「まずはあれだ。行くよ!」
CV:根谷美智子
概要
シーゲル・クラインに賛同した旧クライン派のパイロットであり、元ザフトの赤服。
戦後はシーゲルの娘であるラクス・クラインに仕え、人類の平和な未来を目指し戦闘に参加した。
ドムトルーパー隊のリーダーで、同隊のマーズ・シメオン、ヘルベルト・フォン・ラインハルトとはザフト時代からの旧知の仲。彼らより年下だが、特にマーズからは「姐さん」と呼ばれるほどに慕われている。搭乗する機体には左肩部と右脚部に識別用のナンバリングが施されており、ヒルダが「003」。
終盤の登場なので見せ場には恵まれなかったが、オーブ攻防戦とメサイア攻防戦に参加。無数のザクウォーリア等を撃破しオーブ連合首長国やエターナルを守り抜き、仲間達と共に最後まで生還している。
特別編とHDリマスター版の追加シーンでは脚部に被弾するシーンがあるが、その後は一発も食らわずに生き抜いた。
『SEED FREEDOM』でもマーズ、ヘルベルトと共に引き続き登場。ラクスに就いていったのか世界平和監視機構コンパスに所属を移し、同機構所属のMS部隊の『ハーケン隊』の隊長を務めている。搭乗機はギャンシュトローム。
ファウンデーションとの合同作戦で作中初の戦闘に入るが、彼らの罠にかかったキラ・ヤマトが暴走と協定違反行為を行ってしまい、これを止めるため名目で出撃したブラックナイトスコードと無人モビルスーツ部隊の猛攻撃によって、マーズとヘルベルトを喪ってしまうが、それでも取り乱さず窮地の状況下で冷静に対応。イモータルジャスティスが破壊された際、脱出できたシン・アスカを救うべく、シンを握り潰そうとしていたルドラの腕をスレイヤーウィップで止め、攪乱の為イモータルジャスティスの残骸を撃って爆発させつつ、自機でシンを庇いながらコックピット内に回収、そのまま宙域を離脱した(この時狭いコックピットのせいもあり、無意識だろうがシンに胸をラッキースケベされ眉を顰めている)。その後ズゴックと合流したようで、共にオーブへ逃げ延びている。
キラとアスラン・ザラが殴り合いになった際には、キラを想う心からアスランを止めようとするシンを抑え込む。「ヘタレた野郎は修正してやるのが友達ってもんさ」と、飛びかかろうとするシンを強引に抑えながら彼らの殴り合い、そしてキラの本心吐露を見届けた。
尚、小説版の追加シーンでは、この時のキラのふがいなさに内心かなり腹を立てていたらしく、アスランに「あんたが殴ってなきゃ、私が2、3発お見舞いしてた」と笑顔で宣ったが、目は笑っていないどころか殺気が籠っており、アスランとメイリン・ホークはドン引きしていた。
最終決戦では先の一戦で損傷が激しかったギャンに代わり、ルナマリア・ホークがインパルスSpecⅡに乗り換えたことで席の空いたゲルググメナースを駆る。ミレニアムの護衛を担った他、2人の仇討ちとしてシンのデスティニーSpecⅡが繰り出した分身攻撃に惑わされていたリデラード・トラドールのルドラ(ガーネット)に分身の後ろから急接近する。
「あいつらの、仇!!」
ビームナギナタによる一閃でリデラードのルドラを切り裂いて撃墜し、見事に「姐さん」として2人の仇を取ることに成功した。
リデラート機の撃墜によりブラックナイトスコード隊は恐怖の絶頂に陥り、デスティニーSpecⅡに為す術もなく撃破されていく。他の仲間達と違い前線に出過ぎなかったのもあるが、被弾なしでシンと連携しブラックナイトスコードを1機墜とす十分な戦果を挙げており、『DESTINY』ではあまり見られなかった彼女の実力を拝めたと評価できるだろう。
また、『DESTINY』では「終盤にドムに乗って戦闘するシーンばかりだったため、印象に残らない」と見なす視聴者が多かったが、逆に『FREEDOM』ではかなり出番が多くコンパス部隊の姉御枠として良い活躍を残しており、ヒルダを好きになった視聴者も多いとか。
余談
- 演じる根谷女史はヒルダ以外にも、同時期に登場したミネルバの新任オペレーターアビー・ウィンザーも兼任している。尚、『FREEDOM』では大幅に出番の増えたヒルダに専念する為かアビー役は降板し、あちらは新たに戸松遥女史が担当している。
- 眼帯をしているが目に障害があるわけではなく飾り。モデルはマチルダ・アジャンで、眼帯を取るとそっくりな顔になるらしい。
- 実はレズビアンでラクスに対し、敬愛を通り越して恋愛感情を抱いているとの裏設定がある。
- スペシャルエディション4およびHDリマスター版では、キラとラクスの抱擁を目撃した際に嫉妬で眉をひそめる(=男女の恋愛を嫌悪する)シーンがあり、後にインタビューによって監督が「ヒルダは同性愛者である」と明言した。
- 『SEED FREEDOM』の本編の初戦闘終了後、ヒルダのスキンシップにはルナマリアも悩まされている。小説版ではその光景を見たシンから「見た目はともかく中身はおっさん」と辛辣に評された(※下記イラストはイメージです)。
- 尚、本作とは関係ないが、根谷美智子女史とルナマリアの中の人である坂本真綾女史は『キューティーハニー』の如月ハニーを演じていたので、新旧のキューティーハニーの共演である。
- 最終決戦でデスティニーの分身の後ろから奇襲を仕掛けたのは、オリジナル版ジェットストリームアタックのオマージュと推測される。
- ヒルダ隊がドムトルーパーでやっていたものは高機動戦フォーメーションの側面が強く、ドムではなくゲルググに乗ってではあるが、本家が行った『各個撃破狙いの奇襲殺法』を実現させた。
- 同監督がプロデューサーを務めるクロスアンジュにおいても、レズビアンのキャラクターにヒルダが登場している。
- 慕っている相手がこちらのヒルダと同じ根谷美智子が演じるキャラだったりする。
関連タグ
機動戦士ガンダムSEED DESTINY 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
ザビーネ・シャル:男性キャラクターだが、眼帯着用の先輩。こちらも1人の女性に対し(一方的な)愛(執)を抱いている。
シーリン・バフティヤール:中の人が同じガンダムキャラ。
スレッタ・マーキュリー:機動戦士ガンダム水星の魔女の主人公。こちらは公式でヒロインと相思の間柄である。
メリッサ・マオ:中の人が同じ姉御キャラ。