概要
アメリカのMicrosoftから発売されていたゲーム機。海外では2001年11月15日、日本上陸は2002年2月22日(金)。
ソフトはメタルウルフカオスやDEAD OR ALIVE3などが有名。
後継機はXbox360。こちらはアイマスやドリクラとかで有名。
家庭用ゲーム機としてはいち早くプログラマブルシェーダーに対応したのが特徴で、例としてはスプリンターセルの光源処理等にふんだんに使用されている。
海外では、その性能の高さ、PS2から飛躍的に向上した画面の解像度などのアドバンテージからPS2に次ぐ売上を見せたものの、国内では当時日本人に馴染みの無い所謂「洋ゲー」ばかりという印象と初期ロットのみに発生していたディスクに傷が付く問題が影響して売上面で相当苦戦することになった。
なお、日本ではATARI以来の海外産ゲーム機として上陸した為、「黒船襲来」と揶揄された。
まさにアメリカンとしか言いようのない巨躯も特徴の1つだったが、後継機の360では小さくまとまってしまった。しかし、電源が外付けになってしまったので相対的なサイズは初期型のXBOX360とほとんど同じである。
本体について
OS | Windows2000カスタム | カーネルを極限まで軽量化したものを使用 |
---|---|---|
CPU | Intel Pentium III 733Mhz | キャッシュメモリがオリジナルの半分になっている |
GPU | Nvidia Geforce3カスタム | HD画質に対応 |
メモリ | DDR SDRAM 6.4GB/s | システム・グラフィック共用 |
メディア | 12cm DVD-ROM・内蔵HDD 8GB |
当時PC業界で大きなシェアを持っていたWindowsとintel、いわゆるWintelを踏襲した構造になっている。
これは当時PS2擁するSCE(当時)が「打倒Wintel」宣言をしたためMicrosoftがそれに応えたかたちとされている。
恐らく唯一のインテル入ってる家庭用ゲーム機。
ちなみにCPU、GPU、メモリなど多くのパーツがパソコンからの流用であり、各所から「ほとんどパソコン」と呼ばれていた。ただし、OSとしてはWindowsではなく、DirectXを直接動作させることができる機能以外はほとんど搭載されていない、いわゆる独自OSの部類に入る。
Xbox360ではPowerPCアーキテクチャやeDRAMを搭載したりと独自の部分が多くなり、ややパソコンから遠ざかった(逆に言うと、WiiUに近くなった)。実際にXBOXがWindowsを搭載したのはXBOXONEまで長らく待つことになる。
余談
- コントローラの端子は独自形状であるが、信号線はUSBなので端子を付け替える改造を行うとUSBゲームパッドとしてPCに接続できる(有志の人によって開発されたデバイスドライバが必要)。
- ただし、実際に行う場合は自己責任で…。
- なお、初代Xboxのコントローラーは発売当初は「Duke」と呼ばれる大きいものだったが、日本での発売ではこの大きさが懸念されて小型化された「コントローラS」が標準のものに変更された。が、「Duke」自体もその大きさが不評だった為に日本以外でも「コントローラS」に変更された逸話がある。ちなみにコントローラSのコードネームは「Akebono」である。
- この「Duke」はXboxの20周年記念として当時のものを再現しつつLBRBボタンを追加する等最新のコントローラと同等の機能を持った有線USBコントローラーとして黒白の2色が限定で発売されている。中央のボタンには液晶モニタを内蔵しており、押す事で初代Xboxの起動画面を再現したムービーが流れる仕様となっている。
- 夜中にXboxで騒いでいたルームメイトに激怒した男性が、9mmのオートマチックピストルをXboxに向け発砲したというエピソードがある。Xboxは壊れてしまったが、その無駄にゴツいプラスチックボディは9mm弾を弾いていたというとんでもない話まである。
- Xboxという名前の由来はAPIのDirectXが動く箱(BOX)とされている。因みにマイクロソフト社内での最初期のコードネームは「プロジェクト・ミッドウェー」で、「ゲームコンソールとPCの中間を目指す」「ミッドウェー海戦よろしく日本への反攻を開始する」という2つの意味が込められていた。
- 日本では苦戦したCS機ではあるが、セガがACで唯一の互換基板である「Chihiro」を出している。主なものとして、『クレイジータクシー:ハイローラー』(『クレイジータクシー3』のAC逆移植)、『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッドⅢ』、『バーチャコップ3』、『アウトラン2』などの他、ナムコの『湾岸ミッドナイトマキシマムチューン』やバンプレストの『機動戦士ガンダム0079カードビルダー』といった他社作品でも採用されている。
- 海外のサードパーティー製品に、当機種専用のトランスコーダーがある。このような使われ方の需要からか、Xbox360ではVGA端子に正式対応している。
- 2022年現在においてはCS機だけでなく「マイクロソフトが提供する(Windows用PCゲームを含めた)総合ゲーミングプラットフォーム」を「Xbox」と称する扱いになっており、PCゲームにもXboxのロゴと単語が使用されている。
- そのため、PCでしか発売しないゲームもXbox扱いで発表されるため、PC版のみなのかコンソール版も出るのか判り辛くなっている。
- XBOX360では全ソフトのうち半分ほどのソフトを、マイクロソフト公式の内蔵HDDを導入することで互換機能を使用でき、XBOXONEでは約60本のみ互換に対応しているためディスクの挿入・または購入で遊ぶことができる。
- ただし、ソフトのいくつかはリージョンロックがかかっている場合がある。リージョンロックされた作品を事前にネットで検索することをお勧めする。逆に言うと、本体のリージョンロックのせいで、XBOX360などの下位互換に対応していない作品の場合は日本リージョンのXBOX本体をわざわざ購入しなければ遊べないソフトもいまだ多いということである。
- 実はDVDを再生する場合、DVDプレイヤー用の赤外線受光部を購入する必要がある。
- そのため、XBOX本体のリージョンコードは最初に接続した赤外線受光部に記録されたリージョンコードで設定されてしまい、それ以降変更することは不可能となる。なお、PAL規格の映像が入ったディスクを挿入してもNTSCで出力される。
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