「ゴルフに女に高い酒…全部くだらねえ戯言だ」
「もっとも、ラクに生きるのが楽しいとは限らねぇがな」
CV・モデル:竹内力
概要
『龍が如く0』に登場する東城会直系「堂島組」若頭補佐及び堂島組内「泰平一家」組長。
折襟のある紫のダブルブレスジャケットを着用しており、背中には赤鬼と桃太郎の刺青が入っている。
堂島組における「渉外」という所謂脅し担当で、敵の外堀から埋めてかかるような狡猾で強かなやり口で桐生一馬を追い詰めていく。(具体的には若頭の風間新太郎の運営する孤児院「ヒマワリ」に訪れることで、孤児院そのものを脅迫のネタにした。ちなみに本人はあの風間が運営する孤児院と聞いてどれだけの物かと思えば、あまり経営に力を入れておらず「ありゃ犬小屋だな」と驚いたらしい)
神室町での「桐生狩り」の際にはディスコにて桐生を待ち受け美女と共に達者なダンスを披露。その後、その無関係な女を銃で撃ち殺し、桐生に立華不動産社長・立華鉄を渡すように脅しをかけるが、桐生には通用しなかった。
物語終盤、マキムラマコトの復讐のため堂島組の本部に真島吾朗が乗り込んできた際には、組長室へと続く道で真島の壁として立ちはだかる。
自身は殴るのが好きだから人を殴るような久瀬と同じく根っからの極道だったが、時代の流れに流されていくうちに自らの血を流す事を面倒に感じ、狡猾に金を稼いでいく楽しくはないがラクな生き方を選んだことを真島に明かした。(記事の冒頭のセリフはこのシーンのもの)
桐生編ではこれと言った活躍のない彼だが、戦闘中に見せるQTEは誰もが驚愕する派手な見せ場となっている。具体的には大理石製であろう壁に拳だけでヒビを入れる。
決してディスコで女の子と遊んでいるだけではない強さがうかがえる。尤も、桐生編でも桐生の拳を片手で受けるなど、ある程度の強さがあることは判明していたが。
余談だが、阿波野の刺青は桃太郎。対峙する真島の刺青は般若(鬼)、そして後に真島は「嶋野の狂犬」のあだ名を獲得する。これには「鬼退治をする桃太郎」、或いは「道を踏み外す犬を止めようとする桃太郎」という構図が推測される。
死闘の末敗北し、真島からの「時代に踊らされていなかったらその拳でテッペン取れたかもしれない」と言う賞賛を受けて、極道世界での自分の立ち位置(=限界)を感じていたこと、「馬鹿に生きる」事の憧れを語った。
その後、真島を始末しに現れた堂島宗兵お抱えの殺し屋・老鬼の銃撃から真島を庇い、そのまま殴り掛かるも鉄針で胴を刺され死亡した。堂島組三大若頭補佐の中で唯一の死者となった。
『龍が如く維新!極』では
新選組五番隊隊長「武田観柳斎(リメイク前は林弘)」として登場。前作を踏襲している為か標準語ではなく関西弁で話す。
男色の気があり、光州流軍学を活かした心と体を教育する方法で隊士を育てている。時には「訓練」と称し、五番隊の隊士と二人きりになる事も(何が行われているかはお察し下さい)。部下の隊士からは「隊長の愛が怖い」と愚痴られている様子。
伊東甲子太郎一派に属しており、自身も「御陵衛士」として新選組から離脱するも、内心では「もう一人の坂本龍馬」こと武市半平太に良いように利用されているだけの伊東に見切りを付けており、後に長州藩への鞍替えを画策。更には同じ御陵衛士の藤堂平助が、副長・土方歳三の指示で伊藤派に潜入していた間者である事に気付き、彼を銃撃し重傷を負わせた。
その後、幾松を人質に取り、桂小五郎に五番隊を雇うよう取り次いで貰うべく、桂と接点がある坂本龍馬を懐柔しようとするも、龍馬からその卑劣なやり方を「下衆」と一蹴され、彼との戦闘に敗れ死亡。
彼の死体は藤堂の意志を汲んだ沖田総司たちにより、藤堂共々新選組に襲撃されたものとして偽装される事となった。
戦闘では武市から譲り受けたという自動装てん式大口怪弾による二丁拳銃を装備し、『1』の荒瀬和人のような戦闘スタイルをとり、これまでの作品の阿波野からは想像できないスタイリッシュな動きで攻撃して来る。
なお、スピンオフとはいえ、唯一メインストーリーで桐生と明確にバトルを行った。(『0』では拳を受け止めただけで戦闘機会はなく、真島と戦って退場したため。一応極限闘技で桐生と戦うことはできるが、専用QTEは無い)
余談
- 名前の由来は「バブル景気」(→バブル→泡→阿波)より。ちなみに竹内力氏は当初、阿波野という名前の由来がよくわからず「阿波踊りから来ている」と思っていた模様。
- 初期設定ではバブルにちなんで金ピカのジャケットだったが、モデルの竹内力氏が「ディスコなら紫の方が映える」という経験談により、変更されたらしい。
- 現実における「~一家」と名付けられた暴力団のボスは組長ではなく、総長と呼ばれる。