ゴーヤベック
たじたなんかいじゅうごーやべっく
概要
第5回「挑・発」に登場。
岩石や森林で構成された山に手足と顔がついたような怪獣で、ワニガメを思わせる大きな口と小さな赤い目が特徴。シッポの先は木の根状になっている。
デザインだけに限ればアレクシスからも「随分と普通だねぇ?」と言われるほど際立った点の無い怪獣だが(後の設定から別の意味合いで「普通」と言われた可能性もあるが)、最大の特徴は文字通り山の様な超巨大サイズで将曰く『ほぼ山』。シンプルに「質量で圧倒する」と言うコンセプトで作られており、新条アカネはゴーヤベックを「スケール違いは邪道だけど、向こうのお客さんも邪道だしね」と評している。
身長約50mのグリッドマンやアンチが小さく見えてしまうほどの圧倒的巨体で、多少の攻撃ではびくともしない。
その巨体を駆使した質量攻撃や背中の噴火口から発射する火炎弾を武器にするが、反面その巨体故に動きはかなり鈍重で攻撃回避能力は皆無に等しい。
活躍
アカネがグリッドマンをおびき出すために、校外学習で向かった山中に出現させた。
背中の火炎弾で周囲を攻撃したが、ジャンクが近くにいないため裕太がグリッドマンに変身できず、しばらく目立った動きは見せなかった。
グリッドマン出現後はアンチと共に質量の差で追い詰めたが、バスターグリッドマンの火力で徐々に押され始め、ツインバスターグリッドビームを受け体を粉砕され撃破された。
しかし裕太たちが去った後、山が突如として崩壊を始めており…?
第11回では再生産ゴーヤベックとして他の怪獣と共に復活。他の怪獣との連戦で疲弊したグリッドナイトに対し、ダメ押しとばかりに一番最後に召喚される。既に召喚されていた再生産メカグールギラス、再生産ヂリバーと共にグリッドナイトを追い詰め、踏みつぶそうとするが、駆け付けたフルパワーグリッドマンにより投げ飛ばされる。他の怪獣と共に襲い掛かるが最後はフルパワーグリッドマンのツインバスターグリッドビームを喰らい撃破された。
余談
デザインは山口修による。円谷作品としては実に『ウルトラマンダイナ』以来の参加となった。
山口氏は『電光超人グリッドマン』にて美術やギラルスとバモラのデザイン(原案は深川昌之)も担当している。
【多事多難】とは、「事故や困難が多い」という意味。
アカネからすれば今回の野外活動は、下準備に奔走してやることが多く、またその割にアウトドア活動を強制されて周囲の調子に合わせなければならない苦痛も付きまとうなど、まさに「多事多難」な状況であった。
加えて怪獣召喚時にすぐ出てくると思っていたグリッドマンは、いくら待ってもなかなか出現せず、待っている間に山道を伝って観察していたらゴーヤベックの火山弾で道が塞がれるなど、自業自得とはいえ更なる困難を招いてしまった。
グリッドマン同盟としても、グリッドマンと合体しようにもジャンクは六花の実家であるジャンクショップ「絢」にあり、連絡を取ろうにもケータイは更衣室に預けたままと、限りなく詰んだ状態からのスタートとなった。ただアカネとは対照的に、電話ボックスを見付けた際には内海が小銭を出し、連絡を付ける際には後から追いかけてきた六花が店の番号を覚えており、二人のバックアップを無碍にしまいと裕太が駅前まで走り切り、新世紀中学生たちも思い切ってジャンクをお買い上げして運搬しするなど、チーム一丸となって困難に立ち向かうことでどうにかゴーヤベックとの戦いに漕ぎつけた。
グリッドマンやアシストウェポン、これまで登場した怪獣達は基本セルアニメ調またはCGで描かれているが、ゴーヤベックは謎の怪獣のように背景画調に描かれ(背中の噴火や火炎弾はセルアニメ調)、第5回までの謎の怪獣と違って動きはするが一枚絵や切り絵を用いて位置を変化させる『劇メーション』に近い手法で描写されている。スピード感はないが動きが鈍重なゴーヤベックにとっては逆に重々しさが強調され、さらに背景画風に描かれた事によって同じ背景画調の自然と一体化してるように見え、正に『怪獣化した山』と言える存在として描写されている。
そのため公式サイトにはデザイン画のみが載っている。
また監督の雨宮哲は山口氏に「今作で一番大きくて山みたいな怪獣」と発注した所、出来上がったデザインが想像以上に山で驚いてしまったらしい。
また、鳴き声は上田麗奈氏の「帰りたい」という声を加工したもの。
この回はいわゆる水着回であると同時に――
- アカネが校外学習に余り乗り気でなかったのはアウトドア系が嫌いというのもあるがそれ以上に「街の外だから余計な仕事が増えた」という意味深な理由によるもの。
- 町の外に出る、例えば電車で郊外に出ようとすると電車の周りが霧に包まれては強烈な眠気に襲われ、目的に付くまで眠ってしまう(これは新世紀中学生にも同じ事が起きる)。
- 上述の事で裕太が眠ると『アレクシスに似た人物の槍に体を貫かれるグリッドマンに似た人物』という夢を見る。
- 恐らく裕太達が町に戻っていく頃に怪獣を倒したはずなのに、何故か山が重力を無視しながら崩壊していく。
などこの世界に関わると考えられる幾つか描写がされている。
これらの裕太が見た夢以外の現象については、6話「接・触」で登場した人物によってヒントが提示された。
『スーパーロボット大戦30』では登場しないが、シナリオが事実上再現されている。また、原典で新世紀中学生がジャンクを持ってくると言う名シーンがあるが、スパロボ30がこれに加えてジャンクを主人公の母艦から運んできて担当が自転車型発電機を使い自家発電を動かし疲労がたまっていった。など実写版グリッドマンを彷彿とされるシーンが使われた