ラクレス様! これが私の概要です!
演:八木光太郎
第6話より登場したシュゴッダムの民の1人。帽子と箒が特徴のやや太ましい男性。
当初はラクレスの虚言とギラの悪役ムーブにすっかり騙されて「ギラが邪悪な人物である」と信じきっていた。
第1部ではラクレスが本性を見せるまで彼の情報操作を真っ先に信じ込み、シュゴッダムの民を無意識に先導する役割を担う様になった……が、監督によると「彼は別にラクレスの仕込みで世論を操作している訳ではなく、ただの声がデカイ一般人」らしい。
良くも悪くも「目の前でヒーローor悪党を名乗る人物の大々的な活動を、何も知らない至極普通の人間が見せられたらどんなリアクションを見せるか?」を分かりやすく表現したキャラクターで、劇中においてキングオージャー達の戦いの最中で垣間見える、世界の秘密に一切関わらない一般市民の代表格の様な存在。
やっぱり動向は、大切だあぁぁぁぁ!
第1部
第11話では何故かギラ・ヤンマ・ヒメノ達の「ギラが棺から蘇りラクレスを『嘘吐きの王』として失脚させるよ作戦」の3パターンの妄想の中に登場していた(ここでの彼の役割は「大衆はどう反応するか?」のシミュレーションである)。
そして肝心の本番、ギラの葬儀(の茶番)の前に突如現れた謎の蜘蛛仮面の男を見たゴローゲは、「……バグナラクだぁぁぁぁぁぁっ!!!」と騒ぎ立て、見物に来ていた国民達は正に蜘蛛の子を散らす様に逃げ出したのであった……。
また、第15話にて交際中の彼女がいた事実が発覚。ダンゴムシタクシーに乗ってデートの待ち合わせ場所に向かおうとした物の、よりにもよって選んだ物がダンゴムシタクシーに擬態したギラだった為、彼に振り回される羽目になる(しかも途中でギラが立っていたため、普通なら薄々偽物だと気づいていた筈だが、なぜ諦めなかったのだろう……てか、見た目ですぐわかるはずだが……)。
その結果、待ち合わせ時間を大幅に過ぎる大遅刻をかましてしまい、彼女から大説教を喰らってしまった。公式サイトによると、「あの後、きっちりフラれました」との弁。そりゃ当たり前だ。
そもそものゴローゲ当人は非力かつ悪意も無い一市民だったが、お互いに善悪を名乗って対立するハスティー兄弟を見てうっかり被害妄想を暴発させつつ大声を上げた結果、ラクレスを担ぎ上げながら暗にギラを「加害者」呼ばわりして忌避する、卑怯な太鼓持ちにして道化を演じてしまう現実となった。そして当人にその自覚が無いまま、第8話で兄弟の争いに表向きの決着によって安堵し、一市民としての日々に戻るも、それが却って1人の王族を国家の悪へと貶める奸計に加担してしまった事実を際立たせてもいた。
独裁者としてのラクレスの考え『民道私国』の根拠となる、“名君を演じる独裁者(=ラクレス)を妄信、それへ逆らう者(=ギラ)を思慮無く敵とみなす民”の実例でもあり、ゴローゲや似た行動をする誰かが出しゃばるのを見越して、ラクレスはあの対立シーンを自国民に見せるのを端から計算していた節もある。
その後、『ラクレスに討たれた』とされたギラが表舞台に舞い戻ったのと程無くして、ラクレスと和平条約を結んだ筈のバグナラクが、シュゴッダムを占拠する緊急事態が発生。この事態を打破すべく動いた王様戦隊の中心にいたのは、ゴローゲら殆どのシュゴッダム国民が『悪』として忌避した筈のギラであり、自分達が事実と正反対の妄想を信じてしまっていた現実を、ゴローゲらは否応無しに突き付けられる事態に至った。
そして2度目の決闘裁判において、ラクレスが視聴者は知っていた本性を暴露した際は、遂に真実を知ってブチギレてしまう。
「ラクレスは、極悪人だあぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」と叫び散らしながら、ラクレスの応援を放棄してギラ側に回り、ギラ勝利後はさっきまで揉めていたおじさんとハグをしてギラの勝利に歓喜した。
結局、彼は自分の弱さを持て余し気味で解かり易い『善悪の構図』を盲信してしまう傾向のある、色んな意味で等身大の一個人に過ぎなかった。そこをラクレスは悪用して、当人の知らぬ間に邪知暴虐な策略の一端を担がせる『道具』として扱われたに過ぎず、その真意が遠回しにばれた結果あっさりと掌を返されたのは、ある意味当然の報いとも言えよう。
逆にゴローゲの暴発させた被害妄想に怯まず、彼ら真実を知らない国民に担がれ『ラクレスに勝つ未来』だけを見続けたギラとの関係は最終的にプラマイゼロ、すなわち過去のしがらみを忘れて新しく信頼を築いて行ける位置に収まったのだった。
その後、第22~23話において新たな王として国を救わんとするギラの姿と実像を間近で目撃しており、彼の理想と違う発言などに声を荒げつつも、ギラがどんな人柄かを何となく理解した様子。
最後は多少締まらなくても民を守り、かつお互いに助け合って困難を乗り越えられた事実へ素直に感謝を示すギラを改めて王と認め、自分が先頭に立って他の民と共に彼を胴上げするのだった。
第2部
第29話にて再び登場。
ヒルビル・リッチの策略で6ヶ国の同盟並び、各国内部でも亀裂が生じ掛けた際、ジェラミーを除く5人が共同で退位宣言しようとした時に、それを破産させるべくジェラミーがゲロウジームと共に「狭間の国バグナラクが5ヶ国を貶め、チキューを支配せんと暗躍した」との一芝居を打つと、ゴローゲはラクレスの時と同様に真っ先に反応し、周囲を『打倒! バグナラク!!』『キングオージャー万歳!!』の機運に染めてしまった。
- ジェラミーが『泣いた赤鬼』の青鬼のように泥を被り、チキューの破綻は免れた。真実を知らぬゴローゲと違い、ギラ達5人の王は苦しい顔を浮かべていた。
いい加減私の関連人物も見せなさい!
ゴローゲの彼女(演:不明)
第15話で登場した彼女。デートに大遅刻したゴローゲが持っていた花束で「ありえないんだけど! 遅いのよ!」と怒鳴り散らしながらゴローゲを叩きまくった。
ゴローゲと揉めたおじさん(演:大久保運)
第20話の決闘裁判で登場したおじさん。ギラを応援したのを見たゴローゲに「おい! 何反逆者の応援してんだよ!」と非難された際に、「バグナラクに占領された時に助けてくれたのはギラだろ! ラクレスは何もしてなかったじゃねえか!」と反論、コガネとブーンを含めた養護園の子供達と共にギラを応援し、ギラが勝った時はゴローゲと抱き合った。因みに服装を見る辺り、シュゴッダムの工場で働いていると思われる。
おいおいおいおい! 余談も書いてるぞ!
- 名前の由来はゲンゴロウと思われる。ゲンゴロウは普段は水中で暮らすが、翅に貯蔵した呼吸用の空気が少なくなると新たな空気を求めて浮上し、水上で空気を集めると再び潜水する。ゴローゲが自身の立場をコロコロ変える行動はこれに由来すると思われる。
演技過剰おじさん?
- ゴローゲは良くも悪くもモブの1人に過ぎないのにやたら目立つ。Twitterでは「演技過剰おじさん」だの「シュゴッダムのデブ」などと渾名を付けられておる。
- もっとも、これはラクレスがギラを貶める策略を補強する役を、知らぬ間に演じさせられてしまったゴローゲに対する視聴者のヘイトが大きい。当人は突発的にネガティブな発言を放つアクションをしただけだが、その流れにラクレスが便乗、更にそれへ嫌悪を持った視聴者がゴローゲへ敵意や憤りなどが、別ベクトルのネガティブな意識を向けた結果生まれたのが、この渾名である。
- 第10話『伝説の守護神』などのギラが大きな役割を果たす回では(恐らく制作側の意図で)出てこない。Twitterでは「今週あいついないね」「画面が静かだ……」と、出番が無いなら無いで話題になってしまっている。演者の八木光太郎氏も役者冥利につきるだろう。
- その後は前述の通り、第22~23話においてやっとギラの活躍を目撃し、彼の人となりをある程度把握して認めるに至った。
- そして最終的に、ゴローゲの一時的なネガティブ発言を膨らませ悪用していたラクレスが失脚。後には多少臆病で悪意は無い一市民と、視聴者が勝手なヘイトを向け続けて無駄に膨らませたネガティブイメージが残り、結局は別ベクトルでラクレスとほぼ同じ真似を視聴者がしていた事実も残ってしまった。
- 見様によっては、昨今問題になっている『誹謗中傷のシミュレート』とも取れる痛烈な流れなのかもしれない。
- 本作脚本の高野水登は自身のXのスペースにて、ゴローゲについて ”撮影現場でキャラを作ってくれた” と語っており、彼に彼女が居るのも現場のアイデアであり、それ等の影響を受けて台本で彼の台詞に!を増やしていると話している。
- ゴローゲには”民の代弁者””の役割があり、誤解を生んだり、ギラ達を糾弾する場面もあるが故に視聴者に嫌われる可能性を心配をしていたが、”デカい声による面白さでキャラの好感度を上がり、幾らでもギラ達を責められる”と語っている。
第2部以降
第27話から始まった第2部では、まだ特筆すべき活躍をしていないゴローゲだが、同2部のヴィランである『宇蟲王』のダグデド・ドゥジャルダンの直属の部下である宇蟲五道化の存在により、ネット界隈から俄に注目されている。
その理由は『宇蟲五道化』と『ゴローゲ』の響きが似ているため、一部のファンから「実はゴローゲは宇蟲五道化の一員」との推測が発生している。
しかも、当の宇蟲五道化は五の字が使われていながら、現時点では4人しか登場していないのもあり、その推測を加速させてた(勿論、上記の推測はネタ込みである)。
だが、第30話で遂に最後の五道化の存在が判明したため、このネタは次第に終息するだろう。
ギラ様! 関連タグをご覧ください!
INFERNO(キングオージャー):ゴローゲ視点ではハスティー兄弟の争いで自分達国民が地獄に落ちそうと思っているだろうが、第三者から見れば彼自身が自らの弱さを持て余して被害妄想に振り回され、地獄みたいな善悪観に自分を閉じ込めている一人相撲をしているだけでしかない。ラクレスはこうした自国民の負の思い込みから産まれた“地獄”を利用し、ギラを突き落として社会的に抹殺すると同時に自分を正義の立場へ担ぎ上げさせようとした。
井垣渉:2022年の特撮で声のでかい市民繋がり。こちらは良識無き善悪観の蔓延した世間に毒されてそうなってしまった節もあり、彼や悪とされた存在がいなくなっても善悪観自体は消えず、攻撃対象を変えて存続していた。
ちなみに彼を演じた役者は今作にも出演している。
五十鈴大智:ニチアサで本筋に関わっていないのにも拘らず、視聴者の人気を得てしまった者繋がり。こちらは仮面ライダーに変身した後に怪人と化した。
加治木亮:ゴローゲと同じ、オーバーな言動で視聴者に強いインパクトを残す一般人枠。