概要
自分以外の別人の名前や服などを用いて別人を装う事。
インターネット上では主に他者のハンドルネームを騙って行う迷惑行為を指す。
主に当該人物の印象を下げる事を目的としている事が多く、Twitterでの有名人や企業のなりすましが問題視されている。
pixivなどのSNSではユーザーのアカウントIDを確認し、成りすましであるか否かを確認する必要がある。
pixivでなりすましが確認された場合は、上述の通りアカウントのIDを確認し、本人と違う場合は運営側に報告する事をお勧めする。
他人の振りをして活動すること全般を指すが、活動や対象によって主に以下のように分けられる。
- 現実社会において、予め手に入れた(大体は違法な手順で)身元や情報を使って誰か他者に成りすまし、企業や個人に接触・潜入して情報を聞き出したり盗んだりすること。工作員が誰かから奪った身元を使って成りすまし、スパイなどの工作を行う場合もある。もちろん詐欺罪などの犯罪となる。所謂ソーシャル・エンジニアリングの一種。
- pixivのようなSNSにおいて、正規ユーザーのIDやパスワードを盗み出してログインし、そのユーザーに成りすまして活動すること。乗っ取り。
- ある程度匿名性が取り入れられているブログや匿名掲示板などにおいて、対象となるユーザーや有名人などのハンドルネームを使いあたかもその人物のような行動を取ること。
- 自身の属性や素性を偽り、印象操作や工作のために振る舞うこと。
逆に、同一の人間が複数の人間を装い、自分に有利になるような行いをするのは「自作自演」と呼ばれる。
2について
正規ユーザーのIDやパスワードを使ってログインし、そのユーザーに成りすましして行動すること。
会員制のオンラインゲームサイトなどで見られる行為であり、本来のアカウントの所持者の知らない所で課金アイテムを勝手に購入したり、他のユーザーと接触したりする。その責任は本来の所持者が被ることになるので大きな迷惑行為になる。
そもそもこの行為は不正アクセス禁止法に触れる立派な犯罪である。
この行為については、「なりすまし」というよりは「乗っ取り」と表現される。
3について
2chなどの匿名掲示板やSNSでは他人のハンドルネームを使いその人物の振りをして行動すること。
成りすまし対象は無名の1ユーザーからタレントなどの有名人まで多岐に及び、大半が本人の品格を貶める目的で行われるため、炎上した時に成りすまし対象が疑われこれも多大な迷惑をかけることになる。
対象がその気になれば名誉毀損で訴えることも可能なので絶対行わないこと。
また、会員制サイトなどで、サイトの運営側(pixiv事務局など)に成りすまし、IDやパスワードを聞きだして不正アクセス行為に及ぶ手口も存在する。
名前を自由に指定・変更できるタイプの場では、「おや?」っと思ったらまずなりすましを疑うのが鉄則であろう。
また、なりすます意図が無く、単に同じハンドルネームを思い付いて使ってるだけというケースも多々ある。
4
国家・政府による工作、世論操作の一貫として、SNSで自身の素性や属性を偽ったアカウント群が運用される例がある(プーチン氏の熱烈な「スーパーファン」、SNSで「称賛」投稿繰り返す なりすましも)。
こうした行為は各国の一般国民、私人の手によっても行われる。後述のように複数の属性・クラスタを同時になりすまし対象とする例も存在する。
釣りフェミ
twitterではツイッターフェミニスト(ツイフェミ)とアンチフェミ、「表現の自由」クラスタとの対立が続いているが、愉快犯的にツイフェミのような投稿をして注目を集めるアカウントも存在する。
Twitterや他の場所で活動するフェミニストの発言を誇張し戯画化したような書き込みを実際のフェミニストのツイートの体裁で投稿する事で反応を集める、という形である。
動機としては愉快犯、承認欲求、そして広告料が発生するまとめサイトや動画等への誘導目的がある。
「なりすまし」以外でも既存のアカウントがソースを出せないまま「フェミニストが言った」と主張する例もある(上記リンク参照)。
『臨死!!江古田ちゃん』作者で漫画家の瀧波ユカリは不自然さを感じた際の判断基準として「アカウント名とプロフィールのセンス、フォロワーとフォロイーの属性、過去ツイートとRTといいねしたツイートとリプライの内容全般、語尾やネットジャーゴンの使い方、アフィリエイトへの誘導の有無など」を挙げている(ツイート)。
内容以外にも「24分前にできたアカウントの発言がなぜか『発見』されて拡散」という例もある。
こうしたアカウントの影響力は小さくはなく、ネットメディアで「フェミニストを揶揄(やゆ)するために作られた偽装アカウントの可能性も高い」ユーザーのツイートが言及される事もある(ダイヤモンド・オンライン「ファミマ「お母さん食堂」抗議、高校生の声を封じ込める感情的な大人たち」、言及されたツイート)。
ツイフェミ批判者の間には、ツイフェミによる「なりすまし」疑惑をフェミニズムにおける「一人一派」「一日一派」と矛盾するものとする立場がある(参照)。
が、当然ながら反フェミニズムの意図をもって本心を偽った(実際にフェミニズムの思想、フェミニストという自己認識を持たない)人間を念頭においた語ではない。
実際「釣りフェミ」を蛇蝎の如く忌み嫌うツイフェミは少なくない。こうした識別を「切断処理」とみなすむきもあるが、事実ではない。フェミニスト間で意見が強烈に衝突する例は存在するが、思想の違いによって「似非」扱いをすることはあっても「なりすまし」扱いされる事はまずない。
例えばトランスジェンダーの処遇について対立する論者(前述のTERF)についてフェミニストが述べる言説を見ればそれは明らかである。また、なりすましと判断するのもTwitterフェミニストだけではない(ある界隈で「○○を叩くことが正義」と認定された際、その界隈向けに「考える限りの最悪の〇〇」を演じて釣る事例は昔からある)。
ダイヤモンド・オンラインの記事で言及されたアカウント「綾野辻子」に対しては、出現時期と名称から、その少し前にTwitterを引退したツイッターフェミニスト「絢辻かなた」の名をもじったものだという論もツイフェミの間から出ている。
「綾野辻子」アカウントは「ヴィーガンなりすまし」も兼ねていた例である。
2022年、twitter等におけるネット論壇において、「表現の自由」クラスタの代表的論客として知られており、ツイッターフェミニストたちとたびたび衝突していた青識亜論が、ツイフェミになりすましていたことが判明し、ネットを騒然とさせた。
青識は2015年に「情報収集のために『表現規制派』のアカウントも作って、フェミニストやカウンター(※この場合は「表現の自由派」に対する反論者と思われる)とつながりを持っている」と公言していた(→参考①)が、2022年5月に彼の本アカウントが凍結された際に、避難所としてこのアカウントを利用した事を切っ掛けにその運用実態が明らかとなった。
そのアカウント(以下、「エニシ」)は「社会学専攻の女子大生フェミニスト」「北村紗江の活動に感銘を受けて運用を始めた」という設定であり、ツイフェミとしてさまざまな事象について言及していた。中には、「青識亜論」として批判の対象としていたアカウントの発言やツイフェミの行う活動を、「エニシ」としては擁護していたり、逆に「青識亜論」として交流を持ち意見に同調していたアカウントを、「エニシ」としては批判しているなど、マッチポンプと見られる行動があった。
「エニシ」としてはPixivで行われていたR-18の合同創作企画「牧場学園」について、小田急線の刺傷事件と絡めてバッシングするツイートをしていたことも確認されている。(→参考②)
このマッチポンプ行為については「表現の自由」クラスタからも批難の声が上がっている。炎上工作を仕掛けた事については謝罪したが、「フェミニストアカウントとして観察したり、発言をしてみることについては、一切倫理的問題はない」とし、これ自体はこれからも続行する旨を語っている。(→参考③)
「牧場学園」の発起人・原作者である「あぶぶ」もこの騒動について反応。あくまで静観の立場を示したものの、青識と交流のあったおぎの稔の対応が、当初青識を擁護するもの(※のちにおぎのは騒動にまつわる全てのツイートを削除している)であったことを踏まえこれを批判している(→参考④)。
pixiv内における対策
主にピクシブ百科事典にて、荒らしが編集合戦の相手に成り済ます、という手が頻繁に用いられている。
それに対して名前を変えて応じるも、相手も再び名前を変えていたちごっことなってしまう展開も定番となっている。
対策として、名前の後ろに「【注:id=(自分のID番号)】」等を付けるのが現状ではベストと思われる。
このIDは固定であり、更に編集履歴におけるユーザー名をマウスオーバーすると出て来るURLの末尾にも付いているため、IDへの注意を促すと同時に、相手が名前をそのままコピペした場合であっても、ID部分を相手自身のものと置き換えた場合であっても、一発で別人だと明確に解るためである。
表記揺れ
関連項目
匿名(名無し) 複数アカウント 捨てアカウント 自作自演 乗っ取り
ネット弁慶 粘着(インターネット) 炎上 ネットイナゴ 2ch脳 悪芋
ピクシブ百科事典 2ちゃんねる PINKちゃんねる Twitter 掲示板