概要
DMM.comにて配信中のブラウザゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』を原作とする2つの2.5次元舞台化プロジェクトのうち、舞台(ストレートプレイ)版の略称である。
正式名称は「舞台『刀剣乱舞』」。
制作はマーベラス。脚本・演出は舞台「TRUMP」シリーズや舞台「K」を手掛けた末満健一。
重厚で複雑なストーリーと、現代舞台でも屈指の高度な殺陣を売りとしたシリーズである。
「虚伝」から「悲伝」までを第1章として一旦物語が終わり、「慈伝」を経て、「維伝」以降は第2章と呼ばれ新たな展開をむかえている。
なお、ミュージカル版の「ミュージカル『刀剣乱舞』」とは全くの別物のため注意が必要である。
また、キャストの一部が2019年公開の『映画刀剣乱舞』に出演しているが、これもまた別物。
2022年より、再編集された映像が劇場版として映画館で期間限定で順次公開。こちらも円盤化されており、従来のスイッチング映像とはまた異なるカメラワークで楽しむことができる。
2022年5月15日、「虚伝 燃ゆる本能寺」のアニメ化が発表。シリーズ構成・脚本は末満健一が担当する事が明らかとなった。備えよう。
公演情報
虚伝 燃ゆる本能寺
2016年5月3日~5月14日に東京・シアター1010、5月17日~5月20日に大阪・大阪メルパルクホールにて上演。
DVD&Blu-rayは2016年9月7日発売。
また、2016年12月15日よりこの初演の映像を使用したVRコンテンツの配信が開始された。
物語
ある日、彼らの本丸に新しい刀剣男士が顕現する。不動行光──戦国武将・織田信長が佩用し、彼に仕えた近習・森蘭丸へと授けられることとなる一振りである。
不動行光は信長の愛刀であったことの誇りを顕わにするが、同じく信長を元主とする宗三左文字、へし切長谷部、薬研藤四郎らとうまく噛み合わない。
近侍に任命された山姥切国広は、不動行光の参入により和の乱れた本丸を立て直そうと奔走する。
そのさなか、審神者より天正十年──織田信長が果てた歴史的事件「本能寺の変」へ出陣の命が下だるのだった。(公式HPより引用)
タイトルの通り、題材は「本能寺の変」。第六天魔王と呼ばれた英雄・織田信長と、彼に縁のある刀剣達を中心として物語が展開する。
また、信長にその才気を寵愛された森蘭丸、信長に反旗を翻した明智光秀にも焦点が当てられ、「忠義」と「大義」を賭けて戦う彼らの想いが描かれる。
「非業の死を遂げたかつての主を救いたい」という不動の願いは、本来の歴史を守る事が任務の刀剣男士には許されない事。様々な衝突を経て行き着いたその果てに、彼らがそれぞれに導き出した答えとは。
アンサンブルを含めた殺陣のクオリティの高さは圧巻の一言。
終盤、織田信長の逃れざる死を前にした刀剣達の慟哭、どれ程傷ついても主を守らんとする蘭丸の決意、どうあっても信長に刃を向けるしかなかった光秀の苦悩を前に、涙を誘われた観客は多い。
一方で中盤に「軍議」と呼ばれる場面があり、燭台切光忠が毎回「茶請け」を用意するのだが、これが日替わり&ほぼアドリブとなっており、観客の腹筋をおおいに破壊した。
得意のずんだ餅や団子といった定番から、あつあつたこ焼き、ロシアンシュークリーム、果ては鯨の姿煮という訳のわからないものまで飛び出し、予想外のハプニングが続出。なおこの「軍議」に関してはほぼDVDに収録されている。
演出・脚本:末満健一
キャスト:鈴木拡樹(三日月宗近)、荒牧慶彦(山姥切国広)、佐々木喜英(宗三左文字)、輝馬(江雪左文字)、納谷健(小夜左文字)、北村諒(薬研藤四郎)、和田雅成(へし切長谷部)、椎名鯛造(不動行光)、廣瀬大介(一期一振)、杉江大志(鯰尾藤四郎)、東啓介(燭台切光忠)、染谷俊之(鶴丸国永)、丸目聖人(森蘭丸)、窪寺昭(明智光秀)
虚伝 燃ゆる本能寺~再演~
2016年12月15日~12月30日に東京・天王洲銀河劇場、2017年1月7日~8日に福岡・アルモニーサンク北九州ソレイユホール、1月12日~17日に大阪・大阪メルパルクホールにて上演。
DVD&Blu-rayは2017年4月12日発売。
本公演DVD・BDに未収録のバックステージ映像や日替わり映像を収録した蔵出し映像集のDVD・BDが7月19日発売。
あらすじは初演と同様であり、大幅にストーリーが変わるということはない。
しかし、キャストの立ち位置がほぼすべて正反対になっていることや、キャラクターがメタ的に『今回が初めてではない』ことを知っているかのような台詞回しや行動をしたことが話題となった。
またキャラクターを演じる俳優たちの演技にも細かい変化が見られ、初演と比較すると興味深い発見が見られる。
軍議もよりパワーアップしており、福岡公演では「ラーメン光忠」と称した屋台まで登場。何故そこに力を入れたし。
また初演でも好評を呼んだ「馬」(※馬のかぶりものをした全身タイツ)にも胴体がついてパワーアップ。たびたび舞台に現れては観客を爆笑させ、不意打ちを喰らったキャストが必死に笑いを堪えたり、そらとぼけて演技を続けるなどカオスな事になっている。
演出・脚本:末満健一
音楽:manzo、テルジヨシザワ
キャスト:鈴木拡樹(三日月宗近)、荒牧慶彦(山姥切国広)、佐々木喜英(宗三左文字)、瀬戸祐介(江雪左文字)、納谷健(小夜左文字)、北村諒(薬研藤四郎)、和田雅成(へし切長谷部)、椎名鯛造(不動行光)、廣瀬大介(一期一振)、杉江大志(鯰尾藤四郎)、東啓介(燭台切光忠)、健人(鶴丸国永)、丸目聖人(森蘭丸)、窪寺昭(明智光秀)
義伝 暁の独眼竜
2017年6月1日~6月25日に東京・天王洲銀河劇場、6月29日~7月2日に京都・京都劇場、7月13日~7月14日に福岡・福岡サンパレス ホテル&ホールにて上演。
7月21日よりDMM.comでアーカイブ配信、10月18日にDVD&Blu-rayが発売。
物語
本丸では、小夜左文字がなにやら気落ちした様子であった。
近侍である山姥切国広は、悩みを聞きだそうとするが、小夜は山姥切を避けるような態度を見せる。
また、延享四年へと調査任務に赴いた大倶利伽羅と歌仙兼定は、任務先で仲違いをしてしまう。
大倶利伽羅と同じく元伊達家の刀である燭台切光忠、鶴丸国永、そして本丸の新たな仲間として顕現した太鼓鐘貞宗は、ふたりの仲違いを解決しようと思案する。
鶴丸がなにか良い案はないか主に相談すると、主から意外な任務が下された。
三日月宗近は、そんな本丸を見守っている。
一方、戦国の世では、豊臣秀吉による天下統一が果たされようとしていた。
その時代の移り目に、終わりゆこうとする戦国を憂うひとりの男がいた。
その男、伊達藤次郎政宗。
天下人への夢を燻らせ続ける政宗に、彼と信義の絆で結ばれた盟友・細川与一郎忠興は、やがて来る泰平の世を生きていくことを諭す。
政宗が天下人となることは《見果てぬ夢》なのか…
ある日、刀剣男士たちに出陣の命が下りる。
出陣先は、慶長5年(1600年)、徳川家康率いる東軍と、毛利輝元・石田三成らが率いる西軍とが大激突を繰り広げた天下分け目の大戦 関ヶ原の戦い。
そこで刀剣男士たちがみたものは――?(公式HPより引用)
前作より三日月宗近、山姥切国広、小夜左文字、燭台切光忠、鶴丸国永が続投。新たに太鼓鐘貞宗、大倶利伽羅、歌仙兼定が参戦した。
伊達家と細川家ゆかりの刀剣達による7面回想「九曜と竹雀のえにし」シリーズの6振を中心として、新たな戦いが幕を開ける。
一方で「復讐」に囚われて苦しむ小夜、そんな小夜を本丸の近侍として心配する山姥切国広は、それぞれに擦れ違いを経て、「強くある事」とは何かを見出す事となる。
そんな彼らを見守る三日月宗近は、やはり何かを知っている様子ではあるが……?
時勢に抗う事かなわず秀吉の前に膝を屈しながら、天下取りの野望を諦めきれない伊達政宗。
そんな政宗の盟友として、戦国の世の終わりの果てに「生き抜く事」を説く細川忠興。
幼少のみぎりより、政宗に命がけの忠義を示す股肱之臣、片倉景綱。
繰り返される「暁」の空の果て、刀剣男士達のかつての主達が見せるドラマもまた、重厚な内容となっている。
前作と比較して「元の主」にも焦点が当てられ、刀剣男士達のかつての主達、彼らをかたちづくる「物語」に対する想いも、具体的に描写されている。
また今作では初めて「刀剣以外の付喪神」の存在が示唆され、物語の中盤以降重要な役割を果たす。終盤、これに関する衝撃的な展開もあり、観客を驚かせる事となった。
一方で前作の「軍議」に相当するくすぐりの場面も多々あり、更にパワーアップした殺陣と併せて、観客をおおいに喜ばせ、あるいは笑わせ、感動させる舞台となった。
演出・脚本:末満健一
音楽:manzo、テルジヨシザワ
キャスト:鈴木拡樹(三日月宗近)、荒牧慶彦(山姥切国広)、猪野広樹(大倶利伽羅)、東啓介(燭台切光忠)、橋本祥平(太鼓鐘貞宗)、健人(鶴丸国永)、納谷健(小夜左文字)、和田琢磨(歌仙兼定)、富田翔(伊達政宗)、早乙女じょうじ(細川忠興)、高松潤(片倉景綱)
外伝 此の夜らの小田原
2017年11月23日に小田原城天守閣前にて行われた新小田原城来場者数100万人達成記念特別野外公演。
2018年5月23日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
ある日、主より調査任務を命じられた山姥切国広、へし切長谷部、小夜左文字の三振りは自分たちが到着したのが目的地ではないことに気づく。
そこは小田原征伐発生前の小田原。
山姥切国広たちは、山犬の群れに襲われるひとりの男をなりゆきで助けることとなる。男の名は藤原在吉。足利長尾氏当主・長尾顕長の命により、山姥切国広を打った刀工の弟子であった。
なぜ山姥切国広たちはこの時代にたどり着いたのか。
小田原城の麓で出会う、或る一夜の出来事ーーーー(公式HPより引用)
ジョ伝に登場する新刀剣男士の御披露目を兼ねた一夜限りの特別公演。
へし切長谷部が虚伝以来の復帰となった。時系列としては義伝の直前にあたる物語。
図らずも訪れる事になったかつての敗北の地。北条家と長尾顕永、国広が長義の写しを打つことに反対する在吉。渦巻く葛藤とこの地に導かれた真意とは…?
本公演は生憎の雨模様だったものの、新男士登場のシーンに合わせたかのように雨が止んだことによりヒロイックな展開と相まって「自然が織り成した神演出になった」と話題になった。
なお、この外伝のみ音楽担当が異なっており、主題歌も非常に爽やかなメロディになっている。
脚本・演出:末満健一
音楽:南ゆに
キャスト:荒牧慶彦(山姥切国広)、和田雅成(へし切長谷部)、納谷健(小夜左文字)、北川尚弥(骨喰藤四郎)、武子直輝(同田貫正国)、横山真史(山伏国広)、成松慶彦(日本号)、木津つばさ(博多藤四郎)、飯山裕太(ソハヤノツルキ)、竹下健人(藤原在吉)、早川一矢(北条氏直)、合田雅吏(長尾顕永)
ジョ伝 三つら星刀語り
2017年12月15日~12月17日に東京・TOKYO DOME CITY HALL、12月21日~12月24日に大阪・大阪メルパルクホール、12月28日~12月29日に福岡・福岡サンパレス ホテル&ホールにて上演。
2018年4月4日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
序伝 跛行する行軍
本丸がまだできて間もない頃。
山姥切国広率いる第一部隊は、主の命により《小田原征伐》の時代を訪れていた。
そこは時間遡行軍の歴史改変対象となる通常の出陣先ではなかったが、
今後、改変対象となり得る時代かどうかを調査するために、山姥切たちは遣わされたのだった。
その調査の地で、いるはずのない時間遡行軍の奇襲に遭う刀剣男士たち。
歴史改変の対象ではない時代になぜ時間遡行軍はいたのか?
負傷した骨喰を連れてうち捨てられた猟師小屋へと身を寄せた刀剣男士たちは、困惑と経験不足によって統率を乱していくこととなる。
見廻りに出た山姥切と山伏は、そこで小田原征伐に参陣していた黒田官兵衛と長政の親子と出会う。
素性を怪しまれた山姥切・山伏・同田貫は、官兵衛によって黒田の陣へと連れて行かれるのであった。
また長谷部・小夜・骨喰は、山中で目撃した時間遡行軍のあとを追跡する。その先にたどり着いたのは、黒田の陣であった。
時間遡行軍はなぜ黒田の陣の近くに姿を現したのか?
如伝 黒田節親子盃
本丸ができて幾年月が経ち、数々の戦いを経てきた刀剣男士たちは強く成長した。
山姥切国広をはじめの刀とする本丸にも、今や多くの仲間たちが顕現していた。
ある日、主より出陣の命が下りる。
出陣先は、過去の敗戦から遡行経路の封鎖されていた《小田原征伐》の時代だった。
彼らはそこで、謎の忍びによる襲撃を受ける。
忍びを追跡した先で出会ったのは、黒田長政と家臣・母里友信であった。
刀剣男士たちは、そこで長政の口から驚くべき事実を聞かされることとなる。
長政たちと話をしている最中、時間遡行軍の襲撃を受けた山姥切と山伏は、交戦中にそこにいるはずのない《あるものら》と遭遇する。混乱を極める中、山姥切は過去の出陣で起こった事象と照らし合わせ、自分たちを取り巻く時間軸の流れに異変が起こっていることを予測する。
そして、敗北した因縁の地で過去の己自身と向き合うことを余儀なくされるのであった。
異変の巻き起こる小田原の地で、《過去を乗り越えるための戦い》に挑んでいくこととなる。(公式HPより引用)
今作は三日月宗近が顕現する以前のまだ本丸が出来て間もない頃の物語と義伝の後、再び小田原征伐の時代への出陣という二部構成となっている。
前作義伝より山姥切国広、小夜左文字が続投、へし切長谷部の復帰と新たに骨喰藤四郎、同田貫正国、山伏国広、日本号、博多藤四郎、ソハヤノツルキが参戦した。
顕現して間もない山姥切たちの初々しいやり取りや殺陣の演じ分け、序伝終盤での衝撃的な展開、序伝で散らばめられた伏線を如伝で全て回収しきる圧巻のシナリオと演出などますますパワーアップした作品となっている。
また円盤特典にもう一つのジョ伝、外伝の前日談である「恕伝 呑み取りの槍」が収録されている。
演出・脚本:末満健一
音楽:manzo、テルヨシザワ
キャスト:荒牧慶彦(山姥切国広)、和田雅成(へし切長谷部)、納谷健(小夜左文字)、北川尚弥(骨喰藤四郎)、武子直輝(同田貫正国)、横山真史(山伏国広)、成松慶彦(日本号)、木津つばさ(博多藤四郎)、飯山裕太(ソハヤノツルキ)、山浦徹(黒田官兵衛)、伊阪達也(黒田長政)、川下大洋(豊臣秀吉)、日南田顕久(弥助)、松川信也(母里友信)
悲伝 結いの目の不如帰
2018年6月2日~6日に東京・明治座、6月14日~7月1日に京都・京都劇場、7月4日~6日に福岡・北九州ソレイユホール、7月19日~22日に東京・日本青年館ホール、7月25日~29日に東京・天王洲銀河劇場にて上演。
2018年10月31日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
本丸にも、今や多くの仲間たちが増えていた。
ある日、永禄八年 永禄の変へ出陣する刀剣男士たち。
戦国の世では、室町幕府第十三代・征夷大将軍 足利義輝が三好義重・松永久通らの手によって最期の時を迎えようとしていた。
一方、刀剣男士たちの歴史を守る戦いは激化の一途をたどっていた。
出陣に次ぐ出陣。
終わりの見えぬ戦い。
本丸の仲間も増えたとはいえ、刀剣男士たちは徐々に疲弊を色濃くしていく。
山姥切国広はとある出陣先で、《正体不明の敵》と出会う。
それはあらゆる時代に現れ、まるで刀剣男士と対等に戦うチカラを得るために経験を積み重ねているように思えた。
「ぼくは……よしてるさまを……しなせやしない……」
その敵と対峙した三日月宗近が取った行動とは―――――――(公式HPより引用)
「集大成」と銘打たれて発表された作品であり、かつてないほどに刀剣乱舞の世界に切り込んだ内容となっている。
また中盤以降の展開、そして終幕は、文字通り衝撃的な内容となっている。しかし大千秋楽において終盤の「一つの展開」が変わっており、ここに至るまでに積み重ねられてきた意味と「希望」を見出す事も出来る。
なお「鵺と呼ばれる」は当初ネタバレそのものであった為、存在自体が不詳だった。しかし後にファンからの強い要望によってブロマイドが物販に加わり、連日完売報告が上がるなど好評を博した。
脚本・演出:末満健一
音楽:manzo、テルジ ヨシザワ
キャスト:鈴木拡樹(三日月宗近)、荒牧慶彦(山姥切国広)、三津谷亮(骨喰藤四郎)、椎名鯛造(不動行光)、和田雅成(へし切長谷部)、和田琢磨(歌仙兼定)、健人(鶴丸国永)、東啓介(燭台切光忠)、川上将大(大般若長光)、前山剛久(鶯丸)、加藤将(大包平)、玉城裕規(小烏丸)、中河内雅貴(足利義輝)、碓井将大(鵺と呼ばれる)
慈伝 日日の葉よ散るらむ
2019年6月14日~23日に東京・品川プリンスホテル ステラボール、6月28日~7月7日に大阪・サンケイホールブリーゼ、7月11日~15日に兵庫・AiiA 2.5 Theater Kobe、7月19日~8月4日に東京・品川プリンスホテル ステラボールにて上演。
2019年11月6日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
思い出の品々を抱え、荷運びが続く。
行われているのは、審神者の命による<新たな本丸>への引っ越しであった。
新天地での生活。出陣の任も成し、本来の役割を果たせるようになってきた刀剣男士たち。
そこへ、深まりゆく秋の風を纏い<新たな刀剣男士>がやって来る――(公式HPより引用)
慌ただしくも穏やかな日々の中、刀剣男士達は「特命調査聚楽第」の後に本丸に赴任してきた山姥切長義を出迎える事となる。近侍にして初期刀の山姥切国広との間に起きるであろう面倒を回避する為に奔走するものあり、新刃歓迎にかこつけて宴会を開こうとするものあり。そうした中で五虎退が「なくしもの」をしてしまい、手の空いた者が失せ物探しに協力する。
やがて本歌と写しは鉢合わせし、一部の者が心配していた通り険悪なムードに。互いに譲れぬ想いと「山姥切」の名をかけ、主の許可を得た上で、本丸全体を使った「演練」が開かれる事となる……
「悲伝」のその後、新たな本丸での物語を描く。過去作と比較すると全体的にコメディタッチで描かれており、観客席からも多くの笑いが起きた。
登場する刀剣男士の数は過去最大で、公演替わりの刀剣男士も4振登場。DVDには公演ごとに異なる出演場面が収録されている。
脚本・演出:末満健一
音楽:manzo、テルジ ヨシザワ
キャスト:荒牧慶彦(山姥切国広)、和田雅成(へし切長谷部)、健人(鶴丸国永)、前山剛久(鶯丸)、加藤将(大包平)、川上将大(大般若長光)、磯野大(大典太光世)、飯山裕太(ソハヤノツルキ)、木津つばさ(博多藤四郎)、大崎捺希(前田藤四郎)、設楽銀河(五虎退)、横山真史(山伏国広)、武子直輝(同田貫正国)、小林涼(太郎太刀)、小坂涼太郎(次郎太刀)、谷水力(南泉一文字)、梅津瑞樹(謎の人物 / 山姥切長義)、蒼木陣(陸奥守吉行)
東京公演のみ:納谷健(小夜左文字)、大阪公演のみ:北川尚弥(骨喰藤四郎)、兵庫公演のみ:椎名鯛造(不動行光)、東京凱旋公演のみ:和田琢磨(歌仙兼定)
維伝 朧の志士たち
2019年11月22日~12月1日に東京・TOKYO DOME CITY HALL、12月6日~15日に兵庫・AiiA 2.5 Theater Kobe、12月20日~2020年1月12日に東京・TBS赤坂ACTシアター、1月17日~18日に福岡・福岡サンパレス ホテル&ホールにて上演。
2020年4月15日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
入電──肥前忠広より突然の出陣要請。
本丸は陸奥守吉行、和泉守兼定、堀川国広、鶴丸国永、小烏丸の5振りの出陣を決めた。
行き先は1863年の文久土佐藩、土佐勤王党が恐怖政治を敷く“放棄された世界”である。
出陣先で肥前忠広、そして南海太郎朝尊と合流した刀剣男士たちはこの歴史改変を正すべく
その中心人物の捜索を開始。
任務中に出会った坂本龍馬と共に行動を起こすことを決めるが……(公式HPより引用)
「特命調査 文久土佐藩」を題材とした、刀ステの新たな一歩となる物語。
「慈伝」より陸奥守吉行、「悲伝」より小烏丸が登場し、新たに肥前忠広、南海太郎朝尊、和泉守兼定、堀川国広が参戦。また鶴丸国永は「虚伝」初演以来の染谷俊之が演じる。
文久土佐藩に出陣した刀剣男士は肥前忠広と合流。しかし成り行きでやり合う事になった土佐勤皇党党員が、人間でありながら尋常ならざる力を持っている事に驚く。諍いを止めようと飛び込んだ坂本龍馬によって窮地を救われる事となるが、城下町の淀んだ気配や違和感など、「放棄された世界」の異常性が少しずつ露わになっていく。
更に、本来政敵であった筈の吉田東洋が土佐勤皇党の盟主となった事が判明。武市半平太に命じられた岡田以蔵の襲撃を受ける。単独で刀剣男士を圧倒する以蔵から仲間を逃がす為にその場に残った陸奥守は、そこであまりにも衝撃的な事実を突きつけられる事となる……
目まぐるしく動く舞台セットを縦横無尽に駆け回っての殺陣、謎が謎を呼ぶ展開、不可解な行動を取るある時間遡行軍、そしてクライマックスの「元凶」との戦いなど、「新たなる刀ステのターニングポイント」となった。
脚本・演出:末満健一
キャスト:蒼木陣(陸奥守吉行)、櫻井圭登(肥前忠広)、三好大貴(南海太郎朝尊)、田淵累生(和泉守兼定)、小西詠斗(堀川国広)、玉城裕規(小烏丸)、染谷俊之(鶴丸国永)、岡田達也(坂本龍馬)、神農直隆(武市半平太)、一色洋平(岡田以蔵)、唐橋充(吉田東洋)他
科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』 改変 いくさ世の徒花の記憶
2020年7月16日~8月2日に東京・品川プリンスホテル・ステラボール、8月4日~9日に東京・日本青年館ホールにて上演。
2020年12月16日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
軍議の席に集った、六振の刀剣男士。
独自に入手した「他の本丸における報告書」に基づき、特殊な刀装「講談師」の力を借りて、過去に彼らも参加した特命調査を振り返る事となる。
慶長熊本。秀吉の伴天連追放令とは裏腹に、キリシタンが独自に築いたかの国に、先行調査員として二振の刀剣男士が派遣される。だが一振はキリシタンの盟主たる『一輪の花』を前に任務を放棄。残る一振は和歌をもって符牒とし、縁ある歌仙兼定に助けを求める。
歌仙を隊長とし、放棄された世界へと向かう第三部隊。
同じ頃、一人の男が、酷く落ちぶれ物乞い同然の姿で、かの国を目指していた。
慶長熊本に到着した六振は、早速現地調査に向かう。彼らが出会うキリシタン大名は、それぞれの思惑をもって、連れ去られた『花』を探し求めていた。
状況を呑み込めない山姥切長義と亀甲貞宗に突っかかる大村純忠と有馬晴信だったが、事情があると察した長義は、キリシタン大名を取りまとめる大友宗麟、参謀である黒田孝高に「会見」を申し込む。
一方、飯屋で食事をしていた篭手切江と獅子王は、思いがけず高山右近、小西行長の訪問を受ける。既に彼らが刀剣男士である事を知っている二人は争うつもりがない事を告げ、『花』を取り戻す為に協力を要請する。しかしそこへ……
他方、地蔵行平と共に逃げた『花』は戯れに彼を弟と呼び、歴史の袋小路にあって何処にも行けぬこの世界から逃げたいと打ち明ける。
だが彼女がキリシタンの盟主となった事で改易されて全てを失った夫と再会した時、全ては狂い出す。
彼の『愛』から生まれた歌仙は、人である事を辞めた『花』を『鬼』として討つべく、彼女の前に現れる。その結末は……
「特命調査 慶長熊本」を題材とした内容である。
『義伝』ぶりに細川忠興(早乙女じょうじ)が、『ジョ伝』ぶりに黒田孝高(山浦徹)が再登場。
また、本作で初めて女性キャストが採用されたことで大きな話題を呼んだ。
本来であれば、綺伝 いくさ世の徒花の記憶が上演予定であったが、新型コロナウイルスの蔓延により形を変え、新形態「科白劇」として上演。
「他の本丸が記した報告書を回想する」という形式で、本来の物語とは似て非なる内容にて「特命調査慶長熊本」が独自の展開で描かれる。
舞台上ではソーシャルディスタンスを心がけて距離を保ちつつ、殺陣はスクリーン投影と、新たに実装された「刀装」こと講談師の熱い語りにより、刀ステ従来の迫力を見せた。
のちに2022年2月~5月にかけ、本来のストレートプレイ形式にて再演。
歴史人物として新たに天正遣欧少年使節を加え、特命調査慶長熊本の世界が描かれる。
脚本・演出:末満健一
キャスト:和田琢磨(歌仙兼定)、梅津瑞樹(山姥切長義)、佐野真白(にっかり青江)、松井勇歩(亀甲貞宗)、伊崎龍次郎(獅子王)、大見拓土(篭手切江)、塚本凌生(古今伝授の太刀)、星元祐月(地蔵行平)、七海ひろき(細川ガラシャ)、三浦浩一(大友宗麟)、早乙女じょうじ(細川忠興)、山浦徹(黒田孝高)、黒川恭佑(高山右近)、堀田勝(小西行長)、石原正一(大村純忠)、船木政秀(有馬晴信)、講談師(神田山緑)
天伝 蒼空の兵 -大坂冬の陣-
2021年1月10日~3月28日にIHIステージアラウンド東京にて上演。
TBS開設70周年記念として、くら寿司が特別協賛を行っている。
2021年7月21日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
慶長十九年、大坂。
方広寺鐘銘事件を発端に、豊臣と徳川の衝突は避けられないものとなっていた。
戦国時代最後の戦いとなる大坂の陣が目前に迫る時代に、本丸より出陣した六振。
徳川陣営の偵察を進める一期一振、鯰尾藤四郎、骨喰藤四郎。時間遡行軍による干渉は確認できなかったが、徳川本陣を偵察した鯰尾が、家康の傍で怪しげな従者を見かけたと報告する。さらなる調査のため、再び徳川本陣の偵察へと向かう鯰尾と骨喰。一期は異変を知らせるため、隊長である山姥切国広たちのもとへと向かった。
その頃、山姥切、加州清光、宗三左文字は、潜入調査のために浪人に扮して真田丸に入り込んでいた。大坂冬の陣の要となる出城であったが、未だ改変の兆しは表れていなかった。
山姥切たちはその真田丸で、かつて小田原の地で戦ったある男と再会。今は豊臣秀頼に仕えているという男の存在に、山姥切は不穏な気配を察するのだった。真田丸で合流した一期は成りゆきから、時間遡行軍に命を狙われる秀頼を護衛することとなる。
果たして、大坂の地で何が起きているのか?
そして謎の刀剣男士・太閤左文字との出会いが、一期たちにもたらすものとは…。(公式HPより引用)
一期一振、鯰尾藤四郎、骨喰藤四郎、宗三左文字の他、山姥切国広が『慈伝』以来の参戦。新キャストには加州清光、太閤左文字が新たに参戦。
舞台は円形劇場のIHIステージアラウンド東京。全面ステージという構造を生かした舞台転換や演出、殺陣により観客を魅了した。
脚本・演出:末満健一
キャスト:本田礼生(一期一振)、前嶋曜(鯰尾藤四郎)、北川尚弥(骨喰藤四郎)、佐々木喜英(宗三左文字)、松田凌(加州清光)、北乃颯希(太閤左文字)、荒牧慶彦(山姥切国広)、鈴木裕樹(真田信繁)、姜暢雄(大野治長)、小松準弥(豊臣秀頼)、日南田顕久(弥助)、安田桃太郎(阿形)、杉山圭一(吽形)、松村雄基(徳川家康)他
无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-
2021年4月11日~6月27日に引き続きIHIステージアラウンド東京にて上演。
2021年10月20日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
慶長十九年、大坂。
方広寺鐘銘事件を発端に、徳川家康率いる幕府軍と豊臣秀頼を長とする豊臣家の間で勃発した戦国時代最後の大戦、大坂の陣。
その皮切りである冬の陣では、圧倒的不利と見られた豊臣方が浪人衆たちの助勢により善戦。戦いの長期化を懸念した徳川方は和睦交渉に転じ、豊臣方もその条件をのむこととなる。
その裏には、歴史を巡る刀剣男士と時間遡行軍の戦いがあった。
山姥切国広率いる部隊の働きにより、一度は守られたかに見えた歴史。しかし自分が死ぬ未来を知ってしまい、更には絶望的な状況に追い込まれた真田信繁が、定められた歴史に一矢を報いようとして、本来の歴史とは異なる局面で自刃してしまう。
その事実は、あるものたちが信繁の影武者を仕立て上げることによってひとまず隠蔽されるのであった。
表向きだけの正史が遂行される歴史。時は巡り、大坂夏の陣の時代。
へし切長谷部を隊長とした三日月宗近、鶴丸国永、数珠丸恒次、骨喰藤四郎、薬研藤四郎からなる部隊が出陣する。
たどり着いた大坂城下町は、戦中にもかかわらず祭りのような喧騒が溢れ返っていた。聞き込みによると、豊臣軍は徳川率いる幕府軍を相手に連戦連勝しており、町人たちは気の早い戦勝祝いに沸いている。
豊臣滅亡という本来の歴史からずれ始めていることを察する刀剣男士たちは、そこで奇妙な士たちに遭遇する。それは、史実には実在する筈もない創作の存在――「真田十勇士」であった。彼らは刀剣男士の存在を認識し、成り行きから一同は一太刀交える事となる。
一方、政府より命じられた『ある任務』のため、先んじてその時代へとやってきていた大千鳥十文字槍と泛塵。
ある事情により泛塵と別行動を取る大千鳥は、行き詰まった状況を打開するために三日月宗近に接触を試みる。
やがて刀剣男士たちは、大坂夏の陣の頃には解体されて存在しない筈の真田丸を訪れる。真田丸を「本丸」を定める真田十勇士らとにらみ合い、一触即発の雰囲気となる。
だがそこで戦いをやめるよう命じ、姿を現した女性が一人。それは本来大坂にはいない筈の人物——亡き豊臣秀吉の正室にして三日月宗近の元主、高台院湖月心尼であった。(公式HPより引用)
薬研藤四郎が『虚伝』、骨喰藤四郎(三津谷亮)と三日月宗近が『悲伝』、へし切長谷部が『慈伝』、鶴丸国永が『維伝』以来の参戦となる。新キャストには数珠丸恒次、真田所縁である大千鳥十文字槍(近藤頌利)と泛塵(熊谷魁人)が参戦した。
前作から続く、大坂の陣をめぐる物語の後編にあたる。
豊臣秀頼役の小松準弥がそのまま続投、三日月のかつての主・高台院役に一路真輝が出演。異なる歴史を歩んでしまった世界線で、架空の存在であった真田十勇士が顕現、対峙することとなる。
全面ステージという構造を生かした舞台転換はそのままに、演出と殺陣はさらにパワーアップ。特にクライマックスにおける三日月宗近の一人殺陣は必見である。
終盤にどんでん返しが待ち受けており……
脚本・演出:末満健一
キャスト:三日月宗近(鈴木拡樹)、数珠丸恒次(高本学)、骨喰藤四郎(三津谷亮)、薬研藤四郎(北村諒)、へし切長谷部(和田雅成)、大千鳥十文字槍 (近藤頌利)、泛塵(熊谷魁人)、鶴丸国永(染谷俊之)、豊臣秀頼(小松準弥)、猿飛佐助(風間由次郎)、霧隠才蔵(河合龍之介)、穴山小助(牧田哲也)、三好清海入道(坂口修一)、三好伊三入道(竹村晋太朗)、 海野六郎(高田淳)、由利鎌之助(行澤孝)、筧十蔵(久保田創)、望月六郎(伊藤教人)、根津甚八(星璃)、高台院(一路真輝)他
綺伝 いくさ世の徒花
2022年3月19日~4月3日に東京・明治座、4月22日~4月24日に福岡・サンパレスホテル&ホール、4月30日~5月15日に大阪・新歌舞伎座にて上演。
2022年9月21日にBlu-ray&DVDが発売。
物語
本丸に、なにものかによりもたらされた入電。
その入電に込められた和歌の意図を汲み取った歌仙兼定は、山姥切長義、篭手切江、にっかり青江、獅子王、亀甲貞宗と共に、慶長元年の熊本へと出陣する。熊本城下町へと到着した刀剣男士はすぐさま異変に気付く。そこは、弾圧を逃れた全国のキリシタンたちが集う地となっていたからだ。異変の原因を調査するため、刀剣男士たちは三方に分かれて行動することとなる。
山姥切長義と亀甲貞宗は、調査の途中でキリシタン大名である大村純忠と有馬晴信に遭遇。篭手切江と獅子王は、同じくキリシタン大名である高山右近と小西行長に遭遇する。
熊本城を眺める場所を訪れた歌仙兼定とにっかり青江は、そこで入電を送った張本人である古今伝授の太刀と出会う。古今伝授の太刀から、この歴史改変の中心にいる人物が、細川ガラシャであることを聞かされる歌仙兼定。そのガラシャは、古今伝授の太刀と共にこの時代の専攻調査に訪れていた地蔵行平が、熊本城から連れ出して行方知らずとなっていた。
キリシタン大名たちの総大将である大友宗麟と、軍師・黒田考高は、ガラシャの行方を追うために宗麟の従者である伊東マンショ、千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルティノら、天正遣欧少年使節にガラシャの奪還と刀剣男士たちの排除を命じる。
ガラシャを中心にそれぞれの陣営が動き出す。やがて、歴史改変の渦巻く放棄された世界「慶長熊本」にて、歌仙兼定は元主である細川忠興と邂逅する。
一方、情報を得るために敵地での会談に挑む山姥理長義と亀甲貞宗。山姥切長義は、会談に同席した黒田考高に言い知れぬ不気味さを感じるのだった。(公式HPより引用)
「特命調査 慶長熊本」の舞台化。
2020年に新型コロナの影響で科白劇となった綺伝を、本来のストレートプレイ形式にて再演。
刀ステ本丸の特命調査慶長熊本の物語が描かれ、科白劇とは異なる展開を迎えることとなる。
科白劇には登場できなかった時間遡行軍や、新たに天正遣欧少年使節が登場。(これに関して末満氏はTwitterにて、科白劇化に際してやむなくオミットしていたキャストだと語っている。)
脚本・演出:末満健一
キャスト:和田琢磨(歌仙兼定)、梅津瑞樹(山姥切長義)、佐野真白(にっかり青江)、松井勇歩(亀甲貞宗)、伊崎龍次郎(獅子王)、大見拓土(篭手切江)、塚本凌生(古今伝授の太刀)、星元祐月(地蔵行平)、七海ひろき(細川ガラシャ)、三浦浩一(大友宗麟)、早乙女じょうじ(細川忠興)、山浦徹(黒田孝高)、黒川恭佑(高山右近)、堀田勝(小西行長)、石原正一(大村純忠)、船木政秀(有馬晴信)、松村龍之介(伊東マンショ)、佐藤永典(千々石ミゲル)、深澤大河(中浦ジュリアン)、湯本健一(原マルチノ)他
禺伝 矛盾源氏物語
2023年2月4日~2月12日に東京・TOKYO DOME CITY HALL、2023年2月16日(木)~2月19日(日)に大阪・オリックス劇場にて上演。
物語
時は、四百年続いた平安時代のうち寛弘の頃。平安京には、歌仙兼定を隊長とした、大倶利伽羅、一文字則宗、山鳥毛、姫鶴一文字、南泉一文字の六振りが出陣していた。
世界最古の長編小説『源氏物語』の作者として知られる紫式部の周辺歴史に異常が見られたためだ。
刀剣男士たちが紫式部を捜して平安京を偵察していると、書物を抱えた女が怪しげな集団に襲われているところに出くわす。正体不明の敵に対して、「まずは出方を見よう」と作戦を指示する歌仙兼定であったが、大倶利伽羅はその作戦を無視して敵に斬り込んでいく。
戦いの末に救い出した女は、自分を「小少将の君」と名乗る。紫式部と親しい彼女の話によれば、この時代の平安京が『源氏物語』という創作の世界に覆われてしまっているらしい。
小少将の君に導かれて宮中の調査を開始した歌仙兼定たちは、歴史上には実在しない光源氏と貴族たちが恋愛談義に花を咲かせる場面を、目撃する。それは『源氏物語』の中でも有名な「雨夜の品定め」の場面であった。
いつの時代にも実在するはずのない出来事を目の当たりにした歌仙兼定たちは、自分たちが置かれている状況を理解する。ここは、「歴史」と「物語」が反転した世界だった。(公式HPより引用)
「これまでとは異なる本丸」から、「歴史」ではなく「物語」への出陣が語られ、新たな切り口で刀ステの世界が展開される。
『綺伝』にて、とある人物が「物語に歴史を侵食させ、世界の陰陽を逆転させる」ことを仄めかしていたが、陰陽逆転、すなわち女性キャストが演じる刀ステである。
発表されたキャストは全員宝塚男役OG。七海氏は『綺伝』にて細川ガラシャを演じている。
脚本・演出:末満健一
キャスト:七海ひろき(歌仙兼定)、彩凪翔(大倶利伽羅)、綾凰華(一文字則宗)、麻央侑希(山鳥毛)、澄輝さやと(姫鶴一文字)、汐月しゅう(南泉一文字)
藤壺の女御(皆本麻帆)、六条の御息所(梅田彩佳)、葵の上(橘 二葉)、空蝉(井上怜愛)、末摘花(永田紗茅)、小少将の君(兵頭祐香)、光源氏(瀬戸かずや)
山姥切国広 単独行 –日本刀史-
2023年10月7日~10月22日に東京・天王洲 銀河劇場、2023年10月26日~11月5日に京都・京都劇場、2023年11月10日~11月12日に福岡・キャナルシティ劇場で上演。
「慈伝」ラストで修行の旅に出た山姥切国広の「その後」が描かれる。
ティザートレイラーでは黒い布を被った山姥切が不穏な言葉を囁いており、極の姿になり敵を斬る山姥切やタイトルから様々な憶測を呼ぶ事となった。
刀剣乱舞 大演練
「刀剣乱舞-ONLINE-」五周年を記念した『ミュージカル 刀剣乱舞』との合同LIVEイベント。2020年8月11日に東京ドームにて開催予定だったが新型コロナウイルスの影響により無観客開催→延期となり、当日は「刀剣乱舞大演練~控えの間~」として、リモートでのトークイベントとなった。
刀ステからは三日月宗近、大典太光世、ソハヤノツルキ、にっかり青江、鯰尾藤四郎、※骨喰藤四郎、前田藤四郎、博多藤四郎、五虎退、薬研藤四郎、大包平、鶯丸、太鼓鐘貞宗、亀甲貞宗、大般若長光、※江雪左文字、宗三左文字、小夜左文字、歌仙兼定、和泉守兼定、陸奥守吉行、山姥切国広、山伏国広、堀川国広、大倶利伽羅、へし切長谷部、不動行光、獅子王、小烏丸、同田貫正国、※鶴丸国永、太郎太刀、次郎太刀、日本号、篭手切江、南泉一文字、山姥切長義、南海太郎朝尊、肥前忠広、古今伝授の太刀、地蔵行平が出演。
※骨喰藤四郎は北川尚弥と三津谷亮、江雪左文字は輝馬と瀬戸祐介、鶴丸国永は染谷俊之と健人、各両名が登場。
舞台「刀剣乱舞」七周年感謝祭-夢語刀宴會(ゆめがたりかたなのうたげ)-
2022年5月15日、『綺伝』大千秋楽後の特報として、2023年夏に開催予定と発表。
2023年1月1日、正式タイトルと出演者が発表。2023年8月4日~6日、幕張メッセ・幕張イベントホールにて開催された。
何時とも何処とも知れぬ本丸に顕現した刀剣男士達。
極の刀剣達も初の姿に戻っていたが、そこへ登場した三日月宗近と小烏丸から、ここは「審神者が見ている夢」こと「はちゃめちゃ本丸らんど」であると明かされ、仰天する。
そこに「夢籤」なる謎のアイテムが登場した事で事態は混迷を極め、何と三日月宗近と山姥切国広の中身が入れ替わってしまった。元に戻る方法を探して次々と夢籤が引かれ、そのたびにトンチキなはちゃめちゃ空間が繰り広げられる。
そうした中で、本丸から消えてしまった三日月と相対した山姥切国広は……。
大千秋楽では演出が追加され、登場しないものの数多の刀剣男士が顕現している事が語られる。
そして「もうこの本丸には始まりの刀が揃っている」と鶴丸国永が宣言し、新たに蜂須賀虎徹(演:後藤大)が山姥切国広、歌仙兼定、陸奥守吉行、加州清光と共に登場。
刀ステにおいて五振が遂に揃い踏みし、大歓声が上がった。
出演:三日月宗近(鈴木拡樹)、大典太光世(磯野 大)、数珠丸恒次(高本 学)、にっかり青江(佐野真白)、一期一振(本田礼生 ※8月6日の公演のみ出演)、鯰尾藤四郎(杉江大志)、鯰尾藤四郎(前嶋 曜)、骨喰藤四郎(北川尚弥)、骨喰藤四郎(三津谷 亮)、前田藤四郎(大崎捺希)、博多藤四郎(木津つばさ)、五虎退(設楽銀河)、薬研藤四郎(北村 諒 ※8月6日の公演のみ出演)、太鼓鐘貞宗(橋本祥平)、亀甲貞宗(松井勇歩)、江雪左文字(輝馬 ※8月6日の公演のみ出演)、江雪左文字(瀬戸祐介)、宗三左文字(佐々木喜英)、小夜左文字(納谷 健)、加州清光(松田 凌)、歌仙兼定(和田琢磨)、和泉守兼定(田淵累生)、陸奥守吉行(蒼木 陣)、山姥切国広(荒牧慶彦)、山伏国広(横山真史)、堀川国広(小西詠斗)、大倶利伽羅(猪野広樹)、へし切長谷部(和田雅成)、不動行光(椎名鯛造)、獅子王(伊崎龍次郎)、小烏丸(玉城裕規)、同田貫正国(武子直輝)、鶴丸国永(染谷俊之)、太郎太刀(小林 涼)、次郎太刀(小坂涼太郎)、日本号(成松慶彦)、篭手切江(大見拓土)、南泉一文字(谷水 力)、山姥切長義(梅津瑞樹)、南海太郎朝尊(三好大貴)、肥前忠広(櫻井圭登)、古今伝授の太刀(塚本凌生)、地蔵行平(星元裕月)、大千鳥十文字槍(近藤頌利)、泛塵(熊谷魁人)
講談師(神田山緑)
映像出演:ソハヤノツルキ(飯⼭裕太)、一期一振(廣瀬大介)、⼤包平(加藤 将)、大般若長光(川上将大)、鶴丸国永(健⼈)、太閤左⽂字(北乃颯希)
富⽥ 翔、中河内雅貴、唐橋 充、⼩松準弥、⼀路真輝
2024年新作(仮)
七周年感謝祭千秋楽にて発表。2024年6~7月、東京・大阪・福岡にて上演予定。
「特命調査慶応甲府」を題材とし、新たに長曽祢虎徹と大和守安定が初陣。
更に通信画面では監査官が登場し、舞台上に新選組所縁の五振が登場した。
出演:加州清光(松田 凌)、大和守安定(植田圭輔)、和泉守兼定(田淵累生)、堀川国広(小西詠斗)、長曽祢虎徹(松田 岳)、監査官(内藤大希)
音楽関係
「虚伝 燃ゆる本能寺」初演(2016年5月上演)のオリジナルサウンドトラックCDが2017年1月25日に発売。
「義伝 暁の独眼竜」オリジナルサウンドトラックCDが2017年11月29日に発売。
「ジョ伝 三つら星刀語り」オリジナルサウンドトラックCDが2018年5月2日に発売。
「悲伝 結いの目の不如帰」オリジナルサウンドトラックCDが2018年11月28日に発売。
「慈伝 日日の葉よ散るらむ」オリジナルサウンドトラックCDが2020年1月8日に発売。
「維伝 朧の志士たち」オリジナルサウンドトラックCDが2020年5月27日に発売。
「天伝 蒼空の兵 -大坂冬の陣- 」オリジナルサウンドトラックCDが2021年11月24日に発売。
「无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-」オリジナルサウンドトラックCDが2021年12月22日に発売。
「綺伝 いくさ世の徒花」オリジナルサウンドトラックCDが2023年1月25日に発売。
「禺伝 矛盾源氏物語」オリジナルサウンドトラックCDが2023年9月27日に発売。
関連タグ
くら寿司…「天伝」スポンサーとして、コラボCMが作成された。
外部リンク
舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺~再演~ 公式ホームページ
科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』改変 いくさ世の徒花の記憶 公式ホームページ
舞台『刀剣乱舞』七周年感謝祭 -夢語刀宴會- 公式ホームページ