概要
2002年に販売を開始し 2021年までに3代のモデルが登場。
アルトをベースとして開発されているが、特に女性客をかなり強く意識したデザインの派生車でCM等での案内でも単にラパンと呼ばれる事が多い。
スズキの類似コンセプトの車種として、これまでMRワゴン(2001年〜2016年)やワゴンRスマイル(2021年〜)など登場。
ライバル車として、ダイハツのムーヴラテ、ミラココア、ミラトコットなどが挙げられる。
歴代モデル
初代・HE21S型(2002年1月〜2008年11月)
「スローライフ」をコンセプトに「くつろぎ」「ゆったり」「過ごしやすい」ことを念頭に開発され、内外装のデザインに重点が置かれた。
アルマイトの弁当箱をイメージした丸みのある外観や、インストルメントパネルのアナログ時計(タコメーター非装着グレードのみ)などレトロ感覚のデザインを売りにしていた。
エンジンは水冷直列3気筒K6A型で、
- 40kW(54馬力)のVVT付き自然吸気仕様
- 44kW(60馬力)のインタークーラー付きターボ仕様(初代の途中から採用されるが後に廃止)
- 47kW(64馬力)のインタークーラー付きターボ仕様
の3種類を設定。
変速機は、コラムシフトの4速AT(ターボモデルのみロックアップ機構を備える)のほか、スポーティーグレードである「SS」のみフロアシフトの5速MTを選択する事ができた。
また初代のみ、マツダのスピアーノとしてOEM提供されていた。
2代目・HE22S型(2008年11月〜2015年6月)
初代よりホイールベースを伸ばした新プラットフォームを投入。
デザインは基本的に初代のコンセプトを引き継いでいるがレトロ調からよりモダンな外装となり、ボディーカラーや内装色はパステル調の淡い色を中心に豊富に設定された。
また前後のランプの中やインパネのインフォメーションディスプレイなど随所にウサギをモチーフにしたキャラクターを取り入れている。
エンジンは、
- VVT付き自然吸気仕様(「G」と「X」両グレード)
- インタークーラー付きターボ仕様(「T」グレード)
の2種類を設定。
変速機はインパネシフトのCVT(日産自動車の子会社ジヤトコ製)のほか、「G」と「X」には同じくインパネシフトの4速AT(スリップ制御付ロックアップ機構仕様)を選択する事ができた。
2010年5月の仕様変更でCVTのみとなり、同年8月の改良で日産とジヤトコが共同開発した副変速機構付CVTとなった。
2013年にヘッドランプの形状を丸目型に変更するなどした派生モデルである「アルト ラパン ショコラ」が追加された。
3代目・HE33S型(2015年6月〜)
(メイン画像)
公式発表でも「女性客に(さらに)特化」したというコンセプトによるデザインとなった。
グレードは「L」、「S」、「X」、「G」が設定されるが、2020年10月の見直しにより「S」が廃止される。
衝突被害軽減ブレーキとして「レーダーブレーキサポート」を搭載。
8代目アルトのプラットフォームを使い車両重量を650〜730kgにまで軽量化し、「エネチャージ」(減速エネルギー回生機構)と「エコクール」(エアコン内に蓄冷剤を配置)を搭載する。
エンジンは、658cc直列3気筒DOHC形式のR06A型に変更。
変速機はいずれもインパネ式で、「G」が「5AGS」(5速セミAT)でそれ以外はCVTであったが、2020年10月の変更で全てCVTとなる。
2019年に安全装備が強化され、衝突被害軽減ブレーキをレーザーレーダー+単眼カメラ方式の「デュアルセンサーブレーキサポート」に変更。
リア超音波センサーを搭載し、「後退時ブレーキアシスト」とリアパーキングセンサーも追加された。
2022年6月17日の仕様変更では、デュアルカメラブレーキサポートが全車標準装備となった。また、ラパンLC*を新たに設定。
関連動画
関連項目
外部リンク
公式サイト(通常)
公式サイト(LC)