概要
神戸駅(兵庫県神戸市中央区)から岡山駅、広島駅等を経て門司駅(福岡県北九州市門司区)に至る本線(534.4km)のほか、神戸市内の旅客支線(兵庫駅~和田岬駅間2.7km、通称「和田岬線」)ほか貨物支線がある。途中の下関駅(山口県下関市)から門司駅までの関門トンネルを含む区間をJR九州が、その他全区間をJR西日本が管轄している。本線はJR貨物の運行する貨物列車も多数走行している。
ほぼ瀬戸内海に沿っているが、尾道駅付近など一部を除いて海が見える区間は意外と少ない。それどころか途中には急勾配区間として知られる「瀬野八」があったりもする。
神戸駅側はJR西日本のアーバンネットワークの一部をなし、姫路駅までは東海道本線大阪駅以西と一体でJR神戸線の愛称が付与されている。姫路駅から先は支線に直通する一部特急列車以外は各地域内輸送を担当する快速・普通列車がほとんどとなっており、特にJR西日本広島支社が管轄する広島・山口両県内においては、2010年現在も大半が旧国鉄より承継した車両によって運行されていることから、一部で「國鐵廣島」と揶揄されたりもする。さらに2009年後半より導入が開始された地域色が黄色一色であったため、「末期色」なる通称を頂戴するに至っている。
前述な理由もあって、未だにこの路線は国鉄時代のような200キロ以上を走る長距離普通列車が数多く走っており、なかには岡山-下関間380キロを6時間あまりかけて走る列車も存在する。ちなみに山陽本線とは表裏な関係にある山陰本線はかつて国鉄時代はこのような長距離普通列車が走る代名詞であったが、今ではすっかり見る影がなく地域間の比較的短距離輸送がメインであり、ある意味対照的な存在となっている。