概要
数は文化圏によりさまざまな数え方があるものの、現在、世界では1から順に数えていき、10まで来たら折り返すという十進法が取られている。
主な分類
整数
小数点以下の無い数全般を指す。
有理数
整数比(整数同士の分数)で表すことのできるすべての数。
1/3や1/7といった無限小数(循環小数)と、1/2のような有限小数に分けられる。
実数
2乗すればゼロ以上の値になるような数のこと。
数直線上で表現できる数とも言える。
無理数
整数比の分数で表すことが不可能な実数。√2、π(円周率)など。非循環小数。
純虚数
2乗してゼロ未満の値になる数のこと。√-1をiと置いて表す。数直線上で表現できない。
複素数
実数と純虚数の和で表現できる数。実数も該当。
虚数
実数でない複素数のこと。
偶数
奇数
2で割り切れない整数。丁半の半。
自然数
正の整数、または非負の整数。その辺は時代や分野によって異なる。
複数の数による数
ベクトル
複数の数をセットにしたもので、縦か横のいずれかに並べて表現する。
元々の意味合いとしては「方向を持つ数」。座標との違いは曖昧な部分がある。
スカラー
ベクトルに対する、普通の数。一般的には一次元のベクトルと同一視される。
行列(マトリクス)
数を表のように縦横に並べたもの。「ベクトルのベクトル」という側面を持つ。
テンソル
スカラー、ベクトル、行列の拡張概念。
スカラーは0階のテンソル、ベクトルの1階のテンソル、行列は2階のテンソルとされる。
実際には行列がこう呼ばれてる事も多い。
表現
垓より上は説がいろいろあるものの、ここでは無量大数を10の68乗とした場合(寛永11年版)と10の88乗とした場合(寛永8年版)について表記する。
- 十(じゅう)=10=10^1
- 百(ひゃく)=100=10^2
- 千(せん)=1000=10^3
- 万(まん)=10000=10^4
- 億(おく)=10^8
- 兆(ちょう)=10^12
- 京(けい)=10^16
- 垓(がい)=10^20
- 𥝱(じょ)または秭(し)=10^24
- 穰(じょう)=10^28
- 溝(こう)=10^32
- 澗(かん)=10^36
- 正(せい)=10^40
- 載(さい)=10^44
- 極(ごく)=10^48
- 恒河沙(ごうがしゃ)=10^52(寛永8年版では10^56)
- 阿僧祇(あそうぎ)=10^56(寛永8年版では10^64)
- 那由他(なゆた)=10^60(寛永8年版では10^72)
- 不可思議(ふかしぎ)=10^64(寛永8年版では10^80)
- 無量大数(むりょうたいすう)=10^68(寛永8年版では10^88)
最早何が何だか…。
漢字圏ではこのように、4桁区切りを基準とた表現が主に用いられる。
なお、しばしば混同されるが、不可説不可説転は全く別系統による表現であり、以上を延長したものではない。
英語の場合
英語においては、十はTen(テン)、百はHundred(ハンドレッド)、千はThousand(サウザンド)であり、そこからは3桁区切りとなっている。
まず、千の千倍である100万(=10^6)はMillionであるが、その千倍である10億(=10^9)については2系統の表現(short scaleとlong scale)が存在する。
short scaleでは10億はBillionであるが、long scaleではThousand millionであり、Billionは1兆(=10^12)となる。
Billionの次はTrillionで、このbiは2、triは3を意味しており、以降もこれに則った名となっている。
そして、少なくとも20に当たるVigintillion(10^63または10^120)までは、標準的な単語として認められているようである。
100に当たるCentillion(10^303または10^600)も標準的な単語となっているようであるが、21~99については、単語自体は確認できるものの、どれほど標準的なのかは不明。
関連項目
数字…数タグのまとめ有り。