概要
ロサンゼルス(英語:Los Angeles、スペイン語:Los Ángeles)は、アメリカ合衆国のカリフォルニアに属する都市。太平洋にほど近い海岸砂漠地帯に位置する。人口は382万2238人(2022年7月推計)と州内最大の人口で、アメリカでもニューヨークに次ぐ2位である。周辺の郊外都市として先述のトーランスの他、ロングビーチとディズニーランドで知られるアナハイムなどがある。都市圏人口に至っては約2000万人と、京阪神大都市圏ぐらいの規模である(その割にダウンタウンがが小規模だが)。
かつてはスペインとメキシコの一部だった事から、地名の由来はスペイン語の「天使」から取られている。国際的には「LA」が最も一般的な略称で、日本では「ロス」と呼ばれる事が多い。20世紀に入ってから油田採掘と映画産業などによって工業や商業の中心地として急速な成長を遂げており、日本も含めたアジア、また中南米からの移民や投資が街の経済を大きく支えている。
気候は年間を通して温暖、至って少雨で晴天が多い(砂漠気候とも)。そのためハリウッドに代表されるワーナー・ブラザースやパラマウントなどの映画産業とウォルト・ディズニー、ユニバーサルスタジオといったテーマパーク産業が市の知名度を大きく上げた。また同じくロサンゼルスの経済を牽引したのがロッキードやマクドネル・ダグラスに代表される航空機産業である。
映画産業やテーマパークの聖地であることからエンタメの都ともいわれており、誰も立候補者がなかった五輪を一躍人気イベントにまで復活させたのは1984年のロサンゼルス五輪がきっかけである。
Huluやフォーエバー21の本社もここにあり、サービス業系の本社が多い(近郊にはエアロスペースなども)。商業やエンターテインメント産業が盛んな一方で、ロサンゼルスに企業本社を置く大企業は想像以上に少なく、フォーチュン500ではわずか3社だけであり(歴史的な商工業都市であるピッツバーグやシンシナティより少ない)、カリフォルニアにおける金融・ビジネスの中心地はむしろサンフランシスコである。
なお、国内No.3の都市の座ということで名古屋市と姉妹都市となっている(当時のLAは人口、経済力とも3番目だった)が、今や人口、経済力ともシカゴを大きく上回る。しかしながら、アメリカ国内でも新興都市で、ダウンタウンが微妙な同市よりダウンタウンの密度が高いシカゴの方がずっと都会だという意見も少なくない。
歴史
1781年9月にロス・ポブラドーレスというメキシコからの入植者たちが、現在のダウンタウン・ロサンゼルスにあるオルベラ街の辺りに小さな村落を建設した。一方で地名はそれ以前にこの地に踏み入れ、モンテレー湾を目指していたスペインの軍人であるガスパル・デ・ポルトラが、聖母マリアにちなんでロス・アンヘルスと命名したのをそのまま利用したと言われる。1835年5月にメキシコ領カリフォルニアの首都となった後、1850年4月に市として成立した。
市内
ハリウッド地区があり、トーランスなど周辺の郊外都市に日系企業が多く集まっている事などから、芸能人も含めて多くの日本人や日系人が暮らす。日本のアーティストがレコーディング目的でここへ渡航する事も多く、アメリカ最大の日本人街であるリトルトーキョーの所在地でもある。
一般的なアメリカの大都市と同様に市内中心部は基本的に治安が悪い場所が多いので、観光の際はレンタカー・空港からのハイヤー・シティホテルで手配してもらう正規タクシーの利用がお勧めである。また州内外の主要高速道路が多数合流するハブ地点でもある。
気候
気候は地中海性気候で、1年を通して温暖で日照時間がとても多く雪もほぼ降らない。しかし冬季を除いては雨がほとんど降らないほど乾燥しており、近隣地域では毎年大規模な山火事が発生している。
また、アメリカ西海岸は地震も頻発する(日本ほどじゃないが、起きる時は大規模な地震が起きる)ので、このLAとて例外ではない。
スポーツ
1932年7月と1984年7月に夏季五輪を開催した都市であり、2028年7月に開催される大会の開催予定地となっている。ロサンゼルス市を中心とする都市圏内には、北アメリカ4大スポーツリーグと呼ばれる4競技が各2チームずつ本拠地を置いている。
MLB
ロサンゼルス・エンゼルス(アナハイム)
NFL
ロサンゼルス・ラムズ(イングルウッド)
ロサンゼルス・チャージャーズ(イングルウッド)
NBA
NHL
アナハイム・ダックス(アナハイム)
MLS
姉妹都市・提携都市
名古屋市、アテネ、バンクーバー、サンクトペテルブルク、ベルリン ジャカルタ、メキシコシティ、釜山、ムンバイ、テヘラン、台北市など25都市とは姉妹都市に、ロンドンなど4都市とは提携都市としている。
関連項目
アメリカ合衆国 アメリカ合衆国の地名の一覧