概要
WayForward Terchnologies開発の横スクロールアクションゲーム。
ハーフ・ジーニー(半魔人)の少女・シャンティがアラビア風の世界・シークインランドを冒険する。
海外作品のため当初は日本での知名度が低かったが、2作目以降において徐々に他プラットフォームへの移植が進み、近年では積極的にローカライズ展開が進められている。
『悪魔城ドラキュラ』や『メトロイド』を髣髴とさせる王道の探索型アクションだが、主人公や敵ボスがアメコミ風でありながら日本のアニメやマンガの影響を受けたデザインであり、美少女が多数登場することから根強いキャラクター人気が存在する。
美麗なグラフィックにエキゾチックなBGM、完成度の高いアクションも好評。
ボイスが実装された第2作から第5作に至るまで日本人声優の吹き替えがなされておらず、日本語版であっても登場人物は全員英語で話している。
シリーズ
Shantae
発売 | プラットフォーム | 備考 |
2002年 | GBC | 販売元はカプコンUSA。 |
2013年 | 3DS(バーチャルコンソール) | 北米のみ。 |
2021年 | Switch |
シリーズ1作目。
GBCのスペックを限界まで使い尽くした美麗なグラフィックと可愛らしいキャラクターが好評だったが、発売がGBC最末期であったために本数が少なく長らくプレミアがついていた。2021年に Limited Run Games による限定復刻が行われている。
販売が未だ海外のみであるうえに日本語版がないため、日本では入手もプレーも困難なソフトのひとつ。
Shantae: Risky's Revenge
発売 | プラットフォーム | 備考 |
2010年 | DSiウェア | |
2014年 | Windows(Steam) | |
2014年 | iOS | |
2016年 | PS4 | ローカライズ版。 |
2016年 | WiiU | ローカライズ版。 |
2020年 | XboxOne | |
2020年 | Switch | |
2022年 | PS5 |
シリーズ2作目。邦題『シャンティ:リスキィ・ブーツの逆襲』。
パブリッシャーであったカプコンUSAの都合によりシリーズ化は長らく中止となっていたが、WayForward社が版権を買い戻したことやレトロゲームファンの要望を受けたことで続編が販売された。
Windows版とiOS版が配信されたことで、日本のゲーマーにも徐々に知られるようになる。
ローカライズ版は現在「Director's Cut」として配信。
Shantae and the Pirate's Curse
シリーズ3作目。邦題『シャンティ -海賊の呪い-』。
日本人イラストレーターのKOU(メイン画像のイラストを投稿した絵師)がメイングラフィックを担当したことによって、より日本の「萌え」に近いイラストになった。今作からはインティ・クリエイツも開発協力として参加している。
シャンティがジーニーの力を失ったため、変身能力ではなく海賊のアイテムを使って冒険するなど、シリーズの中では異色作である。
3DSの立体視機能をフル活用し、立ち絵にシャドーアートのような凹凸が施されている。
そのため、立体視をONにすると女性キャラの胸が飛び出す。
Shantae: Half-Genie Hero
シリーズ4作目。邦題『シャンティ:ハーフ・ジーニー ヒーロー』。
キックスターターによるクラウドファンディングを募り、目標金額(50万米ドル)を大幅に上回る調達額(95万米ドル)を達成し、マルチプラットフォームでのリリースとなった。
従来のドットアートから大きく変わり、シリーズ初のHDグラフィックとなる。また、全プラットフォームにて標準で日本語ローカライズもされている。
Windows版とXboxOne版以外は海外のみの配信だったが、PS4版とSwitch版は後にオーイズミ・アミュージオからDLCがすべて収録された『Shantae:Half-Genie Hero Ultimate Edition』がパッケージ版としてリリースされた。
クリスティーナ・ヴィーが歌う「Dance Though the Danger」が、初のボーカル入りメインテーマとなる。
Shantae and the Seven Sirens
シリーズ5作目。邦題『シャンティと7人のセイレーン』。
2019年9月、Apple Arcade向けにプレリリース版を先行配信。
日本語ローカライズ版は2020年にオーイズミ・アミュージオからPS4版、Switch版で発売された。
新システムとしてモンスターカードが登場。倒した敵が固有のカードをドロップし、装備したカードによって様々な効果を発揮する。
シリーズで初めてスカットルタウン周辺から離れた土地が舞台となる。ボスキャラがすべて女性キャラなのも特徴。
登場キャラクター
※日本版での表記が定まっていないキャラは英語名のままです。
シャンティ (Shantae)
CV:ミーガン・グレイサー(2作目)、クリスティーナ・ヴィー(3,4作目)
本作の主人公。シークインランドの島・スカットルタウンに住むハーフ・ジーニーの少女。
日本語では「シャンティ」だが、発音は「シャンテー」に近い。
正義感が強く、街のガーディアンとして活躍している。
トレードマークでもある紫の長いポニーテールは、鞭のように振り回して武器にできる。このポニーテールは本来のジーニーの魔力とは別のシャンティ固有の能力であるため、魔力を封じられていても使うことができる。
特技はベリーダンス。踊ることで様々な生き物に変身する能力を持つ。3作目では、ジーニーの能力を喪失しているため能力が使えない。4作目では能力が復活している。
元々の身体能力もかなり高く、2作目後はボロの特訓のお陰で生身でも結構戦えるほどに強くなった。また、3作目ではリスキィの海賊アイテムを駆使して冒険する。
リスキィ・ブーツ (Risky Boots)
シャンティとは長年のライバルで、事あるごとにシャンティの冒険に立ちはだかる。
詳細は個別記事参照。
ミミック (Mimic)
もしくは、ミミックおじさん (Uncle Mimic)
スカットルタウン在住のレリックハンター。シャンティの義理の伯父で、育ての親。
遺跡探索で発見した設計図を元に、蒸気機関や発電機などのオーパーツを製作する優れた技術者でもある。
様々なメカを開発してはシャンティを支援する。
スカイ (Sky)
スカットルタウン在住の鷹匠の女性で、シャンティの友達。
詳細は個別記事参照。
ボロ (Bolo)
スカットルタウン在住の青年で、シャンティの友達。
詳細は個別記事参照。
ロッティトップス (Rottytops)
キャラバンやワゴンで各地を回っているゾンビの女の子。シャンティの友達。
詳細は個別記事参照。
スカットルバット(Scuttlebutt)
スカットルタウンの市長。ターバンをかぶった男性。
食べるのが大好きで、3DSの立体視で飛び出すほどの豊満な腹を持つ。
市長としてはいまいち頼りなく、町のトラブルを防げなかったことから急にシャンティを解雇したり、3作目では食べ物のために町を売り飛ばしてしまったことも。
その後もスカットルタウンの外れでシャンティにたびたび食べ物をたかるなど、頼りないを通り越してマダオのようになってしまっている。
しかし、町についてはシャンティら住民の事を考えてくれる方針なため、なんだかんだで支持されている。
アブナー&ポー (Abner&Poe)
イラスト右上がアブナー。イラスト右下がポー。
2作目以降に登場する※、ロッティトップスの兄達。
妹と同じくゾンビ。
※存在自体は1作目の時点で知ることが出来る。
スクイッド・バロン (Squid Baron)
イラスト右側。
2作目以降に登場する、ワープスクイッドの親玉。シークインランドの有力者・バロンズの一角。
2作目と3作目では前半のボスを務めており、専用のダンジョンも持つ。
ボスキャラであることに誇りを持つ一方で、所詮中ボスでしかないことにコンプレックスを抱いてもいる。
よくわからない理由で怒り出したかと思えば、「ありふれた攻撃! 同じような動き! それがぼくのすべて!!」と開き直ることもあり、中々憎めないキャラ。
なお、「スクイッド」とはイカの意。その名に反してタコにしか見えないが、本人はイカと言い張っている上に劇中の人物は誰も突っ込んでいない。英語圏ではタコとイカをあまり区別してこなかった文化が影響しているのかもしれない。
アモ・バロン (Ammo Baron)
イラスト中央。
2作目以降に登場する、機械による圧倒的な軍事力が自慢の男。
シークインランドの覇権を狙っており、とっかかりとしてスカットルタウンに手を出してくる。
バラクーダ・ジョー (Barracuda Joe)
2作目以降に登場する、アモ・バロンの部下。
割と常識人であるせいか、周囲に巻き込まれて酷い目に遭いやすい。
トゥイッチ&ヴィネガー (Twitch & Vinegar)
イラスト右側がトゥイッチ。イラスト左側がヴィネガー。
3作目以降に登場する、アモ・バロンの部下である二人組の新米兵士の少女達。
ヒプノ・バロン (Hypno Baron)
2作目以降に登場する、マジックアイテムに目がない呪術師。
降霊術や召喚術を操るが、お金稼ぎがメインで悪事にはそこまで興味がない。
テクノ・バロン (Techno Baron)
3作目以降に登場する、危険兵器が大好きなマッドサイエンティスト。
世界を裏から牛耳ることを夢見るが、前段階の資金稼ぎでいつも難儀している。
Tuki
4作目に登場する、蛇女のような姿の商人。
5作目『Seven Sirens』にて登場するハーフ・ジーニー達
ハーモニー (Harmony)
最年長のハーフ・ジーニー。丁寧なお嬢様言葉で話す。
世界を去る前にジーニー達から託されたスクラップブックを所有している。
ザップル (Zapple)
電気を操る能力を持つハーフ・ジーニー。関西弁で話す。
プリンク (Plink)
視えない物が視える能力を持つハーフ・ジーニー。
ヴェラ (Vera)
リフレッシュの能力を持つハーフ・ジーニー。
南国育ちで、どこか沖縄弁に似たような口調で話す。
クウハク・ウメル (Fillin The Blank)
シャンティもその存在を知らなかった、ゾンビのハーフ・ジーニー(?)。
敵キャラ
関連イラスト
元々海外作品であることから、pixivにも海外ユーザーによるイラストが多数投稿されている。
当初は日本人による投稿は少なかったが、日本でのローカライズ展開が進むにつれて投稿が増えている。
関連タグ
ブラスターマスターゼロ … シャンティがDLCプレイアブルキャラとして登場
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL … シャンティとリスキィ・ブーツがスピリッツとして登場
パワパフガールズz…同じく海外作品のパワーパフガールズが日本の萌えのタッチで描かれた作品。なお、こちらは完全に日本生まれ。
美少女戦士セーラームーン…モンスター娘が多く出てくる作品。ある意味元祖。
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