフォルト』に登場する「魔法剣士」もFF5に近い性能だが、こちらは一定ターンが過ぎると宿した魔法が切れてしまう。ただし、戦闘中は手にする武器にエフェクトがかかるので判別は可能。FFとの違いは「武器ではなく術者の手そのものにかかる点」であり、素手を使うことがあるモンクでも魔法剣が可能である。
キングスフィールドシリーズの「魔法剣」
同シリーズでは、「魔力を有する武器を持ち、体力と魔力が一定値以上に達することで使用可能になる技」として位置付けられている。
使用コマンドは剣(△ボタン)を振った直後に攻撃魔法発射(□ボタン)。
このボタンの振り分け上タイミングを間違うと、剣を空振りしてその時点で装備されている攻撃魔法を放つだけになる。
発動する魔法の性能や属性は武器に依存しているが、総じて威力は高く、ムーンライトソードなどの強力な武器の魔法剣ならば、ラスボスをも数発で倒せる。
さらに『キングスフィールド2』及び『3』では、〇→△→□コマンドで第二の魔法剣を使用することが可能となった。
こちらはMP消費が大きいものの、より高威力の攻撃を発動することが多い。
『4』では魔力を持たない普通の武器(剣に限らずなんと拳まで可能)でも、武器のレベル(武器固有の熟練度)を上げれば無属性の衝撃波が放てるようになっている。
ほとんどの魔法剣は、魔法の弾や光線などを発射する攻撃手段だが、『2』および『3』に登場した「メレル・ウルの剣」の第二魔法剣だけは□ボタンを押している間、無敵になる(代わりに移動力半減)という防御効果を発揮する。
同様の要素は、以降のフロムソフトウェア作品にも受け継がれており、『アーマード・コア』シリーズでは強化人間に成るなどして一定条件を満たすと、レーザーブレードからブレード光波を放つ能力が解禁される。
発射時のコマンドは、キングスフィールドの魔法剣発射コマンドと同じ。
『ダークソウル』シリーズにおいても、「月光の大剣」などの特殊な武器で両手強攻撃を使用すると、魔法剣のような特殊能力を発揮することがある。シリーズ中でも『ダークソウル3では、そうした武器固有の特殊能力は「戦技」として扱われている。
『ダイの大冒険』の「魔法剣」
同作での扱いは前述の通りであるが、地底魔城にてヒュンケルと戦闘に及んだ際、ダイが無意識状態の間に繰り出したのが初出である。技名は、ダイの友ポップによって名付けられた。
作中での魔法剣は、火炎呪文(メラ)を宿したものと電撃呪文(ライデイン)を宿した二種類が存在するが、これを目の当たりにしたヒュンケルをして 「剣と魔法を両立することが出来る者が存在するとしたら 人間以上の存在である」と言わしめている。
実際に物語が進むにつれ、魔法剣が「特定の一族のみが使うことが出来る特殊能力」であることも明らかにされている。