曖昧さ回避
- 東宝特撮映画『ゴジラ』シリーズに登場する怪獣。本項目に記載。
- セガのアーケード用大型プロジェクタ筐体の俗称。
- 『ONE PIECE』に登場する鮫。
- 『これはゾンビですか?』に登場する怪物達。
『ゴジラ』シリーズ
メガロ(Megalon)はカブトムシのような姿が特徴的な怪獣(ただし、カブトムシ以外の虫の特徴も取り入れられている)。その特徴的で悪そうな見た目は、『ゴジラvsモスラ』(1992年)に登場したバトラなどそれ以降の昆虫怪獣のデザインにも影響を与えている。
ゴジラ映画第13作『ゴジラ対メガロ』にて初登場した。
600ノットの水中移動能力の他にも飛行能力を持ち、高空や長距離の飛行には翅を広げてマッハ3のスピードで飛行し、戦闘中の低空時には翅を広げずに飛ぶ。
その羽ばたきによる風速は実に1000mに及び、ジャンプも得意でバッタのように跳び跳ねて移動することもある。
なお、昆虫型怪獣ではあるが手足は合わせて四本で、カブトムシには無い尻尾が生えている。
両手を合わせたドリル、口からのナパーム弾、角からの光線を武器とする。ドリルを活かした地中からの奇襲戦法も強力。
地熱ナパーム弾は爆発するタイミングを調整出来るようになっていて避け難く、辺り一面を火の海に変えてゴジラとジェットジャガーのコンビを苦戦させた。
ミサイルやロケット弾の通じない硬い表皮に包まれてはいるが、メーサー戦車隊の攻撃やゴジラの放射火炎と言ったビーム攻撃にはたじたじだったので、実弾に対してはともかくビーム系に関してはそれほど防御力が高いという訳でもない様子。
更に元々は非戦闘ロボットでろくな武器も持たないジェットジャガー相手に格闘で苦戦していたので、当然ゴジラにはボコボコにされる一方だった。エビラとガバラ(想像上の怪獣)およびカマキラスより力は上かもしれないが、キングギドラ、メカゴジラ、ヘドラおよびガイガンよりは弱そう。
このように近距離、中距離および遠距離の武器が豊富で格好いい見た目に反して実力はそんなに高くない。
プロフィール
- 別名:昆虫怪獣
- 身長:55m
- 体重:4万4千t
- 飛行速度:マッハ3
- 地中速度:マッハ2
- 水中速度:マッハ4
ゴジラ対メガロ
地上人の核実験に怒る、海底王国シートピアが刺客として差し向けた怪獣。
人類の地下核実験によってシートピアの北地区が壊滅すると言う被害を受けたため尖兵として送り込まれると、パンチで小河内ダムを破壊して自分も一緒に流されたり、伊吹五郎から奪ったジェットジャガーと共に破壊活動を行ったりするが、ジェットジャガーが奪い返されたため一時的に暴走。
自我を持って巨大化したジェットジャガーとの対決では形勢不利になったが、助っ人としてやってきたガイガンと共に追い詰める。
しかしゴジラが乱入したことによってタッグマッチ戦となったが激闘の末敗退。地底へ逃走した。
巨大化したジェットジャガーを見て驚く、尻を叩いてゴジラを挑発するなどコミカルなところも見せた。
ちなみに、同じ東宝にメガロマンがいるが当然ながら特に関係はない。
ゴジラアイランド
本作ではX星人が操る怪獣として登場する。
最初はバトラとタッグを組み、モスラ、ラドン、メカゴジラ、モゲラと空中戦を展開。
ゴジラジュニアをマタンゴ島に誘拐するが、最終的にはモゲラに倒され怪獣刑務所に入れられた。
しかし後に脱獄し、デストロイアの子分となり以後共に行動することが多くなった。
ゴジラ・ザ・シリーズ
オープニングのみに登場。クワガタのように2本の角を持つ。
水中から出現しており、東宝メガロと同様に水中で活動できる模様。
怪獣黙示録 / プロジェクト・メカゴジラ
2012年とその十年後の2022年の合計2回(共にアフリカ大陸)出現。
一度目の2012年にはアフリカ西海岸から出現してはアフリカ大陸を横断しながら無数の小国を壊滅させては海に消え、その一度目の出現による破壊活動とその期間は不明だが直接の被害だけで約2000万人の死傷者を出し、その上多くの難民が出る事になった。
さらに2度目の2022年ではアフリカ最大の経済大国である南アフリカ共和国を襲撃しては壊滅させ、これにより人類がアフリカ大陸から撤退を余儀される事になるなど記録上では人類にとって最大最悪の脅威の次に多くの人命を奪い、人類が都市どころか初めて大陸を事実上失うという事態を引き起こした怪獣として登場する。
その後はインドおよびパキスタンを壊滅させ、フィリピンを通過してとうとう日本の沖縄に侵攻、しかし、突如現れた守り神と交戦に入り、結果的に相討ちとなった。
漫画『怪獣王ゴジラ』
河本ひろし氏による、デラックスボンボン誌に連載された漫画作品。ゴジラが、悪の科学者であるマッド鬼山の繰り出す怪獣と戦っていくという内容。本作に登場するメガロは、マッド鬼山の手により、かつてのメガロを改造したという設定。身長は100mに拡大されている。
「花には虫がつきもの」として、ビオランテが改造されたネオ・ビオランテとともにゴジラをあと一歩のところまで追い詰める。しかし逆転され、同士討ちを免れんとネオ・ビオランテを殺獣レーザーで焼き殺すも、ゴジラの攻撃で角をへし折られ、放射熱線で止めを刺される。
ゴジばん
祖父であるメガじいと共に登場。太古にメガじいが掘った空洞により沈没したレムリア大陸が救われ、それによりメガじいが守護神として崇められたと言う事実が判明する。
ゴジラVSメガロ
ゴジラ・フェス2023にて公開された短編特撮ムービーにて登場。
シートピアと思わしき海底の王国で謎の少女(演:岡本弥歩)によって「宇宙人(そらびと)の獣」(一瞬なのでわかりづらいが、赤い体をしていたことから恐らくガイガンレクスと思われる)を生贄とした儀式により目覚めて召喚させられ、ガイガンの残骸が保管されていた駐屯地の地中から出現。防衛隊を壊滅させ、辺りを火の海に変えると飛び立ち、道中をナパーム弾で破壊しながらゴジラに接敵。ナパーム弾と空中からの奇襲で先手を取るとそのまま戦闘に突入した。
ドリルやナパーム、角からの光線、飛行能力を駆使して互角に渡り合うが徐々に押されていき、一度は角を至近距離から叩きこまれた放射熱線で折られてダウンするも謎の少女の力で復活。両手をドリルに変形させてゴジラに突撃するが、最期は熱線で体を上下真っ二つにされて敗北した。
デザインはオリジナルと比べて全体的にスマート。腕も大振りで剣のような鋭い形状をしており、打撃の際やドリルに変形する際には腕の装甲が可動、変形するギミックを披露した。また、眼や鳴き声にバトラの要素が逆輸入する形で取り入れられている。
最大の特徴として上述のようにオリジナルのメガロはそこまで強いわけではなかったが、今回のメガロは最終的に敗北したものの体当たり一発で町一つをたちどころにクレーターに変え、超スピードで空中肉弾戦を繰り広げるなどゴジラを相手に互角に戦い、その巻き添えで大都市が完全に塵芥と化すなどオリジナルに比べて格段に強くなっており、メガロに勝利したゴジラも戦闘後に倒れた事からかなりの大ダメージを与えていた事が分かる。
原典とは異なりガイガンとは直接共闘はしなかったものの、復活の儀式の生贄としてガイガンレクスの残骸が利用される、ガイガンの残骸が保管されていた駐屯地の地中から出現するといった形でガイガンとの因縁が描かれている。
余談
- 昆虫モチーフなのは当時の子どもたちの間で昆虫ブームが起きていたためらしいが、残念ながら人気は振るわなかった。
- 同じモチーフのサタンビートルは人気でソフビ常連となっているのとは対照的である。
- しかし、海外ではMegalonと呼ばれ、何故か人気が高い。また、ゲーム『ゴジラ怪獣大決戦』と『ゴジラ怪獣大乱闘』でも強キャラとなっており、優遇されている。が、一部攻略本には怪獣としての人気は振るわないとわざわざ書かれている。
- メガロの原案は『オール怪獣大進撃』の頃から「ゲバラ」として存在し、『地球攻撃命令ゴジラ対ガイガン』の台本にも名前が登場していたが、初期案ではケラの怪獣であり、「体からスモッグのようなガスを放射して敏捷に動く」「触角の先端に目がある」など、現在とは全く異なる容姿だったという。
- また、『地球攻撃命令』では宇宙怪獣の一種であり、当初の予定ではガイガン及びキングギドラとともにゴジラ・アンギラスと対決する予定だった。
- 『ゴジラS.P』にてメガロに酷似した昆虫怪獣の群れがジェット・ジャガーと闘うのが確認されており、顔の形状や模様、ドリル状の前肢など共通点が多かったが、後にメガロの要素をオマージュしたクモンガであることが判明した(今作の怪獣デザインには「歴代東宝怪獣をオマージュとして取り入れている」ため、クモンガにメガロなどの怪獣の要素が入った姿になっている。また、ガイガンを連想させる大鎌を持った個体も確認されている)。
関連タグ
サタンビートル:同じくカブトムシ型の怪獣。