前後のストーリー
予告
ディグローブ大接近!
地球大ピンチに、激突し、火花を散らす二人の魂
次回、ウルトラマンガイア『アグル対ガイア』
こいつだけには負けられない!
概要
脚本:小中千昭
監督・特技監督:村石宏實
あらすじ
地球に接近する超天体生物ディグローブに対し、ウルトラマンアグルは怪獣ゾンネルのエネルギーを放出することで迎撃に出た。ウルトラマンガイアはバリアを張ることで何とかディグローブの放出する反射熱を防御した。
東京消滅の危機は避けられたが、ガイアは爆発によって大ダメージを負ってしまった。そんなガイアにアグルは語り掛ける。
「自分の命を犠牲にしてまで、何故人間を守る?我夢」
最後の力を振り絞り、力尽きたゾンネルを故郷である美宝山へと帰したガイア。我夢は人間の排斥を考える藤宮が何故ウルトラマンアグルの力を手にできたのか、悩み、地球と人間を守る自分の考えにも疑問を持ちかけていた。
一方、以前藤宮に助けられた吉井玲子は今回の事件を報道し、「いずれガイアとアグルが手を取り合う日が来ることを信じている」と発言する。それに苛立った藤宮は玲子に接触し、「アグルは自分がするべきことをわかっている」と告げる。同時に「俺は誰かに言いたかったのかもしれない」とも言って去っていった。
そのころ、XIGの基地エリアル・ベースが何者かによってジャックされた。このままではエリアル・ベースは軌道を外れて地上に墜落する。我夢は人間サイズでガイアに変身し、ロックされたコマンドルームにテレポートする。そこには藤宮がいた。彼にとってはXIGもG.U.A.R.D.もくだらない人間の悪あがきに過ぎない。藤宮はリパルサー・リフトを停止させて人類の希望の象徴であるエリアル・ベースを落とそうとしていたのだ。
「こんなもので地球を守れるなどと……愚か者の考えだ。力には力しかないんだよ、我夢」
佐々木敦子がリパルサー・リフト復旧作業に入る。同じころコマンドルームの地下ではチーム・シーガルが突入愚痴を破壊するために行動を開始していた。
「アグルこそがこの地球を救う者なんだ」
藤宮も人間サイズのアグルに変身。アグルとガイアの戦いがコマンドルームで展開された。
コンピューターにアグルスラッシュを撃ち込もうとするが、ガイアは身を挺して阻止。艦内でリキデイターを発射しようとするアグルに対し、ガイアはホーリングフープを放つ。アグルにはかわされるも壁が歪曲し、外への穴が作られた。すると、アグルは自らそこに飛び込み、ガイアもそれを追った。突入部隊の一人が吸い出されかけたがかろうじて穴が閉じられる。
ガイアは巨大化したアグルの不意打ちを受け、地上に落下してしまう。変身が解け、落下している我夢は「ウルトラマンは地球と人類、みんなを救う光」という自分の考えは思い込みだったのかと自問する。しかし、それでもアグルの考えは間違っていると確信した我夢は再びガイアに変身し、着地した。
エネルギーに余裕がなく巨大化できないガイアを見たアグルは再び人間サイズに変身。二人は廃工場へ降り立った。
ガイアとアグルの戦いはほぼ互角。パンチやキックの応酬が繰り広げられる。アグルブレードを展開するアグルにガイアはフォトンエッジでからめとって弾き飛ばす。
クァンタムストリームとリキデイターの打ち合いでも決着はつかず、渾身の力を込めた飛び蹴りをぶつけるが、相打ちとなり両者の変身は解除された。
「強くなったな。しかしお前は倒す。俺の邪魔をする存在は排除しなくっちゃな」
そう言い捨て、藤宮は去っていった。残された我夢は絶叫する。
「どうして地球は……アグルの力を……どうしてなんだああああああ!!!」
余談
当初の脚本では「ガイアとアグルがエリアル・ベースの甲板上で戦う」という展開になっていたが、「ミニチュアの上にウルトラマンを乗せるのが難しい」という判断と「合成でも限界がある」という判断により、結果完成作品通りの展開に改められた。
準備稿でのタイトルは「ガイア対アグル」だった。