「おいおいおいおい!邪魔するなら、お前もまとめて菓子工場送りにしてやろうかぁ?」
データ
身長:204.2cm
体重:91.8kg
特色:力/牙/爪/俊敏性/四足歩行
概要
ストマック社にバイトとして雇われ、グラニュート界から人間界に現れたグラニュートの一人。本編で初めて登場したグラニュート第1号。
人間界では眼鏡を掛けたぼさぼさ頭の男性の姿で暗躍している。
ブラウンカラーの犬に酷似した屈強な肉体の獣人の如き姿を持ち、両肩と頭部にダークグレーの鋭い牙を生やした口が身体中に備わっている。
両耳に該当する箇所は牛を思わせる舌を出したような形状の角となっており、通常の形態では本来の口に当たる部分は溶接されたように塞がれている。
コンテナを持ち上げるほどの並外れたパワーから繰り出される、鋭い牙と爪による攻撃を得意とする他、猟犬に似た姿の四足歩行形態に変形すると最高速度を超え、そびえる壁すら垂直で走れるほどの疾走が可能。
人間の幸福を材料に造られる闇菓子を目当てにストマック社の手先として、自分より弱い存在なら、例え同族でも痛めつけて嘲笑うなど典型的な卑劣漢。
しかしそんな性格ゆえか、闇菓子の材料であるヒトプレスを集める効率が悪く、白昼堂々ガヴを開いて正体を見せ、人間を怯えさせて幸せの質を落としてしまうなど所々迂闊な面が目立つ。
そんな訳で、本社からの評価は当然低く、チンピラばかりバイトの中でも取り分け雑に扱われているが、当の本人は「不当な評価」として自省もせぬまま、攫う量ばかり増やそうとするノーフューチャーな姿勢を貫いていた。
活躍
「今日までの収穫だ」
エージェント「……報酬です」
「これっぽっち!? もっと!……欲しけりゃもっと稼げってか……!」
物語開始時点で、既に何人もの人間をヒトプレスにして捕らえており、定期的に現れるエージェントから闇菓子を報酬として受け取っていた。
しかし、どれも恐怖の表情を浮かべた質が悪いものばかりだったため、報酬は闇菓子1個のみと苦労の割に成果が伴っていないと納得できず、もっと人間を捕まえて更に闇菓子を貰おうと執念を燃やす。
今度は母親の帰国で帰宅途中の少年・廣井始に目をつけると、「君、楽しそうだねぇ?」と声をかける。始は「また不審者……」と言って立ち去るも、渡されたばかりの闇菓子を早速貪り、更なる闇菓子を得るべく人気のないコンテナ置き場まで追い詰めて彼を拐おうとする。
「『幸せ』なのはいいことだ……美味しい闇菓子ができるからな……」
だがそこへ駆けつけたショウマに阻まれる。
自分のガヴから人間界に潜伏するための道具を抜き取り、人間の擬態を解除して怪人としての本性を露にすると、同族であるはずのショウマを邪魔された腹いせに一方的にいたぶり始める。
怪人の姿にもなれない生身のショウマを「弱い存在」として嘲笑っていたが、始を守る為に覚悟を決めた彼は眷属であるゴチゾウの力で仮面ライダーガヴとして覚醒。グミの弾力による戦闘に翻弄される。
その戦闘中に始の母親から「化け物」呼ばわりされた彼をハウンドは「聞いたか? お前バケモノだってよ!!」嘲笑うも、ショウマは「そうだな…バケモノだ。オレも、お前もな!!」と戦意を失わず、動きが制限されるコンテナ置き場で大立ち回りを繰り広げられ、ガヴが放ったゴチスピーダーが不発に終わり、それを挑発と認識して怒り任せにコンテナをぶん投げるも回避されて逆に斬撃を食らわされる。
自分の並外れた力も通じない強さにとうとう不利を悟ると、ハウンドは始を諦めて別の人間を捕まえるべく、獣形態となって一般人の多い場所まで逃走するも、ブルキャンバギーに乗って追いかけて来たガヴとのチェイスに発展。「野郎……何処までも邪魔しやがって!」と追跡を振り切ろうと放った光弾が直撃し「やったか!?」と様子を見ようとした隙を突かれて、ブルキャンバギーの突撃で吹っ飛ばされ、通常形態に戻った矢先に追撃のキックで地面に叩き落とされる。
「馬鹿なっ、同族にこんな奴が……!?」
ガヴ「どうする?……二度と闇菓子に関わらないか、この場で俺に倒されるか」
自分よりも弱い存在しか狙ってこなかったハウンドは、自分達とは違う赤い〈ガヴ(生体器官)〉に多彩な戦闘手段を持つ戦士の存在に動揺を隠せないでいたが、ガヴからの最後通告を聞いた瞬間に激昂。
「闇菓子を諦める!? ありえねぇ! 答えは『お前をぶっ倒す』だぁぁぁぁっ!!」
既に闇菓子の虜になっている自身の耳に入れず、満身創痍の状態で再び襲い掛かろうとするも、キッキングミゴチゾウのアシストを受けたガヴに何度も蹴り飛ばされ、地面へ叩きつけるようなライダーキック『キッキングミキック』の直撃を受けたで敗北、悲痛な叫びをあげて爆散する最期を迎えた。
その最期は自分より弱い存在しか相手にせず、ショウマをバケモノ呼ばわりした「本当のバケモノ」にふさわしい末路だった。
余談
- 変身者である男の演者の片桐氏は、かつてEテレで放送されていた朝の番組『シャキーン!』のジュモクさんでもお馴染みであり、『仮面ライダーW』屈指の迷回と名高いヘブンズトルネードが登場した第7・8話に登場したコックローチ・ドーパントの変身者・伊刈役以来の出演となる。
- 使用している眼鏡も伊刈のつけていたものと同じとの弁。
- 猟犬をモチーフとしたライダー怪人はハウンド・ゾディアーツ以来。
- 姿が変化するタイプの怪人は怪獣並に巨大化するケースが多いが、珍しく変身前のサイズがそのまま反映されている。
- スーツアクターの北村氏は『仮面ライダーギーツ』のプレミアムケケラ以来の出演となる。
- 第1話で報酬の少なさにぼやいていた彼だが、第2話・第3話での様子を見る限り、単純に手際の悪さが原因のようである。
- もっとも、手際の悪さ以上にターゲットに認識されないように拐う、ターゲットが幸せを得られる状況・状態を用意するなどの手練手管を練らない浅慮の方が目立つのもあり、視聴者からは「エピソードを重ねる毎に評価を下げるヤツ」と酷評・ネタにされている。
- 一応フォローしておくとバイトの生態・概要を軽く説明するために搦め手ではなく直球な行動を描くことで彼らの目的を分かりやすくするため致し方なかったと思われるが、結果的にハウンド以降は上記の通り綿密に練られた策を使うバイトが多いため相対的に彼の粗雑さが目立ってしまうと思われる。また、制作側が意図したか不明だが「バイトの一番下手な悪い例」を描いているのかもしれない。
- もっとも、手際の悪さ以上にターゲットに認識されないように拐う、ターゲットが幸せを得られる状況・状態を用意するなどの手練手管を練らない浅慮の方が目立つのもあり、視聴者からは「エピソードを重ねる毎に評価を下げるヤツ」と酷評・ネタにされている。
関連タグ
咬ませ犬…登場話数が第1話、犬モチーフから十中八九これの暗喩であろう。
令和ライダーテレビ本編最初の怪人
マンティスマルガム←グラニュート・ハウンド
ツチグモ、バットイマジン→ギガンデスヘブン、スラグフォートレスジャマト:巨大戦を繰り広げた初回怪人繋がり。
ハウンド・ゾディアーツ:13年前の仮面ライダー作品に登場した猟犬をモチーフとしたライダー怪人。
ハウンドシャドー:10年前のスーパー戦隊の劇場版に登場したハウンド繋がりの怪人。