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415系の編集履歴

2022/08/27 07:27:43 版

編集内容:MT46形式

概要

1971年から国鉄が設計・新製した交直流両用近郊形電車。1960年から新製・投入された401系(50Hz区間用)・421系(60Hz区間用)とそれぞれの電動機変更による出力増強版の403系423系に引き続いて交流50Hz・60Hz両用タイプとして開発された。

現在、JR九州で0・100・500・1500番台が運用されている。JR東日本の1500番台は2016年3月のダイヤ改正をもって定期運行を終了し、JR西日本の800番台も2021年までに定期運行を終了した。

形式号について

計画時、常磐快速線に於いて、近郊型電車が性能やドア配置などが異なる103系と同一線路上を走り、常磐線の混雑解消の妨げとなっていたため、交直流4扉通勤型電車が検討されていた。この通勤型形式は、直流車に合わせて形式番号2桁目を「0」とし、「40x系」に整理することが考えられていた。そのため、既存の403系・423系を、特急型・急行型同様に423系→411系・403系→413系と改番し、クハ401形/クハ421形はクハ411に編入となる予定だった(MT46形式の401系・421系電動車は415系の新製で置き換え淘汰。なお国鉄末期に登場した急行型改造の413系とは無関係)。なので、電動車は415系形式だがTc車はクハ411形300番台という変則的な番号を付けられている。またT車(中間付随車)は415系登場後、筑波科学博に際しての常磐線15連化の時に登場したため、最初からサハ411形しか存在しない。

しかし国鉄時代の常磐線用4扉交直流通勤型形式の計画は頓挫し、415系オールロングシート車の投入で当面を凌いだため、401系・403系の改番はなされなかった。

JR化後に再度この計画が持ち上がるが、本来開けておくべき形式だった「413系」が、先述の急行型改造車が割り当てられてしまっていたため、E501系となった。しかし、この形式も試用レベルでとどまり量産されず、結局常磐線上野口のダイヤの問題は103系をE231系、403/415系をE531系と性能がほぼ同じ車両でそれぞれ置き換えることで対処する結果になった。

(E531系は4扉だが、JR東日本は形式を「一般型」として統一する一方で、駅間が短く、また踏切がほとんどない区間向けの「通勤仕様」と、駅間が広く運転速度が高く、また踏切などが存在することから、HID補助前照灯・クラッシャブルゾーン拡大型運転台の「近郊仕様」とは、E233系までは明確に分けていた)

基本番台

0番台、100番台、500番台、700番台。

  • 0番台は基本形態。クロスシート車。
  • 100番台はクロスシート部分の座席間隔を拡大。また、わずかにサハ411が製造されている。
  • 500番台は新製時からロングシート車。
  • 700番台は中間車のみで、4両編成の一部を7両化するために製造した。車端部分をロングシート、それ以外の箇所をクロスシートにした。(のちに1両が先頭車に改造された。)

1500番台

1986年以降に新製されたステンレス製のグループ。車体構造が211系に準じる。座席はロングシート。4両固定編成を組んだが、これ以外に既存車両の組み換えなどのためサハ411-1601、サハ411-1701を新製している。

同種用途の普通鋼製車と比較して、おしなべて7t程度どの車種も軽くなっており(車体で-5t、ボルスタレス台車で-2t、合計7t/両)、そのままでは加速などの特性が変わってしまうが、限流値(加速タイミング)を下げることで従来の鋼製車体車との併結・混用を可能としている。

そして常磐線の着席機会向上のため、1991年に2階建て試作車クハ415-1901を新製。

2006年3月のダイヤ改正で営業終了・廃車となったが、この構造は他系列で採用・量産された。

800番台

1991年七尾線が電化されることから、JR西日本が同等の直流車である113系を改造して交直流電車にしたものである。485系183系化した際に発生した交流設備を転用している。413系とも連結可能。

3両編成11本のうち、413系の七尾線転用により一部編成で廃車が出ているが、800番台の種車は113系のうちのごく初期のグループであったため、国鉄型車両では異例の車齢50年突破を果たしている。

2020年秋から521系に置き換えられ、2021年3月のダイヤ改正で運用を終了した。

余談

国鉄時代から常磐線から九州への広域転属が行われている。科学万博輸送終了後余剰となった500番台の一部が九州に転属し、その塗装がJR九州の一般車両(電車・気動車)に影響を及ぼした。また、JR化後E531系投入で余剰となった500番台2本と1500番台1本がJR東日本からJR九州へ譲渡された。そのうちFk520は鹿児島で実に30年振りに仲間と再会し 活躍している。しかし2022年3月Fk520は再び大分に転属となりまたかつての仲間とは離ればなれになった。

1500番台のうち、JR東日本になってから増備された車両は国鉄時代のような九州への広域転属がないためか50Hz専用車両となった(50Hz専用の651系と同じ主変圧器を使い、両周波数に対応していた補助回路を簡素化したため、トータルでは軽量化することも目的に入っている。国鉄時代のように厳密に系列を規定してしまうと、これらは403系であろう)。なお、JR九州に売却された車両は国鉄時代に製造された初期型である。

また、2020年3月のダイヤ改正で元東日本車の415系Fo507が運用離脱し保留車になるも、数日で運用復帰してる。2度も廃車寸前を免れたと言う幸運な持ち主の車両。ただし東日本ではJR九州に譲渡にあたり廃車扱いにはなってはいる。

その他の「415系」

日本国内では415系というとこの記事で紹介されている近郊型電車を指す。というより、この系列の電車しかないのであるが、実は遠く離れた海外にも「415系」を名乗る電車が存在している。

ドイツ鉄道ICEに使用される振り子式電車「ICE-T」のうち5両編成がそれである。

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