高速戦隊、ターボレンジャー!
概要
スーパー戦隊シリーズ第13作目、及び劇中に登場するヒーローである。
シリーズ初の高校生戦隊でもある。
モチーフには当時のミニ四駆ブームを反映して「自動車」が採用され、同時に「妖精」という神秘性のある要素も取り入れられている。
この自動車というモチーフがメインの購買層に受け入れられたこともあり、1号ロボであるターボロボの玩具は、単品での販売数の歴代最多記録を打ち立てた。
また1号もしくは2号ロボのいずれかのみを収納する従来の巨大母艦に代わり、本作品ではそのどちらとも組み合わせられる「超巨大ロボット基地」というコンセプトが新たに打ち出された。
あらすじ
地球環境の悪化により、かつて聖獣ラキアと妖精達によって封印された暴魔百族が蘇った。子供の頃に妖精の光を浴びた武蔵野高校に通う5人の若者はシーロンに導かれ高速戦隊ターボレンジャーとなって暴魔百族に立ち向かう!
登場人物
ターボレンジャー
ターボレンジャーのリーダーで武蔵野学園高校に通う高校3年生。
野球部に所属しエースピッチャーで4番打者。
ターボレンジャーのサブリーダー。
陸上部に所属し耐久力が高く屈強な肉体を持ち走ることをこよなく愛する。
水泳部に所属し競泳と高飛び込みを得意としている。
クールな性格と甘いマスクから女生徒の人気が高い。
体操部に所属し戦闘でもアクロバティックな動きで敵を翻弄する。
ひょうきんな人物でそそっかしいところもあるがその明るさからクラスのムードメーカーにもなっている。
ターボレンジャーの紅一点。
生徒会長を務める学校一の秀才で所属しているバトン部でも花形の存在。
ターボレンジャーの関係者
太宰博士
妖精の存在を知る科学者。妖精と交流し暴魔の侵攻を予見しこれに対抗するために自らの資産を投じる。シーロンと協力してターボレンジャーのアイテムやマシン各種を開発しターボレンジャーを結成した。
なお、博士本人は只人である為、専用のゴーグルを使用しないとシーロンの姿や声を見る事も聞く事も叶わない。
妖精族最後の生き残りで普段はドールハウスに住んでいる。身長は18センチ。
メンバーの5人のみが彼女を肉眼で見ることができるがそれは5人が子供のころに受けた妖精の光の影響である。
この他にも山田健一など一部の人間が妖精の光を浴びている。
聖獣ラキア
2万年前に暴魔百族を封印した聖獣。
環境汚染により封印する力が弱まり暴魔の復活を許してしまうがターボレンジャーと太宰博士そして妖精シーロンに暴魔百族打倒を託し自ら命と引き換えに星座となりターボレンジャーたちを見守っている。
山口美佐
都立武蔵野学園高校の女性教師。
ターボレンジャーのメンバー5人の所属する3年A組の担任を務めており教科は数学を担当。
力が所属する野球部の顧問も務める。当初は太宰博士を訝しんでいたが、のちに相思相愛の関係になる。
相撲マニアであるらしく、第21話の巨大戦では呼出と行司役を買って出た。
※演者の高見恭子は作家・高見順の娘(非嫡出子、後に高見順の養女として籍に入れる)で、元プロレスラーの現在衆議院議員・馳浩夫人。
暴魔百族
暴魔大帝ラゴーン
暴魔百族の支配者で普段は暴魔城にある大帝の間に鎮座しており凶悪な形相の本体と無数の腕や触手、顔が居並ぶ衝立の組み合わせが禍禍しくも凄まじい迫力を醸している。
暴魔百族を束ねる暴魔城の支配者で、またの名を「暴魔神(ぼうましん)」。
暴魔博士レーダ
暴魔のナンバー2の幹部。暴魔百族の頭脳的存在。
博士と言う様に非常に博識で暴魔獣について多くの知識を持っており作中で披露される。
姫暴魔ジャーミン
残酷な性格の女幹部で蛇の化身。
普段は女性の顔をしているが戦闘時には蛇の顔に変わる。
暗闇暴魔ジンバ
暴魔百族の幹部の一人。
元は人間の武人で愛する姫の為に命を尽くして戦い続けたが致命傷を負った彼は姫に無残にも見捨てられたその恨みから誕生した暴魔であり他に類を見ない元人間の暴魔と言えよう。
かっとび暴魔ズルテン
幹部の一人だが前述の三人よりは格下である。
お調子者で強いものに従う主義でラゴーンが倒された時は蔑んでいたヤミマルに媚びラゴーンが復活した時はあっさりヤミマルを裏切った。「~ってんだ」が口癖。
暴魔の戦士たち。
妖怪を彷彿させるフォルムをしており総じて名前の後半部に「ボーマ」が付く。
大多数が人語を話すが超魔神ボーマなどのように人語を話さない者もいる。
ウーラー兵
最下級の暴魔。
幹部や暴魔獣が「湧け! ウーラー」と呼ぶことで召喚されウーラーボーマを族長としており、ウーとラーという隊長に率いられている。
流れ暴魔
「さすらい転校生・流星光」として武蔵野学園に転校してきた流れ暴魔。
力をライバル視している。
力達のクラスメート。
キメンボーマが人間の女性との間に儲けた子供で十八歳の誕生日を迎えるまでの間オマモリボーマが見守りドクロ怪人が父と母に扮し人間として育てられていた。
巨大ロボ
5台のターボマシンが合体するロボ。足がタイヤ付きなので高速走行が可能。
高速剣で必殺技・ターボクラッシュを放つ。
ちなみに相撲で勝負する回があり廻しを締めたこともある異色の巨大ロボでもある。
ラガーマンがモチーフとした2号ロボ。ラガーファイターから変形。
ターボロボとターボラガーが合体。
三角形のビームを放つ「スーパーミラージュビーム」が必殺技。
ちなみに腕がやたら長い独特の形状。それ故まともに動かない。
大概の相手を必殺技で瞬殺→効かなかったらビルダーに合体はお約束。
第28話で登場した巨大基地で、ターボロボのパーツとなるメカを格納している。
スーパーターボロボを格納する事で巨大ロボ形態に変形し、胸からは強力なT字型のビームを放つ「スーパーターボビルダービーム」を放つ。
マシン
- ターボアタッカー
最高時速400km/hを誇るレッドターボ専用バギー。
アタッカーマグナムとアタッカーバルカンを装備している。
- マッハターボ
最高時速360km/hを誇る5人に支給されたスーパーバイク。
車体はそれぞれのメンバーに合わせたカラーリングになっている。
余談
- タイトル
「○○マン」という名称が主流を占めていた当時のスーパー戦隊シリーズだが、原点回帰の意を込めて秘密戦隊ゴレンジャー以来久々に「○○レンジャー」表記が復活したが当時はゴレンジャーがスーパー戦隊シリーズとして数えられていなかったので初のレンジャー表記戦隊になる。
- 10大戦隊集合 頼むぞ!ターボレンジャー
本作の第1話はバトルフィーバーJから超獣戦隊ライブマンまでの当時の10大スーパー戦隊がターボレンジャーの激励に駆けつけるというストーリーだった。
このため本番組の実質的な初回は第2話からとなっており、番組としての初回放送日を第2話の本放送日である3月4日と告知し、第1話放送後に改めて新番組予告を流すという措置をとった。
ただし、今後予定されているYouTubeでの配信では仮に慣例通りの措置(初回のみ最終回配信日まで配信、2話以降は1週間で入れ替え)とした場合、番外編のみ配信され続け「番組としての初回が1週間しか見る事が出来ない」というリスクが生じるが、現時点ではどのような措置になるかは不明である。
- 放送時間帯の変更
1989年秋の番組改編に伴い、スーパー戦隊シリーズの放送時間帯が同年10月の第32話より従来の土曜夕方から金曜夕方に変更された。
元々視聴率で苦戦していた中で放送時間移動により更に視聴率が低下してしまう。これにより、シリーズはこの数年間打ち切りの危機に立たされることになる。
近畿の朝日放送では『部長刑事』の編成の都合で元々金曜17時台後半に遅れネットしていたため、本作32話から同時ネットになる(CMの差し替えはそのままだが、提供クレジットの表記はテレ朝と同じ物になった)。
関連イラスト
主なゲスト出演者
ホープ(ゆーとぴあ)…第5話
黒田勇樹…第6話
内田さゆり…第9話⇒後に『鳥人戦隊ジェットマン』(ブルースワロー役)などに出演。
篠原涼子…第33話
早瀬恵子…第37話⇒『地球戦隊ファイブマン』(ファイブイエロー役)などに出演。
長門美由樹〈長門美雪〉(第40話)⇒『超新星フラッシュマン』(ウルク役)などに出演。
大月ウルフ…第47-49話
関連タグ
- 科学戦隊ダイナマン 暴魔博士レーダ役の石橋雅史が帝王の片腕的存在カー将軍を演じている。
- 五星戦隊ダイレンジャー 流れ暴魔キリカ役の森下雅子が孔雀明王の化身クジャクを演じている。
- 未来戦隊タイムレンジャー 太宰博士役の岡本富士太が浅見竜也の父・浅見渡を演じている。
- 海賊戦隊ゴーカイジャー 劇場版に炎力が登場した。
- 魔進戦隊キラメイジャー 学生時代のクリスタリア宝路が着ていた制服が武蔵野学園高校の物と同じ。
- 仮面ライダードライブ 同じく車がモチーフ。
- プリキュアシリーズ:一見すると関係なさそうに見えるかもしれないが、同じニチアサ枠であり、妖精の力を貰って変身し、そして学生生活を送るという点は、ターボレンジャーに精通する。
超獣戦隊ライブマン→高速戦隊ターボレンジャー→地球戦隊ファイブマン