概要
正式名称は『怪獣人形劇 ゴジばん』
ウルトラシリーズを題材にした人形劇「ウルトラP」および「ウルトラマンM730ウルトラマンランド」で知られる人形劇団『アトリエこがねむし』が制作する東宝公式の人形劇番組で、2004年のゴジラを題材にした人形劇「ゲキゴジ」が前身となっている。
ネット配信番組ではあるが、『ゴジラTV』以来のゴジラを題材にしたレギュラー番組である。
東宝株式会社とAlphaBoat合同会社が共同運営するプロジェクト「GEMSTONE」の第一回目テーマ:「ゴジラ」に応募されたパイロット版が入賞したことがきっかけとなり、2019年8月9日からGodzilla Channel ゴジラ(東宝特撮)チャンネルで配信が開始された。
以降、毎週金曜17:00(ただし遅延多し)に最新話が配信されていた。Season1は全21話で完結し、以降の配信は未定。
また、徳間書店のWebサイト・アニメージュプラスでは本作の怪獣たちが登場する4コマ漫画「ゴジ漫」が連載されていた。こちらは毎週木曜更新。
ゴジラ・フェス2019
2019年11月3日に行われた『ゴジラ・フェス2019』では、会場のうちの一つである東宝ツインタワービル2Fに本作の展示コーナーが設けられ、特設ステージでは本作初となる生公演も行われた。
入場は2時間を1区切りとする完全入替制で、11時入場~17時入場まで計4回分のチケットが販売されたが、当日朝10時過ぎ時点ですでに全入場回が完売となる大盛況ぶりを見せた。
内容
現在、以下の5つのコーナーが存在する。
毎回すべてのコーナーが配信されるわけではなく、原則1話につき『ヘドじい』以外のいずれかのコーナー+『ヘドじい』がセットで配信される。
Go!Go!ゴジラくん
ゴジラくん、ミニラ、リトルのゴジラ三兄弟をはじめとする怪獣たちの暮らしを描く人形劇(アトリエこがねむしのTwitterによると舞台は『島』とのこと)。三兄弟が立派な怪獣になる為に特訓を(例:放射火炎の練習)する光景や、三兄弟が昔話を演じる『ゴジばん昔ばなし』などが描かれる。
子供向け作品だが「吹き出しで会話」、「尾を引きずりながら水平移動でドロップキック」などのゴジラシリーズに関する小ネタが披露される事もある。
仕舞いには会社的に名前を言ってはいけない怪獣ネタも披露している。
また、動画のコメント欄に寄せられるリクエストに積極的に応える(更にそのコメントを本編中で怪獣たちが紹介する)のも特徴の一つ。
先述の『ゴジラ・フェス2019』公演においても本コーナーの人形劇が上演され、多くの新キャラクターが登場した。
ヘドじい
荒野らしき場所をあてもなく歩くヘドちの質問に先を歩くヘドじいが渋く答えるミニ人形劇。『ゴジばん』のコーナーの中では19話までは毎週配信されていたコーナーである。(20話と21話にはヘドじいとヘドちは登場している)
含蓄のあるヘドじいの言葉は必聴。また、ヘドちの決まり文句「なるヘドろ!」が癖になるとか、ならないとか。
原則他のコーナーとセットで配信されるオマケコーナーポジションだが、1回だけ日本の名所から視聴者の質問に答える『ヘドじい漫遊記』というメインコーナーとして配信されたことがある。
かまってゴジラ
様々なシチュエーションで悩み苦しむ女性たちの前に小動物サイズの蒲田くん・カマッテくんが現れ、最初は邪見に扱われながらも次第に心を通い合わせる新感覚の実写ドラマ。
ジェットジャガーに訊け!
ロボロボ博士が発明した意思を持つロボットジェットジャガーを主人公としたギャグ作品。
現時点では唯一のアニメ(イラスト)作品である。
ジェットジャガー以外にもゴジラやメガロ、ミニラやリトルも登場する。
もしモス
『もしもモスラが○○したら?』というテーマで、赤い目と青い目のモスラ幼虫の双子が活躍するコーナー。また、バトラ幼虫も登場する。なお、Season1における配信は一度のみ。
ちなみにアイキャッチで登場する双子の小美人はルネとルナ、黒い小美人はルルベラという。(参照)
登場怪獣
Go!Go!ゴジラくん
島の怪獣たち
ゴジラくん
ゴジラ三兄弟の長男。弟のミニラ、リトルと共に立派なゴジラになるべく特訓をしている。
いつも元気いっぱいで、放射火炎やドロップキックなども立派にこなす。
本人(本怪獣?)曰く強くなる修行の目的は「戦う為だけでなく、何かを守ったり、助けたり、何より自分の心を鍛えるため」とのことで、基本的には戦うことを望まないスタンスをとっている(戦いを嫌う理由は『一度戦いだしたら自分を止められなくなる』とのことで、その時は尻尾の一撃でガイガンを遠くの岩盤に吹っ飛ばしてしまうほど)。
ミニラ
ゴジラ三兄弟の次男。
当初はリトルとどちらが年上なのかは謎だったが、♯7でリトルより年上と判明。
ゴジラくんのことを「ゴジラにいちゃん」と呼んで慕っている。
兄のゴジラくんや弟のリトルに比べると怪獣としては未熟な面が目立つが、失敗にめげないマイペースな性格。
♯7〜♯8や『ゴジラ・フェス2019』での公演では、発見した卵を積極的に守ろうとしたり、時には自分自身を盾にしてドラット達の魔の手から守り、満身創痍になっても卵の事を最優先で心配するなど優しさと勇気を見せている。
リトル
ゴジラ三兄弟の三男。
当初はミニラとどちらが年上なのかは謎だったが、♯7でミニラより年下と判明。
ゴジラくんやミニラのことを「(ゴジラ、ミニラ)あんちゃん」と呼んで慕っている。
甘えん坊で容姿・口調共に幼げだが、なぜか慣性の法則や刷り込みを知っているなど妙に博識な一面もある。
ゴジラくんほどではないが怪獣としての実力は確かで、特訓もそつなくこなす。
#2から登場する青い目のモスラ幼虫。幼いからか言葉を発することはなく、もっぱら「もしゅもしゅ」と鳴く。
ゴジラ三兄弟が手こずる特訓をあっさりやってのけたり、かけっこ大会で誰よりも早く駆け抜ける(あまりの速さに、その姿はゴジラくんたちには視認できなかった)など、見かけとは裏腹に本作におけるトップクラスの実力者として登場する。
後に『ゴジラ・フェス2019』公演で発見された卵から赤い目のモスラ幼虫が誕生したが、これが上記のモスラ幼虫や『もしモス』のモスラ幼虫2体と別個体かどうかは現状不明。
♯3から登場するゴジラくんの親友。ゴジラくんとは心が通じ合っているため、言葉がなくても(吹き出しで)会話できる。
特技は丸まって転がること。
♯5で初登場した地底怪獣。穴掘りが得意で、アンギラスともども足の速さと体力に定評がある。
『ゴジラ・フェス2019』公演で登場したゴジラ一族の長老。
自らを「過去と未来を繋ぐ歴史の証人」と名乗り、仙人のような口調で喋る。
水晶の付いた杖で予言を行う、ドラットが念力で投げつけた岩を空中で止める、観客の応援を受けて巨大化するなどさまざまな超能力を備えている。
ゴジラ三兄弟からはとても頼りにされており、自身もまた若い三兄弟に期待を寄せている。
♯11で本編初登場、さらにサンタクロースの一人(一匹?)であることが判明。クリスマスには怪獣好きな子どもたちにプレゼントを配っている。
ゴジラ・フェス2019で先行登場した空の大怪獣で、本編では♯8から登場(孵化前を含めるなら♯7から)。
ミニラが大事にしていた卵から孵り、刷り込み現象からミニラの事を母親と慕う怪獣の赤ちゃん。
登場した怪獣の中では最年少で生まれたばかりの赤ちゃんなので卵の殻の底面をオムツにしている。
♯12ではミニラと一緒に空飛ぶ練習をしていたが、再び襲来したドラット達に食べられそうになる。ミニラを傷つけたドラット達への怒りから飛べるようになり、幼いながらもローリングアタックを披露するなどいきなり上達する。
#12にて、キングギドラに挑む怪獣軍団のうちの一体として登場。
いずれも#12にて、キングギドラに挑む怪獣軍団の背後に不明瞭な姿で登場。
ほとんどシルエット同然であったため、パペットが制作されているかは不明。
『ゴジラ・フェス2019』展示コーナーで先行登場したが、Season1には未登場。
島の外から来た怪獣
ドラット三兄弟
『ゴジラ・フェス2019』公演と♯8で登場。
未来からやってきたドラットの兄弟で、3匹が全く同じ内容をほぼ同時に話すのが特徴。
時空移動能力を持ち(ただしタイムワープ先では三分間しか滞在できない)、過去や未来に訪れてはその時代の卵を食べるグルメ家の一面がある。
岩を持ち上げるほどの威力がある「ドラット念力」や電撃状の光線「ドラドラ光線」を繰り出す事ができ、可愛い見た目に反して目的の為なら例え無抵抗な相手でも徹底的に痛め付ける冷酷さを持つ。
しかしその一方で滞在時間の残り時間を計算し忘れるというドジな面も。
♯12(通算21話)で再びラドンの卵を狙ってやってきたが既に孵っていた為、今度はラドンを焼き鳥(ミニラもついでに焼き豚)にして食べようと襲いかかるが…
現時点で登場した怪獣の中では後述するガイガンと並ぶ明確な敵役。
ドラット三兄弟が「ドラット合体」の掛け声とともに合体した超ドラゴン怪獣で、人形劇の範疇を超えるとてつもない巨体の持ち主。
その体躯と合体前より大幅に上昇した戦闘力に任せて初ゴじいやゴジラ三兄弟を圧倒するが、観客の応援を受けて巨大化した初ゴじいと死闘を展開。
そして♯12において、しびれを切らしたドラット三兄弟が奥の手として披露した。
当人たち曰く、合体すると非常にお腹が空くが滞在時間が無制限になるとのこと。
♯9で初登場した、このコーナー初の明確な宇宙怪獣。
戦いを好んでおり相手に戦う意思が無かろうが問答無用で戦いを仕掛け、まだ幼いリトルにさえ容赦無く腕の刃を向けるなど、本作ではドラットと並んで明確に敵意を向けてくる敵役。
実力は確かなのだが、すれ違ったモスラが島の怪獣の中でトップクラスの実力を持つことを見抜けず、アンギラスとバラゴンが戦いを止めるために仕掛けた落とし穴に引っかかりそのまま生き埋め状態になってしまったり(このときの発言から閉所(と暗所)恐怖症であることが伺える)と間抜けな面もある。
かまってゴジラ
カマッテくん
様々な問題を抱える女性の前に突如現れ、「カマッテ」と囁く謎の生物。
しかしパイロット版である少女に拾われた個体については『Go!Go!ゴジラくん』♯11で時空の歪みから人間界に迷い込んでしまったゴジラ一族の子供であること、その少女に「かまち」と名付けられて世話されていたが、人間の世界に適応できず次第に衰弱していたことがショゴじいの口から明かされた。
クリスマスの最中、迎えに来たゴジラ三兄弟と初ゴじいに介抱され共にプレゼント配達に参加しそのまま島の仲間に加わることができた。
ヘドじい
ヘドじい
その名の通りヘドラのおじいさんで、孫のヘドちの質問に答える。
ヘドち
目の向きが左右を向いている幼いヘドラ。ヘドじいとは祖父と孫の関係で、よく質問する。
「なるヘドろ!」が口癖。
ジェットジャガーに訊け!
ロボロボ博士が開発した、世界初のAIで意思を持ったロボット。
ゴジラと交戦していた怪獣。
もしモス
モスラ
それぞれ青い目と赤い目をした、2体のモスラ幼虫。
幼いためか「もしゅもしゅ」と鳴く。
バトラ
いたずら好きのバトラ幼虫。
双子のモスラ同様に幼いためか、「ばしゅばしゅ」と鳴く。
配信リスト
関連タグ
ゴジラアイランド:ゴジラを題材とした人形劇番組としては本作の先輩に該当する番組。ただし、使用されているのは市販のソフビ人形である。