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グレイズ・アインの編集履歴

2024-05-20 19:17:54 バージョン

グレイズ・アイン

ぐれいずあいん

グレイズ・アインとは、TVアニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に登場するモビルスーツである。

「これがそうなんだ……これこそが!俺の本来あるべき姿!」


概要

ギャラルホルングレイズ・フレームをベースとして秘密裏に開発していた阿頼耶識システム研究用の実験機。

あくまでシステムを研究する為の機体であり、公的機関であるギャラルホルンが阿頼耶識システムの使用が出来ず、そしてそれを扱える正規パイロットも組織内部に居なかった事情も重なり、長らく研究施設に於いて開発途中で放置されていた。

元来ギャラルホルンは、厄祭戦の原因となった機械化思想の象徴である阿頼耶識システム等の有機デバイスシステムを「禁忌」と謳っていたが、彼らもまたその有用性故にシステムを手放せず、秘密裏に研究を継続していた。その末に開発されたこの機体はギャラルホルンの負の象徴でもあり、そこに着目したマクギリス・ファリドに組織の権威を失墜させる手段として利用された。


パイロットはアイン・ダルトン。地球軌道上での鉄華団との戦闘に於いて重傷を負い、「最新の再生医療技術を以ってしても完全な回復が見込めない」と匙を投げられるが、彼の回復を願ったガエリオ・ボードウィンの決断で阿頼耶識システムを施術され、損傷したシュヴァルベ・グレイズに代わり本機に搭乗するに至った。

しかし、この際アインは自身の生命維持と阿頼耶識システムの性能向上を目的に機体に直結させられており、結果として機体そのものがアインの第2の身体として機能するようになる。


『機体とパイロットの一体化』 を前提に開発されていた機体であり、高感度阿頼耶識システムでパイロットの思考を機体にダイレクトに反映させ、機体を生身の身体のように扱える。

結果、戦闘に於いては既存のモビルスーツとは次元を異にする反応速度と挙動の自由度を誇り、阿頼耶識を単純なインターフェースとして用いる以上に、パイロットの思考を機体にダイレクトに反映させ高い戦闘能力を発揮する。

その際、生々しいまでの生物的挙動は敵パイロットに生理的嫌悪感すら抱かせる(その場に居合わせたギャラルホルンの兵士達をして「悪魔」と言わしめた程)が、一方でパイロットの精神に異常を来す等の弊害も生み出している。


機体は胴体フレームやリアクター、頭部センサー等にベースとなったグレイズの名残を見れるものの、頭部センサーは阿頼耶識とリンクし微細な挙動を見せ、また四肢フレームは一体化したパイロットの脳が機体を自身の身体と自覚しやすい構造に変更され、戦闘兵器として洗練されていた他のグレイズバリエーションとは大きく異なるシルエットを持つ(逆説的に解けば、これ程までに極端な改修を許容出来るグレイズ・フレームの拡張性の高さを物語る一例と評価できる)。

機体サイズはフレームの延長によって20m超と一般的なモビルスーツよりも巨大化し、異貌そのものなフォルムを持つ機体として完成しているが、伸びた手足の影響からかシルエット自体は何処かスリムな印象も与える。

また、装備する武装は射撃兵装などの併用が多かったグレイズやシュヴァルベ・グレイズとは違い、対モビルスーツ戦に特化した格闘兵装を多数搭載。機体性能と阿頼耶識システム、そしてアインの執念が融合した結果、鉄華団を屠る為のハンティング・マシーンと化した。


エドモントンでの戦闘に於いて、ガエリオの乗るガンダム・キマリストルーパーと共に戦線に投入され、流星号漏影を撃破するなどその性能を遺憾なく発揮し、三日月・オーガスガンダム・バルバトスをも追い詰めたが、三日月が阿頼耶識システムのリミッターを解除した為に形勢を逆転・撃破された。


その存在は組織の失墜を招いたが、機体のシステムはパイロットと共にガンダム・ヴィダールの疑似阿頼耶識システムに転用され、機体の設計思想はレギンレイズ・ジュリアの開発に影響を与えている。

また、阿頼耶識システムに関するデータも、マクギリスが自らに阿頼耶識システムを施術する為の礎となった。

更にシステム以外の影響に目を向けると、三日月が本機を撃破する為にリミッター解除をせざるを得なかったせいで、身体機能に不具合を遺す事態をも生み、結果的にアインの大願であるクランク・ゼントへの敵討ち』の一因とも繋がった。


機体データ

型式番号EB-AX2
全高22.2m
本体重量38.6t
動力源エイハブ・リアクター
使用フレームグレイズ・フレーム
武装
  • 専用大型アックス×2
  • パイルバンカー×2
  • 肩部格納式40㎜機関銃×2
  • スクリューパンチ
  • ドリルキック
パイロットアイン・ダルトン

武装

専用大型アックス

グレイズ・アインの主兵装。

グレイズのバトルアックスをベースとした対モビルスーツ戦用装備だが、グレイズ・アインのパワーと腕部ストロークを活かす為にバトルアックス以上のサイズと刃渡りを持つ。

強化された腕部出力もあってグレイズ・アインはこれを2振り装備し、それぞれ片腕で振るえる。

尚、非使用時にはバックパックにマウントされるが、そのマウント部はシュヴァルベ・グレイズのフライトユニットが流用されている。


パイルバンカー

腕部に装備されたパイルバンカー。主にマニピュレーターで敵を押さえ付けた後の一撃として用いられる。

モビルスーツの装甲を貫通するだけの貫通力を持ち、その衝撃力はナノラミネートアーマーを突き破る程。戦闘に於いてはガンダム・バルバトスのレンチメイスを最も強度のある先端部から破砕して見せた。

使い捨ての兵装であり、使用後はユニットごとパージされる。


肩部格納式40㎜機関銃

肩部コンテナユニットに搭載された機銃。グレイズ・アイン唯一の射撃兵装。

格納式であるが展開・照準・発砲のプロセスが非常にスムーズで、阿頼耶識システムの恩恵もあって命中精度も高い。

機体本体とは可動式のアームで接続されており、その性質上射角は広く、対人・対モビルワーカー用に使用される他、敵の砲撃を撃ち落とす為にも用いられる。


ドリルキック

人機一体からなる挙動の柔軟さを格闘戦で活かす為、脚部には爪状の接地部分をコーン型に変形・高速回転させ蹴りに掘削機能を追加する機構が備わっている。

その高速回転と突き出されるように放たれた蹴りのエネルギーから来る一撃は敵の装甲を抉り、更に内部構造すらも破壊する。また、フレームの延長も加わってリーチに優れ、その有用性の高さを示した。


スクリューパンチ

ドリルキック同様、マニピュレーターを高速回転させて敵を殴りつける格闘用装備。

グレイズの構造を踏襲しながらも格闘用に設計されたマニピュレータは、スクリューパンチ使用時に関節がロックされる機構が備わっているが、モビルスーツにとってデリケートな部位でもある為、これが使われるのは武器を全て喪失した後である。


余談

コロコロコミックで情報が公開された際に「全身凶器」「ガンダム史上最も残虐なラスボス」等々の宣伝文句で紹介され、作中で披露したギミックもあって印象的な活躍を見せた。

一方、同時期に映像化した『機動戦士ガンダムサンダーボルト』のサイコ・ザクとは共通点の多さからよく比較され、パイロットの置かれた境遇や機体との一体化の度合い、装備する武装の傾向の違いなどが特に話題に挙がる。

過去のシリーズでも人体改造や脳を機械の一パーツ化した例(第2期ではアインの脳も同様の扱いをされた)は皆無では無いが、人としての形を持ったまま機械のパーツ状態になった無惨な姿が明確に描かれたのは、特異なケース絡みを除けばアインが初である。


立体物では

HGIBOで「グレイズアイン」としてラインナップ。前半ストーリーのラストナンバーに相応しいボリュームを持っている。


ゲーム作品では

ガンダムトライエイジ

鉄血の第4弾SEC(シークレットカード)として本格登場から1週間足らずで参戦と、非常に早いタイミングであった。


更に次弾の鉄血の第5弾では、ガンダムトライエイジ史上初となるSEC機体がCP(キャンペーンカード)落ち。

異例のレアリティ落ち再排出を成し遂げて、鉄血第4弾から4段連続でカードが排出される等、何かと優遇されていた。


バトルオペレーションNEXT

キャンペーン限定配布機体として登場。

そのキャンペーン名は『ギャラルホルンの未来を俺達の手に!』

何気にプレイヤーが搭乗できる数少ない作品でもある。

キマリストルーパーと共に登場した600コストの格闘機体で、高性能な格闘に特殊な射撃、時限強化スキルを持つ特化機でもある。

他の機体と比較するなら、サンドロックにサイコ・ザクの要素を混ぜて強力な格闘と高性能な回避を持たせた、ドム並の挙動な中級者向け大型格闘機体。

元の設定と違い、パイロットは普通に乗っているので手足を切断する必要はないと思われる。


エクストリームバーサス2

トライアドバトル(今作におけるアーケードモード)CPU専用ボス機体。出現コースはC-6-3。

シャンブロディビニダド等の他のボスMAと比べると、小柄な代わりにブーストダッシュ・ステップ完備し更に特殊移動可能と、スーパーアーマー持ちMSと認識した方がいい相手。

ゲロビ等々は無いがその分格闘攻撃は凄まじく、覚醒中なら一瞬で400近いダメージを叩き込んでくる。格闘を振ってきたら攻撃をやめ、距離を離すのに集中しよう。


尚、ボイスはあるもののパイロット名及びパイロットグラフィックは表示されず、覚醒時も機体のカメラアップのみでパイロットカットインは存在しない。

恐らく「『手足の無いアインの上半身がコクピット内部で固定されている絵図』がグロテスクすぎる」からの配慮と思われる。


Gジェネレーションクロスレイズ

グレイズ(地上戦仕様)、シュヴァルベ・グレイズ(アイン機)から開発可能。

貫通持ちのパイルバンカー、高火力の大型アックス、会心持ちのドリルキック等の豊富な格闘武装を持ち、ガンダムバルバトス第6形態をも上回る性能を誇る。

『鉄血のオルフェンズ』ステージ7『鉄華団』でも敵として登場。この時搭乗しているアインのグラフィックはグレイズ・アインそのものである。

尚、この生体ユニット版アインは敵専用故にスカウト出来ない。ちなみに自軍でスカウト可能な生身のアインに『阿頼耶識システム(生体ユニット)』を覚えさせて乗せても、パイロットグラフィックやボイスは変化しない。


レベル6でガンダムヴィダールへ開発可能となる。


機動戦士ガンダムオンライン

オーダー(地球連邦)陣営の360コスト強襲機として参戦。役割の被りが多い為か、実装された武器は40㎜機関銃と専用大型アックス、およびそれらのバリエーションのみ。しかも機関銃は高コスト機でありながら、最低コスト一歩手前の機体に劣るほど貧弱。

しかし、『専用大型アックス(投擲)』はただでさえ爆風範囲が広い上に、その範囲内の敵全員に2.5秒間スロウ(=鈍足化)状態を付与するトンデモ武装であり、これで相手の足を止めて格闘武器の『専用大型アックス(二刀流)』で一網打尽にできる。

また、固有モジュールとして3種類もの防御特化モジュールを持ち、専用大型アックス(格闘、投擲どちらでも可)を当て続けている限りは、1人だけ別ゲーな程に硬い。

また、アクションキー(Fキー)を入力すると、半径500m以内のウォールハックを行う『高感度頭部センサー』も所有する。ただしこれは再使用待機時間が20秒とかなり長め。

リベリオン(ジオン)陣営のグリムゲルデとの相互互換として同時実装され、優秀な射撃武器と追尾する格闘攻撃でタイマンを得意とするあちらに対し、本機は強力な格闘攻撃による敵集団の一掃を得意としている。


関連イラスト

アインとガエリオグレイズアイン


関連項目

機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ

ギャラルホルン

アイン・ダルトン グレイズアイン

グレイズ・フレーム グレイズ シュヴァルベ・グレイズ

レギンレイズ・ジュリア(本機のデータを基に開発されたワンオフ機。担当デザイナーも「本機の女性版」を意識してデザインした)


サイコ・ザク:こちらも「四肢を除去し、人間の神経系を機械的に組み込んだMS」繋がり。ただし、一心同体にする必要はなく、普通にコックピットから降りるのも可能。

ブラウ・ブロジオング:上記のサイコ・ザクが登場する漫画ではある人物のクローン(頭部のみ)と一身同体となっていた真実が判明。無論だが、ベースとなったオリジナル版には存在しない

ファンタズマ R-TYPE マークニヒト ????

魍魎の匣

ウェンディゴ

戦闘獣メガノイド:脳を搭載した悪のサイボーグロボット兵器

ガオガイガー鋼鉄ジーグ:サイボーグが操縦する正義のロボット

へんなのアルスコアガンダム:不気味なモノアイが特徴の機体仲間。

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