エメリウムスラッガー
えめりうむすらっがー
セブンさん!ゼロさん!親子の力、お借りします!!
智勇双全、光となりて!
概要
ウルトラセブンとウルトラマンゼロの親子のウルトラフュージョンカードでフュージョンアップした形態。属性は「導」。
名前の由来はエメリウム光線+ゼロスラッガーまたはエメリウムスラッシュ+アイスラッガー。親子の力だけに、両者の能力に共通して使われている名前が由来になっているという珍しいパターンである。
当初は玩具の音声のみで確認されていた形態だが、『ウルトラマンフュージョンファイト!』第4弾にて登場。その後、劇場版『絆の力、おかりします!』ラストシーンでの先行登場を経て、『ウルトラファイトオーブ』にもオーブの新たなフュージョンアップ形態として実写作品への本格登場を果たした。
フュージョンアップ時のポーズは、レオから受け継いだ右腕を真横に伸ばすポーズから、ダンがウルトラ念力を使う時のように両腕を拳にして交差し、胸を張って力こぶを作るセブンタイプ特有の巨大化ポーズを取った後、オーブリングを掲げる(この時、ライトニングアタッカーと同様BGMは流れないが、代わりにセブンとゼロが変身する時のSEがそれぞれ流れる)。
ウルトラアイを着けるポーズはゼロアイとそこまで変わらないことと、ゼロのフュージョンアップ形態としてすでにハリケーンスラッシュが登場しているためか、サンダーブレスターを除いて唯一、変身者の変身時のポーズを取らないフュージョンアップとなっている。
その後はゼロの変身時と同じように、オーブスラッガーショットが周囲を回って頭部にセットされるシーンが入る。
巨大化時のぐんぐんカットは、ダンがウルトラアイを装着した時の光の渦のエフェクトが出現した後、ウルトラセブンのOPの背景が出て、ゼロの変身バンクの青と赤の光を纏ってエメリウムスラッガーが勢いよく飛び出してくるというものになっている。
容姿
メインカラーは銀、青、赤。額のランプの色は水色。
全体的にゼロを思わせるシンプルな外見。頭部にはアイスラッガーとゼロスラッガー両方の意匠があり(『ウルトラファイトオーブ』ではアイスラッガー部分が取り外せる事が判明した)、顔つきもゼロに近い(眼の色はオリジナルと違い水色)。両肩のプロテクターはセブンXのように盛り上がっている。模様は正面がゼロ、背中がセブンに準じたものになっている。カラータイマー周りにはゼロツインシュート発射時のような装甲が追加されている。
必殺技
ワイドスラッガーショット
ウルトラセブンのポーズを取った後、両腕をL字型に構えて光線を放つ。
7話でセブンのワイドショットとゼロのワイドゼロショットと共に放ってタイラントを撃破した。
名前の由来はワイドショット・ワイドゼロショット+アイスラッガー・ゼロスラッガー。
トリプルエメリウム光線
両腕を額に添えた後、左腕を胸元に当てながらエネルギーをチャージし、右腕の拳を突き出すようなポーズと共に額のランプから緑色の光線を放つ。
セブンのエメリウム光線やゼロのエメリウムスラッシュに相当する技。
チャージから発射までの一連の動作は、セブンのエメリウム光線の複数の発射ポーズを組み合わせたものになっている。
『ウルトラファイトオーブ』第7話でレイバトスに対して使用し、体に風穴を開けるほどの威力を見せたが、即座に再生されてしまい決定打にはならなかった。
ハイパーウルトラノック戦法
ハリケーンスラッシュの技でもあるオーブスラッガーショットとアイスラッガーの三刀流で繰り出す、ウルトラノック戦法の強化版。
ハンディショットを当てるオリジナルやキックを当てるウルトラキック戦法と違い、強化されたウルトラ念力を当てる技のためか、スラッガーを連続で当てる事ができ、レイバトスを滅多切りにして大ダメージを与えた。
ES(エメリウムスラッガー)スペシウム
最終回で披露した光線技で、エメリウムスラッガーの切り札。
一度ワイドショットのポーズを取った後、右腕を真横に伸ばしながらエネルギーをチャージし(この時にはオーブの周囲にスペリオン光線やゼットシウム光線の時のような巨大な光の輪が出現するという演出が取られた)、再びワイドショットのポーズに戻して発射する。
レイバトスを木っ端微塵にした。
ウルトラファイトオーブでの活躍
当初は、オーブが時折垣間見るビジョンとしてのみ登場していた(理由は明確にはなっていないが、後述するシャイニングフィールドの影響とゼロは推測している)。
その後レイバトスを取り逃がしたオーブが、シャイニングウルトラマンゼロの力で作り出したシャイニングフィールドでの10年にも渡る猛特訓の末、セブンからウルトラフュージョンカードを授けられ変身が可能となった。
怪獣墓場でタイラントに苦戦していたゾフィー・ジャックと合流し、セブン・ゼロ親子と息の合ったコンビネーションでこれを撃破すると、ウルティメイトゼロの力を借りて惑星ヨミへとワープし、レイバトスとの最後の戦いへと突入する。
トリプルエメリウム光線の一撃からも再生する不死身のレイバトスに対し、「再生が追い付かないほどの攻撃を刻み込んでやる!」と豪語し、アイスラッガーを駆使した連続攻撃で大ダメージを与え、最後は「俺達に勝とうなんざ、2万年早いぜ!」と叫びながら放った渾身のESスペシウムで撃破した(ただし、レイバトスはこの段階ではまだ完全には死亡しておらず、その後人知れず復活したところを別のウルトラ戦士によって止めを刺されている)。
余談
- オーブは、劇場版『絆の力、おかりします!』のラストで既にこの形態に変身しているのだが、その後日談である『ウルトラファイトオーブ』では作中で初めて力を受け取ったような描写がなされており、劇場版の展開と矛盾してしまっている。
- もっとも、劇場版ラストのシーンは話の本筋とは特に関係のない、宣伝のための一種のサービスカットのようなものなので、そこまで突っ込むのは野暮というものなのかもしれない。或いはオーブのエピソード8であるデザストロとの関わりと、エピソード9であるレイバトスとの戦闘後、地球に帰還した後のことなのかもしれない。
- 新たな力を身に付けるためとはいえ、10年も特訓したことに驚いた視聴者も多かったと思われるが、何十万年も生きられるウルトラ戦士にとっては人間で言うと数日程度の長さでしかなく(ただしクレナイ・ガイは生まれながらのウルトラ戦士ではないため、普通の人間と同じ感覚である可能性もあり、実際、劇中では「もう10年も~」と発言している)、加えてシャイニングフィールド内の時間の流れは現実より速いという特殊な効果のため、現実ではそう時間は経っていない。
- また、どんな特訓だったのかは(尺の都合もあって)最後にゼロをオーブカリバーで弾き飛ばした描写くらいで、ほとんど描かれていないが、かつてジープで追い回したり、岩石を落としたりしたあの2人による特訓ということで壮絶・過酷を極めたものだったのでは?と想像した視聴者も多かったとか。