概要
時間経過で順番が回ってきたらコマンドを選択する方式のバトルシステム。略称はATB。
1991年にスクウェア社から発売された『FINAL FANTASY Ⅳ』より始まったゲームシステムで、同社のファイナルファンタジーシリーズにて長らく採用されているシステムである。
ポケットモンスターシリーズやドラゴンクエストシリーズなどの大半のRPGではターン制というルールが採用されており、1周期ごとに戦っている全員が一人1回ずつ動くというシステムを取ることが多い。これはもともとRPGがテーブルゲームの類であり、将棋や囲碁、トランプのような遊びであった名残である。
従来のRPGのプレイヤーが混乱しない程度にリアリティを出すためにキャラクターごとに設定された素早さのステータスを利用し、時間経過で行動順が回る周期をそれぞれ設定している。
こういった時間の流れがある為、戦闘中はRPGでは珍しくPAUSEをかけて一時停止ができるようになっている。また設定でアクティブに対してアイテムや魔法のリストを開いている時は時間が止まるウエイトに変える事もできる。
また、シリーズによっては魔法の詠唱時間が種類によって異なる場合があり、ATBが始まった『FINAL FANTASY Ⅳ』の場合は「強い攻撃魔法」は詠唱時間が長い傾向にある。
『FINAL FANTASY Ⅴ』より待機時間がわかるようゲージが表示され、『FINAL FANTASY Ⅵ』で行動順が回ってきたキャラが複数存在する場合はコマンド選択順を切り替えられるようになった。なお、『FINAL FANTASY Ⅳ』もゲームボーイアドバンスでのリメイク以降、上記の追加点を反映している。
なお、演出時間の長い魔法が増えた結果『FINAL FANTASY Ⅹ』以降はATBを改良した別のシステムを使用することが主流になり、2022年時点でのナンバリング最新作『FINAL FANTASY ⅩⅤ』では戦闘自体がキングダムハーツシリーズに似たアクションゲームのようなものになっている。
類似のシステム
『ドラゴンクエストⅩ』や『ライブ・ア・ライブ』などもこのシステムに近い戦闘システムが採用されている。『ドラゴンクエストⅩ』はスクウェア・エニックスのタイトルであるが。
『ブレイブリーデフォルトⅡ』では「行動順ゲージ」なるものがあり、見た目はATBゲージとよく似ている。
また、カプコンのRPG、『ロックマンエグゼ』および『流星のロックマン』も戦闘画面はアクションゲームではあるが、バトルチップ(バトルカード)の投入は時間経過によってゲージがためる必要があるため、ATBのシステムに近いものが採用されていると言える。さらに、このバトルチップのなかにはゲージの溜まる時間を短縮する「クイックゲージ」、ゲージの溜まる時間が遅くなる「ヘビーゲージ」の2種類が存在するあたりもファイナルファンタジーシリーズを参考にしたのかもしれない。
『ときめきメモリアル』『ときめきメモリアル2』……えっ?これのどこに?と思う人は多いと思うが、イベントのRPG戦闘がどうやらアクティブタイムバトル制の様子。
関連タグ
クロノトリガー…アクティブタイムバトルVer.2が使われている。
