概要
和名 | アカハラゴマダラヒトリ |
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漢字表記 | 赤腹胡麻斑火取蛾 |
学名 | Spilosoma punctarium |
分類 | 鱗翅目 ヤガ上科 トモエガ科 ヒトリガ亜科(またはヒトリガ科) ヒトリガ族 Spilosomina亜属 Spilosoma属 |
前翅長 | 約2cm |
開翅長 | 3.5~4.1cm |
成虫の出現期 | 4月・6~7月・8~9月/年1~3化性 |
分布域 | 日本(北海道、本州、四国、九州、屋久島)、朝鮮半島、台湾、中国、チベット、ロシア南東部、サハリン |
幼虫の食草 | クワ科(桑)、ミズキ科(ミズキ)、アオイ科(ジャコウアオイ)、ヒユ科(コキア)、アブラナ科(ダイコン、ハクサイ)など広食性 |
形態
翅は屋根形に畳んで止まる。
オスの触角は櫛歯状、メスは歯牙状。
白い翅に黒い斑紋を持ち、斑紋は個体変異が大きい。
夏型より春型の方が斑紋が少ない傾向にある。
近縁種のキハラゴマダラヒトリに似るが、腹部背面および前脚の付け根が赤い事(アカハラはここが黄色い)や、翅が純白な事(キハラはうっすら黄色味を帯びる)、少し小型である事等で識別可能。
同じく翅が白く腹部が赤いシロヒトリは翅が無地で大型なのでそこを見て見分けられる……と思いきや、アカハラのメスは稀に翅が無地の個体がいるので難しい。
稀にキハラとの雑種の腹部がオレンジ色の個体が見つかる。
生態
平地~山地まで広く分布するが山地に多い。
夜間に林縁などを飛翔し、昼間は林内の葉裏等で休息している。
灯火にも飛来する。
成虫は口吻が退化しており、羽化後は何も食べずに幼虫時代に摂った栄養だけで活動する。
刺激を受けると擬死行動(死んだフリ)をする。
成虫は体内に毒を持つ為、鳥に襲われにくい。
卵は葉裏に固めて産み付けられる。
幼虫は黒く、胸部の赤い1本の線が目立つ毛虫だが、毒は持たない。土中で繭を作り蛹化する。