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概要編集

J・R・R・トールキンの作品世界「中つ国」に存在した史上最大最強の竜であり、飛竜の祖ともされる。別名「黒竜アンカラゴン」。つまり、我々の世界にも存在したということにもなる。


名前はシンダール語で「突進する顎」を意味する。この竜を倒したのはエルロンド卿の父で星の光を残し、モルゴスの監視役として星になったエアレンディルである。


「太陽の第一紀」の最後に発生した超大戦「怒りの戦い」にて、ヴァリノールの軍勢に追い込まれたモルゴスの最終兵器として、飛竜の軍勢(トールキンの描写通りに取れば100頭ほど)を率いてアングバンドの地下から登場した。


特筆すべきは大きさと戦闘力であり、飛竜の軍勢はヴァリノールの軍勢を劣勢に追い込むほどの戦闘力を持っていた。その後、空飛ぶ船ヴィンギロトに乗ったエアレンディルとソロンドール率いる鳥達が飛来して丸1日の攻防を経て竜の殆どが滅ぼされた。


どのように飛竜軍が倒されたのかは不明だが、ヴィンギロトは(トールキン自身が神々と称した)ヴァラールの加護を受けており、エアレンディルはおそらくシルマリルを所持しており(シルマリルは最大最強の狼魔「カルハロス」の肉を焼き滅ぼす魔力を持つ)、エアレンディルの輝く盾にはルーン語が彫られあらゆる攻撃を防ぎ、竜の骨でできた弓と、(スマウグを屠った黒い矢と同じなのかは不明だが)「黒い矢」も装備されており、トールキンの描写通りに取れば神獣に等しい大鷲が一万体程もいたことは判明している。大鷲達とエアレンディルと武器も加護を受けた可能性もある。


そして、丸一日の激しい攻防の末にエアレンディルがアンカラゴンを倒したことによって中つ国史上最も顕著なドラゴンスレイヤーとなった。アンカラゴンが墜落したことによってサンゴロドリムの三つの頂が崩壊したことから、とてつもない大きさを持っていたとされる。

  • アンカラゴンの大きさについては議論が発生しやすいので参考程度に留めていただきたい。だが、原語版の表現を見ると、アンカラゴンの墜落でサンゴロドリムの三つの頂だけでなく、サンゴロドリム全体が崩落したとも取れる描写がなされている。また、この戦争で大陸サイズの陸地が丸ごと破壊されるレベルなので、画像のサイズもそこまで荒唐無稽ではないのかもしれない()()。

そして、「怒りの戦い」を生き延びた竜は、飛竜と地這い竜とロングワームを併せて2頭だけだったともされている。また、同時に多くの闇の怪物も葬られた。『ホビットの冒険』や『指輪物語』の時代に巨大なモンスタークリーチャーが少ないのも、ヴァラールやマイアールが中つ国への悪影響を考慮して中つ国に積極的な関与を止めたために神々の力や魔力が減り、時代と共に生き物が小型化・弱体化・普通化しているという側面もあるが、この戦いの影響(多くの怪物や悪霊などが滅ぼされた)もあるともされている。


余談編集

  • アンカラゴンと飛竜の軍勢が登場した際に「雷や焔の嵐」を伴ったと表現されており、スパーク竜という種類も存在したとされることから、雷撃や電撃を操った種類がいた・・・のかは不明である。モルゴスが雷を発生させたり、火山雷に近い現象が起きた可能性もあるとも指摘されている。
  • アンカラゴンの死骸によるサンゴロドリムの崩壊は、スマウグによるエスガロスの崩壊とも似ている描写である。また、記録に残されている主だったバルログとの戦いでも、ガンダルフグロールフィンデルエクセリオンの事例も含めて「落下する」や「沈む」という描写が多く見られる。
    • バルログはマイアールであり、仮に竜もマイアールだとしたら、「堕天使」や「堕落した」という描写に相応しいものになっている。
  • 一番すごいのはアングバンドの大きさと収容力とも言われることもある。

関連タグ編集

中つ国の竜

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