概要
軟骨魚綱・テンジクザメ目・コモリザメ科・オオテンジクザメ属に分類されるサメの一種。
漢字で書くと「大天竺鮫」。
学名はNebrius ferrugineus、英名はTawny nurse shark。
全長は最大で3.2mの記録がある。
分布
ポリネシア・ミクロネシア、南部日本、台湾、北部オーストラリア、ニューカレドニア、ニューギニア島、南シナ海、バンダ海、ジャワ海、タイランド湾、モルディブ・インド・スリランカ沿岸、ペルシャ湾・アラビア半島南部、紅海、マダガスカル等周辺島嶼含む東部アフリカ沿岸に生息。
上記周辺海域である、アンダマン海やミャンマー沿岸、パキスタン沿岸では生息が確認されていない。
生態
他のサメ同様肉食性で、魚類、甲殻類、ウニ類、タコ類を捕食する。その餌を吸い込む力はとても強力で、沖縄県では“タコクワーヤ”(タコ喰い屋)と呼ばれている。
また、逆に水を口から噴出させることも可能で、人に向かって水を吹きかけることもある。
自分の寝床を決める性質があり、必ず毎日そこに戻って寝る。
性質は大人しく、自分から攻撃を仕掛けてくることは殆どないが、しつこくちょっかいを出すと噛み付くことがあるので、ご注意を。
生殖方法はテンジクザメ目唯一の食卵タイプ(ネズミザメやホホジロザメとほぼ同じ方法)であり、胎児は二つある子宮内を行き来することが分かっている。
八重山諸島や台湾では第二背鰭が生まれつき欠損した個体が見つかっているが、なぜこのような現象が起こっているのかは全く解明されていない。
飼育
可愛らしい見た目と大人しい性質、飼いやすさから水族館で見る機会もある種類である。
国内では海遊館や美ら海水族館でジンベエザメとともに飼われている他、鴨川シーワールド、シーライフ名古屋等で飼育されている。