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概要

初出はニコニコ動画にある迷列車列伝シリーズ(迷列車で行こうシリーズ)の『通勤電車103系 新たなる伝説【迷列車列伝#08】』という動画。「既存の資源を有効活用すべく、旧型車両に延命工事を施してさらなる活躍の場を与えよう(さらにこき使おう)」、つまり「既存車両にリニューアル工事を行いましょう」という意味・計画を表す。

一例

※「更新車」の記事でも延命工事の一例が紹介されている。

JR西日本の場合

  • JR西日本は経営基盤が弱い一面もあり、バカスカ新車を投入すると倒産してしまう……。

  • しかし、私鉄王国関西で生き残る為には画一的で陳腐化の激しい国鉄車両では競争力に欠ける。

  • よし、競争の激しい路線には新型車両を投入しよう!ある程度利用者が見込める路線にはリフォームした国鉄車両を走らせればいいや!

  • これはいい!採用だ!

・・・延命工事の内容だが、

  • 窓まわりや屋根周りを新車同然にスッキリさせたもの。
  • 内装を新型車に合わせたもの。
  • 台車だけ旧型のものを使い回し、車体は新造したもの

・・・など、じつに多彩である。

この計画の発動例

JRグループ

もちろんJR西日本で発動した典型的な例。中には新車同然の状態になったものも活躍していた。

JR西日本、JR四国JR東日本で発動。

JR西日本車は新車同然の体質改善工事をしたものもいる。サンパチ君は113系。

JR東日本で発動。新車と思える改造がされた車両もいる(3000番台)。最近は廃車が進み、ジョイフルトレインが最後まで残るか。

東武鉄道

リニューアル工事で新車の様になったが、現在は廃車が進む。

実は1700系1720系DRC」からの改造扱いで車体機器は上記8000系より古い

京阪電気鉄道

昭和から平成にかけて新造。・・・ということになっているが、車体は1959年から使用していた旧型車の流用

南海電気鉄道

ステンレス車黎明期に登場した形式で製造初年から50年以上経過しているが、1両も廃車されることも転属されることもなく冷房化・台車交換を経て高野線で走り続けていた。

ちなみに後輩の6200系には製造後30年以上が経過してからリニューアルとVVVF化がなされた車両もいる。

箱根登山鉄道

  • モハ1形

車籍上は定期旅客運用に用いられる日本最古の車両(1919年製)。ただ魔改造のしすぎで原型の面影はないに等しい。一部車両は廃車。

ちなみに後輩のモハ2形も1927年登場であり、こちらも魔改造

阪堺電気軌道

軌道線用車両としては日本最古。1928年登場。

高松琴平電気鉄道

  • 全車両

ことでん中小私鉄であるため大手私鉄からの転入車が多いほか、琴平電鉄時代の自社発注車が一番古いにもかかわらず今でも80キロは出せる。

上毛電気鉄道

1928年の電化開業時以来在籍中の生え抜き車両。動態保存車。

長崎電気軌道

1911年製の動態保存車。現役稼働年数は100年を超えており、車籍を持つ動態車としては日本最古の木造ボギー車

ちなみに大英帝国では

日本の新幹線に触発されたイギリス国鉄(現在はやはり分割民営化)が開発したプッシュ・プル式高速ディーゼル列車。紅茶の香り満載の車両でもあるが、後継車が何故か不具合があったりなどして、業を煮やしたイギリスの鉄道各社が発動。非電化運転で世界初の200km/hを成し遂げた栄光の車両を使い続けたいという面もあるのかも知れない。

最近は日本製の新車に置き換えられて撤退する線区が出ているが、余剰車が出ると「おっ、使わないんならウチにくれよ」という会社が多く廃車は進んでいない。

アルゼンチン

ブエノスアイレス地下鉄に丸ノ内線で走行していた営団300形・500形・900形電車が、同地下鉄の線路軌道が同じことから譲渡され、出入り口の隙間を埋めるステップを追加されるなど一部改修をされた以外はほぼそのままの車両で走行していた。

2015年頃から老朽化による故障が多発し、路線延長による車両不足もあってスペインの払い下げ車両と交代し、補修点検された上で東京メトロの社員教育のための走る教材として2017年に戻ってきた。

東南アジア

タイではブルートレインが紫色に再塗装されて再び寝台特急として利用されている。国内製の車両よりも高性能とされており、料金は割高。

ミャンマーインドネシアなどでも日本の車両は中古でも「早い・揺れが少ない・故障が少ない・冷房が効く」と評価が高く、現地で再塗装されて使用されている。

しかし現地での修理技術のノウハウがないためか、さびや汚れはそのまま、一度故障するとそのまま放置される。元の車両のファンが見たら泣くような状態である…。