概要
東京地区の電車特定区間内(E電)の運行系統の一つで、千葉県中西部の各都市から東京都心への通勤路線のひとつとなっている。
運行系統名称としては「総武線快速」や「総武線(快速)」などと案内され、直通運転を行っている横須賀線と合わせて「横須賀・総武線快速」「総武・横須賀線」などとも呼ばれている。
日本国有鉄道(国鉄)の通勤五方面作戦の一環として1972年より運転が開始。
東京駅から馬喰町駅までは地下路線、錦糸町駅以東は緩行線との複々線のうち停車駅の少ない快速線を走行して千葉駅に至る。
1980年以降は東京駅以南で横須賀線との直通運転を行い、事実上の同一運転路線となっている。
現在一部の列車は快速や途中で併結分離する付属4両編成の普通列車として、千葉駅から外房線や総武本線(千葉以東)へ直通運転を行い、さらにそれらの接続先として内房線や成田線、鹿島線にも乗り入れている。
ラインカラーは横須賀線と共通であり、歴代の車体色(通称:スカ色)に近い色である青で案内される。
本系統の普通列車は基本的に11両または15両編成で運行される。
そのため、11両編成の列車が到着する際には「短い11両編成で参ります」という放送がされる。
運行形態
快速
総武快速線で主に運転されている種別である。
首都圏各線の普通列車と同様に快速線ホームのある駅すべてに停車する。
東京駅と千葉駅間を基本として運転されているが横須賀線に直通する電車が多い。
通勤快速
1994年12月から2022年3月まで運転されていた。錦糸町駅と千葉駅間の途中停車駅は船橋駅のみである。
平日のラッシュ時に運転されており、上りは朝に成田駅発逗子駅行きと大船駅行きが1本ずつ、下りは夜に東京駅発成田駅行き2本となる。
上り列車は通勤快速運行区間が終わる錦糸町以西は、通常の快速と同じ行き先だけの表示になる。
特急
2022年現在の定期運用の特急は「しおさい」と「成田エクスプレス」の全列車と、「あずさ」と併結する富士回遊のうち千葉駅発着の1往復が運行されている。
土休日には「新宿わかしお」や「新宿さざなみ」などの不定期臨時列車も設定されている。
特急ではないが、過去にはしおさい用のE257系を用いた全指定席快速「ホームライナー千葉」が2019年3月まで運行されていた。
直通運転
以下、千葉駅以遠まで直通運転を行う快速列車についてのみ言及し、横須賀線方面への直通列車については割愛する。
成田線
佐倉駅までは総武本線を経由し、ほとんどは成田駅から空港支線に入り成田空港駅まで運行されている。
朝の上り1本のみ佐原駅発の列車が設定されており、佐倉駅までは付属4両編成で普通列車として運転され佐倉駅で11両編成を増結する。また後述の鹿島線直通列車の関係で総武快速線直通列車自体は隣の香取駅まで成田線内を経由している。
年末年始の終夜運転では成田山初詣客向けに、一部列車を成田駅発着に変更する場合がある。
総武本線(千葉以東)
佐倉駅までは前記の成田線直通列車や朝夕の折り返し列車も多いが、佐倉駅以東への直通列車は「しおさい」を別にすると成東駅発着の朝の上り1本のみである。
佐倉駅と成東駅間は付属4両編成となる。
外房線
朝夕を中心に上総一ノ宮駅まで乗り入れる列車が設定されている他、蘇我駅までは後述の内房線直通列車も運行している。
「房総夏ダイヤ」実施時には快速「白い砂」として安房鴨川駅発着で運転された列車もあった。
内房線
蘇我駅までは外房線を経由し、全ての列車が君津駅まで乗り入れる。
「房総夏ダイヤ」実施時は快速「青い海」として館山駅発着で運転された列車もあった。
鹿島線
1日1往復が鹿島神宮駅まで直通運転しており、佐倉駅からは付属4両編成で普通列車として運行されている。
駅一覧
駅一覧については横須賀線を参照。