概要
「夕暮れに 半グレ死んで やさぐれる」
「本物のクズって、いるんだねぇ」
「これが袈裟斬り 裏切り 現品限り!」
本名は一条康明(いちじょうこうめい)。
ヒューマンバグ大学の「京極組の天才・久我虎徹」に登場する京極組の武闘派構成員。
主人公・久我虎徹の兄貴分の1人であり、久我と同じく現在の京極組では少数派になってしまった良識派。
カチコミや拷問の際に即興で作った意味不明な俳句(正確には川柳)を詠む事から「俳句の一条」の異名で恐れられている。
人物
容姿
黄緑のメッシュが入った金髪のツーブロックにヤンデレじみてハイライトの無い真っ黒な瞳の大きめの目、身長は舎弟である久我より少し高い。肘あたりまで腕まくりした青いワイシャツと白いチノパンを着用し、黒い革靴を履いている。両耳には赤いピアスをつけている。
性格
現在の京極組では少数派となってしまった良識ある構成員で、極道の掟を頑なに守る本格派。それ故、極道では御法度である裏切り行為とカタギに手を出した構成員や、京極組に対して舐めた真似をする半グレや敵対組織には一切の慈悲も容赦もなく、言い訳も何も聞かず抹殺する。一方で仲間の良識派構成員は立場に関係なく助っ人や敵討ちをする人情味がある人物。
戦闘では感情の起伏を見せず、冷静に敵対者を始末しまくるが、キレた時は久我ですらも恐れており「京極組の代紋を嘲ったチンピラを必要以上に痛めつける」「組に黙って金塊の密輸のノウハウを半グレ組織に教えた構成員の両腕を斬り捨てる」という苛烈な面もあり、京極組に仇なす敵や裏切り者などは両腕を前脚呼ばわりするなど獣畜扱いして惨殺する事から「悪魔」とも呼ばれている。
実力からなのか人柄からなのか天羽組の新人から見ても人望が篤いとされている。
俳句(?)
カチコミや拷問の際、呼びかけにおいても即興で作った句を詠む事があるものの、一条が実際に詠んでいる五七五の句には季語(季節を表す言葉)が入っていないため、俳句ではなく川柳(せんりゅう)と呼ぶのが正しい。もっとも、極道や半グレになる人間は、学校にもロクに通っておらず教養のない者が多いため、彼らにとっては俳句と川柳の違いなんかどうでも良いのだろう。ただし、2022年4月5日付の動画において、初めて季語が入った俳句を詠んだ。また、後述する北岡の粛清を実行した回あたりから詠むときの口調が百人一首の読手じみてきている。久我いわく、彼の五七五が戦闘中に出た場合、それは処刑宣告と同義である。
能力
極道としては若手ながら、京極組最強の猛者と呼ばれており、銃、日本刀、ロングナイフなど、様々な武器の扱いに精通している武器術のエキスパート。半グレや敵組織との戦闘では拳銃や日本刀、ロングナイフ二刀流を駆使して戦う。いずれもかなりの腕前で、拳銃による乱射のような射撃で敵の頭を正確に撃ち抜き、日本刀を使わせれば落雷のような凄まじい斬撃で人体を容易く斬り裂き、ロングナイフ二刀流では敵の両腕を両断し、太腿を瞬く間に何回も滅多刺し(突き刺すのではなく刺し貫く)にするなど攻撃の威力、正確さに速さ、どれをとっても一級品。
また、身体能力も相当なものであり、電光石火の踏み込みにより一気にゼロ距離まで間合いを詰める事ができる他、敵の銃撃も目線と殺気で照準を読み取って回避しながら接近する芸当もこなせる。
加えて獲物に目つぶしを仕込む狡猾さも併せ持っており、紅林から見ても「狡猾でいてスピード、技術、パワーすべてが異次元」「かち合ってきた殺し屋とは比じゃない」と評される程の能力を持つ。
その実力もあってか、天羽組きっての武闘派狂人であるバイティング須永も彼が加勢すると星占いが悪くなくても戦うのは分が悪いと判断してその場から離脱を選んだ。
活躍
- 2021年12月8日付の動画(久我虎徹)
舎弟の久我と行動を共にし、京極組のシマで違法風俗を営んだ半グレの粛清を行なっていた。久我と同様、現在の京極組がかつての任侠集団とは程遠い下衆だらけの暴力団となってしまった事を憂いており、その心情を久我に吐露する場面もあった。
そんな中、京極組が倉庫に保管していた現金と拳銃が盗まれる事件が発生。久我と共に解明に奔走し、犯人が半グレ集団「戯我死(ギガデス)」と構成員の吾妻である事を突き止め、そのまま久我と共にカチコミを敢行し、半グレを日本刀で斬殺した。
「虎徹、ウチのシマで違法売春やったらどうなるっけ?」
(久我「無論、死あるのみです」)
- 12月23日付の動画(久我虎徹)
冒頭では久我に対し「代紋が似合う」と褒めちぎった。また「京極組の代紋も地に堕ちた」とほざいた二人組のチンピラにマジギレし、片方を足腰が立たなくなる程ぶちのめし、もう片方の口内に拳銃を突っ込んで脅していた。
「久我ァ、お前は京極組の代紋がよく似合うわ」
「三下ァ……ウチの代紋が、何だってェ?」
- 2022年1月5日付の動画(久我虎徹)
冒頭では一条と面識がないにも関わらず「一条の親友」を勝手に名乗っていたチンピラを捕縛。舎弟の野島に命じて高熱の油をかける制裁をしかけた。
- 1月7日付の動画(久我虎徹)
シマの見回りを終えた久我にカシラの所に向かうように告げた。カシラの話において小馬鹿にした態度を取る海瀬を白眼視している。
「面倒事 カシラがお呼び 会議です」
- 1月14日付の動画(状況整理)
天羽組の小峠の舎弟である北岡と激突し、北岡が一条に斬り捨てられたと思われる予告動画が上がっている。また1月22日付の動画では、久我からシノギでかち合ったと語られている。
「あたたたたたた」
「裏路地に 洟垂れ小僧 即死かな」
- 1月20日付の動画(久我虎徹)
久我のオーラがエグくなった事を見抜いた一方で、利益を自らの懐に入れようと金塊密輸のノウハウを半グレ組織「亜濡琵栖(アヌビス)」に勝手に伝授した構成員の染谷に情報を吐かせた。しかしこの時は本気でキレたのか、右腕は3秒以内に白状しなかったので斬り落とし、左腕も2秒以内に吐いたものの、組を裏切った落とし前として斬り落とした。
そして金塊密輸ルートを横取りした亜濡琵栖に久我と共にカチコミに行こうとしたが、あろう事か現組長の日下が菱山に亜濡琵栖のトップ篠田を殺す為のヒットマンに命じた。刑務所から出所したばかりの菱山をヒットマンにするという無茶苦茶な命令に耳を疑ったが、菱山がこれを引き受けてしまった事で結局止める事はできなかった。しかし、菱山が命を賭して篠田達を仕留めた光景を見届ける為にこっそり付いてきており、後日、久我と共に亜濡琵栖の残党を壊滅させた。
「虎徹……お前、なんかエグい空気を纏ってきたなァ」
「何、お前? 死にたいの? 3秒以内に情報を吐け……」
「これで亜濡琵栖は中枢を失った。後は俺達でやるぞ」
- 1月22日付の動画(紅林二郎)
久我から京極組最強と紹介されている他、紅林と遭遇した事が語られている。
「左手と サヨナラしよう 永遠に」
「紅林君、凄い男だねェ。いい目をしている」
- 1月23日付の動画(紅林二郎)
同期の藤宮が独断で定食屋に嫌がらせをした上に、そこで働いている紅林を痛めつけた事を知って駆けつける。藤宮に九節便で攻撃を仕掛けられると、手加減無しとして二振りのロングナイフを抜刀。それに仕込まれたライトで藤宮の目を眩ませ、両足を滅多刺しにして歩行能力を完全に奪った。
ちなみに紅林には、催涙スプレーをかけられた事から洗浄液を提供し、藤宮の卑劣な行為に謝罪をする一方、久我が決着をつけたがっている事を紅林に伝えてその場を後にした。
余談だが紅林は一条が藤宮と交戦する様を見て「京極組どうしで揉め始めた」と疑問を抱いていたため良識派と外道派に京極組が分裂してることはカタギには知られていない模様。
「お前、カタギの店に嫌がらせしてるらしいじゃん。仁義外れは殺しちゃうよ?」
「死のタイヨーケンでーす」
「太ももグサグサグサグサグサ! お笑いグサ!」
「同じ組 せめて生かそう でも義足」
- 2月26日付の動画(久我虎徹)
娘の為に足を洗った別府を逆恨みで殺した丹波の粛清に向かった久我の所に現れ、自ら加わる形に同行。公園で飲んだくれた丹波とその仲間である名波を見つけると、ロングナイフで名波の両腕を斬り落とした(描写的に肩関節を正確に狙って断ち切っている)。
ちなみに彼も下っ端だった頃に別府の世話になった他、ゲスに対しては人間扱いにしておらず、両腕を「前足」と呼んでいることが明らかとなった。
「水臭えな、別府の兄貴に世話になったのはお前だけじゃねえぞ」
「前足2本カットしまーす!」
- 3月9日付の動画(久我虎徹)
黒焉町で法外な利息を付けて大量の借金を負債者に押し付け結果的に食い逃げ事件を頻発させるというシマ荒らしをしている半グレ組織「怒苦炉」のトップである古田の粛清を巡って久我と交戦している須永の所に現れた。しかし須永の方は一条を見るや分が悪いと判断し、古田の粛清を久我に譲る形で逃走した。
その後久我が古田を粛清した後、近い将来に天羽組と激突するだろうと久我に語った。そして3月15日付の動画にて、北岡とかち合う事となった(ただしこの戦闘の言及があったのは2か月近く前であり、「近い将来に天羽組とぶつかる」という発言は時系列的に矛盾している)。
「天羽組 可愛い虎徹に 何してる」
(須永「んん、一条? これは人数的にもオーバースリルだな」)
「ザ・武闘派『天羽組』ねえ、近い未来ぶつかっちゃうかもね」
- 3月15日付の動画(小峠華太)
黒焉街のシマを荒らしたブラジル系マフィアに粛清をしている最中に、天羽組の傘下であると知り、日下からの指示でこの元凶である北岡を粛清しに行く。はずだが、実際にはブラジル系マフィアと北岡が取引した際、北岡とマフィアの国の言語が違うため、北岡が「空龍街以外でヤクを売る」という条件を提案され、言葉を分かっていなかった北岡はこの条件をのんでしまい、結果的に誤解したまま北岡との戦闘を行う。もちろん一条は最強戦闘力、そして北岡にとって不意打ちのため、一瞬で北岡はやられてしまった。
この一件で天羽組では組員全員に京極組組長である日下の暗殺の命令が出され、天羽組と京極組の全面戦争が起きる事となった。
「路地裏で 汚物を売るな 異国人」
「お前らブラジルマフィアと手組んだらしいじゃないの。人のシマ荒らして楽しい?」
「おいおい北岡少年。極道に証拠なんていらねえんだよ。とりあえず言い訳は地獄の閻魔に言ってくれ……」
「黒焉街に害悪をバラまいた男…死んで当然地獄行き……」
「後輩守ってカッコいいねぇ。どうせて死ぬなら天国行きたいってことか?」
- 4月2日付の動画(久我虎徹)
上記の一件で天羽組が命令を下した日下と実行をした一条が標的になっている事を五十嵐から聞かされると、それも覚悟の上で臨戦態勢で励んでいる(一方で、五十嵐は結果的にシマを荒らした天羽組に非はあると言いつつも、裏を取らずに北岡を襲撃した件について「全て正しい訳ではない」と結論づけている)。
なお、例のごとく五・七・五で返答したので五十嵐から呆れ混じりに窘められた。余談だが、一条が動画の中で季語が入った俳句を詠んだのはこれが初めてである(下記参照)。
(天羽組が報復に来る事を伝えた五十嵐に対して)「もちろん、覚悟の上です」
「はい……天羽組 桜の下で 返り討ち」(「桜」が春の季語として入っている)
(五十嵐「俳句はいいから」)
- 4月17日付の動画(久我虎徹)
上記の天羽組との戦争になった一件である北岡を殺したことは組織の命令であったため、一条本人も会話もなく北岡を殺し激怒した天羽組の気持ちを理解している模様。そしてその天羽組が仇討ちに来るのも理解しており、受けたつとのこと。また天羽組の須永と気配が読みにくい男が自分の後を付けていると語っている。
「アイツはな、最後に自分の命を捨てて、その場にいた舎弟を逃がしやがったんだよな。それでもな…親父の命令は絶対だ。京極組の人間として俺のやったことは間違えていない。ただまあ、会話もなく仲間を殺された天羽組の連中の気持ちも分からんでもない。だから、せめて仇討ち位受けてたってやるよーん。まあ、全員返り討ちだけどな」
「多分…天羽組の須永、あともう1人いる。その男は気配が読みにくい」
- 4月22日付の動画(紅林二郎)
紅林が自身の腐れ縁である西条を助け、帰っている最中に鉢合わせる。今後天羽組との抗争が控えているため、天羽組には武闘派狂人が沢山いるほか、腕前も一流のため、一条は自身の腕前を上げるために紅林にフルマックスのパワーのパンチを3発打ってくれと頼み、紅林が本気のパンチを行う。紅林の超パワーパンチをかわしながらナイフのスキを入れる。これにより一条の実力がさらに増したと思われる。その後翌日である4月23日付の動画で、一条・野島が、天羽組の工藤・須永と衝突し、プライドと命を懸けた壮絶なバトルになったらしい。
「紅林 銃の10倍 プレッシャー さあ打ってこい」
「心技体。練りあがってきた…今の俺は地球一強ぇ」
「そんなに死にてぇなら殺してやる」
ことの重要性を全く理解していなかった日下と違い命の危機を理解しながらもいつも通りの業務に励んでいた。野島翔が護衛に着いている中ゾンビと伝説の極道から襲撃され一条は須永と交戦。若干優勢ながらも痛がりながら決定打を全て避ける須永の回避能力に苦戦、途中でパワーアップした須永と戦闘していたら野島を動けなくした工藤から奇襲を受ける。工藤に一撃与えるが工藤が小峠に教えた戦法を自ら行った結果大ダメージを受ける。それでも2対1の状況に食らいつこうとするが久我と六車が助太刀に入り逃げることに成功。入院はしたが一命は取り留めた。
関連タグ
ヒューマンバグ大学 京極組の天才・久我虎徹 京極組良識派の構成員 天羽組VS京極組
日本刀の和中:一条と同じく日本刀を武器に使う他、組のトップクラスの猛者。
北岡隆太:一条が彼を粛清したことにより、天羽組と大きな抗争となる。