かしこさ26
かしこさにじゅうろく
かしこさ26とは、非公式映像作品群ブロリーMADにおけるブロリーの特性を表すタグ、または用語の一種。
ブロリーMADではブロリーが頭の悪いおバカキャラや何でも暴力で解決しようとする脳筋キャラとして描かれる事が多い。
例えば
- 人の話を聞かず独断専行した挙句トラブルや大惨事を引き起こす
- 何か話題が出ても理解できず「〇〇って何だ?」と毎度聞き返す
- 非常に騙されやすい
- 難しい話を理解できず不機嫌になって暴言を吐いたり暴れる
- 色々考えて動いていると思いきや、実は特に何も考えていない
- 「なんとなく」のノリで破壊・血祭りを楽しんでしまい、結果周囲を引っ掻き回す
など、レパートリーは意外と多い。
初出は恐らく『ブロリーが実況するドラクエⅤ その2』だと思われる。
ただブロリーが上記の様な頭の出来が残念なキャラクターかどうかはあくまで設定の一つで、作品によってまちまちである。中には人並みかそれ以上に頭が良く抜け目がない設定もされ、周囲が全員ボケに走るあまりツッコミ役に回らざるを得ない場合などもあり、必ずしも一定しない。
上記の様な二次創作における扱いに反し、映画本編のブロリーには地頭の良さをうかがわせる描写が複数見受けられる。
劇中で確認出来るだけでも
- (制御装置の影響もあるとは言え)敬語を使う等自然な演技でベジータを騙しきる(後年の作品では悟空はまともに敬語が使えず、ベジータはプライドが邪魔して演技が不自然)。
- 生まれたばかりの頃の隣のベッドに寝ていた赤ん坊に泣かされた記憶や赤ん坊の自分を殺害しようとした男の顔を30年後も未だに覚えている。
- 挑発・罵倒や相手の殺害を予告する際の語彙、言い回しのレパートリーがやたら豊富で、「殺す」「死ね」などの直接的な表現はほぼ使わない(その最たる例が「血祭りにあげてやる」)。制御下に置かれていたとはいえ明らかに饒舌で通常と伝説化では言語能力に差がある。
- ブロリーからの苛烈な攻撃に悟空がつい「少しは手加減しろ!」と悪態をついた際、「手加減ってなんだ?」とすっとぼけた嫌味を返しつつも直撃しても死なない程度にまで気弾の威力を落としており(嬲り殺すためとは言え)しっかり手加減している。
- 彗星の衝突から自分を見捨てようとしたパラガスのもとに「どこへ行くんだ?」とこれまた皮肉の籠ったセリフと共に現れ、「一緒に避難する準備をしていた」と言う彼の苦しい言い逃れを「一人用のポッドでか?」の一言で論破して殺害する。
- パラガスを殺害する際、戦闘時は常時笑顔だった彼が珍しく笑っていない他、悟飯を庇う悟空に「息子は可愛いか?」と言い放ち脅迫するなど「親子」の関係性に対し一定の理解があると思しき言動が見られる。
など、枚挙に暇がない。
そして極めつけはシャモ星破壊時の一連の流れ。
ブロリーは「奴隷として徴用されたシャモ星人達が時折母星を眺め、故郷への帰還を願っていた」事情を知った上で「いつかは帰れると良いなあ…」と彼らの境遇を慮る様なセリフを吐きながらその眼前でシャモ星を爆破するという凶行に及び、それを見て絶望したシャモ星人達の反応を見て満足気に高笑いをしている。
しかもこの際一度はシャモ星人たちに向けて放たれた気弾が急カーブしてシャモ星へ飛んでいくと言う悪辣すぎるおまけつきである(全員に「なんで殺さなかったんだ?」「あの気弾はどこへいくんだ?」と強く注目させておき一転星の最期を見せつけるという最低最悪の演出)。
この凶行を目の当たりにし絶句した悟飯がようやく絞り出した「あ、悪魔だ…」の一言が気に入ったのか、以降ブロリーは「悪魔」を自称する様になる。これは自分が意味も無くただ暴れ結果壊し殺すだけの「化け物」ではなく、理性的な思考と判断を以てより残虐な破壊と殺戮、人々の絶望を楽しむ「悪魔」であると主張しているようにも取れる。
ちなみに「悪魔」の初出は他ならぬシャモが悟飯たちに語った「サイヤ人なんて宇宙の悪魔さ!」であり、ルーツは他称だったりする。
他にも復讐対象のベジータやカカロットの関係者を把握していたり、瀕死の状態で自分の一人用のポッドまで避難し新惑星ベジータから脱出したりと、いろいろな描写が見受けられる。
また外部作品にはなるがゼノバース2でターレスが「暴れるばかりで品がねえんだよ」とこぼした際に「品の良いサイヤ人などいるものか!」と掛け合う事もあり、「品」という概念も理解している(その上で反故にしているととれる)描写もある。
これとは別に二次創作では短気キャラとして扱われることが多いが、映画本編では酔っぱらった亀仙人が眼前で披露した芸に何の反応もしないなど煽り耐性も高い。(このシーンがネタにされるのはブロリストの間でもあまりないため忘れられがち)
また、リブート作におけるブロリーに関しても「寡黙で世間知らずな野生児」というキャラクターから一見知能が低そうにも見えるが、辿々しい口調ながら自分の過去をきちんと話している他、何かに騙されたり言いくるめられるシーンなどは存在していない。
戦闘面においても相手の戦闘技術のラーニングによるパワーアップを幾度も繰り返しており、実際ベジータは「戦いながら学習している」と明言している。
そして精神的に未熟なことによる暴走癖も漫画版超において克服しつつある描写が見られ、現在では制御状態の超サイヤ人への変身を体得している。
コンピュータがはじき出したデータによりますと、前述の通り規格外な数値が並ぶ中で、そのかしこさ26という数値は一見際立って低く見えます…が、(キャラデザイナーつながりで)実際に「かしこさ」のパラメータを採用しているゲームでは言うほど悲観的な数値ではありません。
というのも、そもそも『Ⅴ』ではかしこさは20を超えてさえいれば問題なく言うことを聞くようになるので、26はもう十分にクリアしているラインですじゃ。
前述の通りおバカな印象が目立つと思わせて、なんだかんだで頭のいい一面を見せる本編の振る舞いに、近い数字の知力25と26(ブロ)の語呂合わせとのネタ的な親和性…それらが合わさって生まれた奇跡のタグと言っても過言ではないでしょう。