アドン(ベルセルク)
あどん
漫画『ベルセルク』に登場するキャラクター。
チューダー帝国の青鯨超重装猛進撃滅騎士団の団長を務める。「不死身男爵」などと自称したこともあり、その言葉通りなら爵位は男爵の模様。
名門「コボルイッツ家」の長男であり、なにかと「コボルイッツ家に○百年伝わる~」などと口上を言うが、内容は死んだふりだったり不意打ちだったり、逃亡術だったりとセコいものばかりである。「1000年伝わる」という台詞もあるので、これが誇張でないなら、コボルイッツ家は1000年という長きにわたって続く家系のようである。
性格は下品かつ卑怯者。
またほぼ私怨で兵を動かした結果ガッツに百人切りを達成されてしまうなど、将としてもいささか能力に欠ける部分がある。
しかし一方で本人の戦闘能力はかなりのものであり、鷹の団の一般団員では4~5人束になっても敵わない。
キャスカですら本調子でなければ相手にならないほど。
武器は三叉槍など槍を用いる。
弟に青鯨超重装猛進撃滅騎士団副団長のサムソン(CV:青山穣)がいる。アドンを更に上回る巨漢で厚みが通常の3倍ある鎧を全身に着込み、水牛の頭蓋骨をも粉砕すると称する鎖付き鉄球の使い手で、実際に水牛の頭蓋骨よりも頑丈そうな大岩をも破壊する描写があった。しかし、何かとしぶとい兄と対照的にあっさりガッツに斬られて戦死してしまったため、兜の中の素顔すら描かれなかった。
1997年版のアニメ「剣風伝奇ベルセルク」では原作より出番が増え、「何度も出てきては何度もやられるお馴染みの敵キャラ」というポジションを任せられていた(原作より前の段階より登場している)。
ドルドレイ要塞に向けて進軍するミッドランド軍を鯨超重装猛進撃滅騎士団で迎撃し、鷹の団と交戦。体調が悪かったキャスカを追い詰めるも助太刀に入ったガッツによって顔に重傷を負わされる。しかし直後にクロスボウで不意打ちを仕掛け、ガッツとキャスカを谷川に落とした。その後、戦場からは一時撤退したようだが、顔を傷つけられたという私怨を晴らそうと弟のサムソン及び約100人の傭兵を率いてガッツ達を捜索して、襲撃する。しかし、ガッツの奮闘でサムソンばかりか部下の大半を斬られてしまい(斬られなかった残りもキャスカ達を探しに来た鷹の団によって壊滅した)、1人で要塞に逃げ帰ったところを上官のボスコーン将軍に一喝される。私怨で勝手に兵を動かした挙句に全滅させられた事を厳しく叱責され、兵権を剥奪されてドルドレイ要塞からの出撃を禁じられた(それでも温情をかけられた処分であり、地下牢に入れられてもおかしくなかった。後々のことを考えるとその方が命は助かっていたのかもしれない)
鷹の団によるドルドレイ要塞攻略戦の際は僅かな兵と共にドルドレイ要塞に留まっていたが(ほとんどの兵は鷹の団追撃に駆り出されて出払っていた)、その隙を突いて要塞を占拠するために鷹の団別動隊が来襲。これを迎撃する。別動隊を率いており先日の戦いで圧倒したキャスカに、これまでの復讐の機会とばかりに戦いを挑むも、この時は体調が万全だったキャスカを前に今度は自分が窮地に陥ってしまう。すかさず、降伏…を装った騙し討ちを仕掛けるも、キャスカに斬られて戦死した。
- 岩斬旋風(以下不明)
コボルイッツ家に140年伝わる戦槍術最大奥義。
「大理石をも粉砕する」と語っており、頭上で槍を振り回し遠心力を乗せて叩きつける技だったようだが、途中まで技の名を言ったところで、ガッツに攻撃されて不発に終わった。
- 悶絶100年殺し
コボルイッツ家に200年伝わる拷問術。
名前を聞いた部下(モブの傭兵)は「何かすごそ…」と恐れていた。
- 活殺自在の術
コボルイッツ家に700年伝わる死んだふり。
ガッツに倒された傭兵たちの死体にまぎれ難を逃れた。
- 烈射迅雷破
コボルイッツ家に1000年伝わる豪弓狙撃術秘奥義。
隠し持っていた小型の弩から毒矢を放つ。
アレックス・ルイ・アームストロング - 「我がアームストロング家に代々伝わりし○○術」という、似たような文句を多用する。ただ、アドンと異なり性格は非常に紳士であり、また「○○術」もいくつかは有用な効果を上げている。