「打ちました! 伸びる、伸びる……ホームラン! 多々良小傘選手、真夏の海に盛大なアーチを掛けた〜!」
「なんと わちきの腕が鈍ったともうすか いやいや鉄をも打つわちきの腕は 今でもバッチリ現役よ!」
概要
東方ロストワードのメインストーリー第4章Extra「1/8々島にて 小傘回」にて登場する、『常夏の幻想郷』の多々良小傘。
この小傘も「心を食べる妖怪」として人間を驚かせて空腹を満たしていることについては何も変わってない。
野球という球技に特化していて、『片足立ちで思いっきり打つ』ことを得意としている。
天狗のフリーペーパーに記されていた「オカルトボウル」の開催を知り、優勝賞品にも目をくれずに「大勢の観客の前で自分が優勝したら、一生分の驚きを食べられるかも!」と考えるようになる。それ以降は地道に野球の練習を重ねていて、優勝して皆をびっくりさせるために日々精進している。
「オカルトボウル」
「あつまれ!鋼の弾幕ボウラーたち!」
常夏世界の幻想郷で開催される弾幕各球技の祭典。名前が似ているオカルトボールとの関連は不明。
チームで戦うため参加するには複数人数での登録が必要で、球技の種類も野球に限らず、ビーチ仕様のサッカー・バレー・ドッジボール……など。
この世界の弾幕ごっこのルール上、水着無しでは苦戦を強いられるらしい。
優勝賞品はどんな願いも叶えてくれるとされる『おねがいボール』。
プレイアブル化
実装形態 | エピック限定 |
---|---|
式 | 攻撃式 |
気質 | 半夏雨 |
拡散 | 分身打球 |
集中 | 広角打法 |
スペカ1 | 傘符『一本足ピッチャー返しSUN』 |
スペカ2 | 跳傘『大時化スタジアム』 |
ラスワ | 『天目一箇グランドスラム』 |
テーマ曲
常夏世界の小傘のテーマ曲は、給食頭蛮の「Droplet」。原曲は「万年置き傘にご注意を」。
※2:27から
台詞
スペルカード発動前の口上は東方星蓮船のもののアレンジ。
- 「捕れるもんなら 捕ってみな 当たって砕け うらめしやー!」(スペルカード1)→「当って砕け、うらめしやー!」(自機:霧雨魔理沙B -何だか判らない物に興味津々-)
- 「なんと わちきの腕が鈍ったともうすか」(ラストワード)→「なんと、わちきが時代遅れともうすか。」(自機:東風谷早苗B -諏訪子様の仰るとおりに-)
余談
水着エピックのキャラはいずれも夏に関するテーマを持っているが、小傘の場合2つ名からも分かる通りビーチパラソルがテーマである。これはこの人と同じであり、地味にテーマが被っているのは今回が始めて。
だが、小傘の場合傘符「一本足ピッチャー返し」を元にしているのか野球もテーマとして含まれている。さらに元ネタが元ネタ故か、王貞治選手を意識したような小ネタも多い。
一見夏と野球に関連性が無いように見えるが、「ビーチベースボール」というスポーツ自体は存在しているため、意外にもゼロではない。
小ネタ
セリフや立ち絵イラストにてちゃっかり赤蛮奇も水着姿で登場する。自身の立ち絵イラスト内で別の水着キャラクターが出てくるのは2回目(妹が後ろ姿で描かれている)であり、同時に未実装キャラが描かれているのは今回が始めてである。
また、何気に赤蛮奇の水着は小傘のものと構造が酷似している。
BGM
テーマ曲の「Droplet」は給食頭蛮ことぱらどっと氏が手掛けた万年置き傘にご注意をのアレンジ曲で、2021年8月のイベントで頒布された東方アレンジCD「DROPLET」の5番目の楽曲として収録され、後に総集編の「ぱらどっと東方アレンジまとめ」にも収録、2023年6月にはPVも製作された。
ちなみに「ぱらどっと東方アレンジまとめ」には東方ロストワードで使用された「GREEN」「dawngazer」「Last Day」も収録されている。
題名の「droplet」は水滴や飛沫などの「小さな滴」を意味する。
スキル
- スキル1「ミス・フラミンゴ」・・・味方全体の霊力0.55上昇効果の数値は、恐らく王貞治が1964年にプロ野球のセ・リーグで年間55本のホームラン記録を達成したことから。このホームラン記録に関するネタは後述のスペルカード2に繋がっている。
- スキル2「ひとりKOGASA砲」・・・プロ野球の世界では一つの打線の中に長打力のある2人以上の選手がいる時に「〇〇砲」と呼ばれることがあり、この小傘の場合は傘の本体と人型の本体="ひとり"で2人と表現している。王貞治選手も"王貞治(Oh)と長嶋茂雄(Nagashima)のコンビ"で「ON砲」と呼ばれていて、〇〇砲の呼称がある中では特に有名なコンビ。
- スキル3「ひとりアベック本塁打」・・・
ショット
拡散ショット「分身打球」 |
---|
「分身」は一つの本体が二つ以上に分かれること、「打球」は球技において競技者が道具や体を使い打ち付けて飛ばしたり動かしたりした時の球のこと。野球漫画の分身は「素早く動くことで残像が見える」ような用法が多く、例えば侍ジャイアンツの「分身魔球」も激しい揺れで分身しているように見えるとしている。 |
集中ショット「広角打法」 |
野球の打法の一つで、レフト方向・ライト方向・センター方向のあらゆる方向へ打つことができる打撃技術。 |
スペルカード
スペルカードは傘符『一本足ピッチャー返しSUN』がダブルスポイラーLEVEL3-2の傘符「一本足ピッチャー返し」、跳傘『大時化スタジアム』は東方剛欲異聞の跳傘「大時化サプライズ」のアレンジ。
傘符『一本足ピッチャー返しSUN』は、元となったスペルカードと比べると赤い大玉が淡い色に光る弾幕に変わっていて、変わった部分は"SUN(太陽)"の部分を表していると思われる。
元ネタは一本足打法で、片足で立つバッティングフォームのこと。唐傘お化けが一本足にちなんだチョイスであり、この小傘の立ち絵も一本足打法のポーズで描かれている。
- 「随分とださい傘を振り回していますね 何か楽しいことがあったのでしょうか? 最近の若い唐傘お化けの考えている事は判らないですねぇ」
(ダブルスポイラー 傘符「一本足ピッチャー返し」射命丸文コメント)
- 「唐傘お化けかー そういや、付喪神(つくもがみ)って余り見かけなくなった気がするなー 何でだろ、一つの道具を長く使わないからかなぁ」
(ダブルスポイラー 傘符「一本足ピッチャー返し」姫海棠はたてコメント)
※1:31から。
跳傘『大時化スタジアム』の元となった跳傘「大時化サプライズ」は「水没した地霊虹洞」で戦う時のみに見ることができるスペルカードで、ストーリーモードでは村紗水蜜の第二話でのみ、「剛欲な挑戦」では全キャラ共通で(ランダム登場するキャラを除いて)村紗の後の戦闘で披露する。
時化は強風や大雨で海が荒れること、スタジアムは球技場(特に野球を行う球技場)のことを指している。
ラストワード
『天目一箇グランドスラム』の名称は製鉄・鍛治の神「天目一箇神」と野球の用語の一つ「グランドスラム」から。
グランドスラムは満塁ホームランのことを表していて、満塁ホームランは3つ全ての塁に走者がいる満塁の場面でホームランを打つことである。一本足ピッチャー返しの元ネタである王貞治氏も、日本のプレイヤーの中でも西武ライオンズの中村剛也氏に次いで数多くの満塁ホームラン(15本)を打っている。
斬裂弾188%の数値は恐らく王貞治氏のオールスターゲームでの通算打数が元ネタ。
ラストワード自体はロスワオリジナルであるものの、原作にも似たような事をしたスペルカードがあり、それが「東方剛欲異聞」にて小傘が使用したスペルカード、雨洞「レイニーゲイブ」と水砲「グラウンドウォーターストリーム」の2つである。
※第二話は5:07から。
どちらも天井から豪雨のような水弾幕を降らせるスペルカードであり、あの霊夢ですら「洞窟中なのに雨が!?」と驚いたくらいである(撃破後に弾幕が水滴に変わっているだけと突っ込まれたが)。
CV
ボイス1は小見川千明氏、ボイス2は武田羅梨沙多胡氏、ボイス3は深川芹亜氏が担当していて、特に武田羅梨沙多胡氏は東方ダンマクカグラの洩矢諏訪子の声優を担当している。