ホースデータ
性別 | 牡 |
---|---|
生没年 | 2019.2.26-(3歳) |
血統 | 父:ディスクリートキャット(USA)/母:ピンクガーベラ(byディープインパクト) |
毛色 | 鹿毛 |
生産 | サンデーヒルズ(JPN) |
オーナー | 岡浩二 |
調教師 | 吉村圭司(栗東) |
概要
生い立ち
父はアメリカのGIシガーマイルハンディキャップを勝利しており、母国で種牡馬入りした後、2017年から日本に輸入された。
アメリカではGI馬も輩出しており、日本でもダート重賞馬を出していたが、2023年5月に病死してしまった。
母は未勝利で、岡浩二オーナーのサンデーヒルズで繁殖入り。本馬は2番仔。母のきょうだいにはビアンフェやエントシャイデン、ブランボヌールといった短距離~マイルの洋芝巧者・道悪巧者が多い。
馬名の由来はそのまんま大盤振る舞い。
「ファンに配当金を盛大に振る舞えるように」という願いを込めたとのことである。
競走馬時代
2歳時(2022年)
栗東の吉村圭司厩舎に入厩し、2022年9月14日の新馬戦(中京・芝1400m)にて、角田大河騎手を鞍上にデビュー。14.9倍の5番人気ながら見事に快勝する。
2戦目は世代限定重賞の京王杯2歳ステークス(GⅡ)を選択し、重賞初挑戦となる。鞍上は横山武史騎手。
今度は51.9倍の10番人気という大穴だったが、好スタートから先行し、直線で前の馬たちを差し切って見事に勝利。
2着も11番人気フロムダスク、3着に5番人気スピードオブライトが食い込んだため、馬連65,910円、馬単13万3430円、3連単222万1830円という凄まじい配当となり、早くも馬名に込められた願いを形にした。
重賞馬となった勢いに乗り、12月の朝日杯フューチュリティーステークス(GI)へクリストフ・ルメール騎手鞍上で挑んだが、7着に敗れる。ゲートの中で落ち着けず、スタートが悪かったようだ。
3歳時(2023年)
NHKマイルカップ(GI)を目標とし、4月のトライアルレースアーリントンカップ(GIII)から始動。鞍上は武豊騎手。
武騎手曰く「道中の行きっぷりが思ったより良くなかった」とのことだが、直線でムチを入れると鋭い末脚を発揮し、見事に1着。重賞2勝目を飾ったことで、一躍NHKマイルカップの有力馬となる。
そして武豊騎手続投で挑んだNHKマイルカップでは3番人気となり、稍重馬場の中で後方から末脚勝負を仕掛ける。今回も鋭く伸びたもののシャンパンカラーには届かず、後ろからきたウンブライトにもかわされて3着となった。
ちなみに、シャンパンカラーとウンブライルがそれぞれ9番、8番人気だったため、馬券はまたそれなりの高額となった。
オーストラリアで大盤振る舞い
しばらく休養した後、秋にはなんとオーストラリアへ遠征。ローズヒルガーデンズ競馬場で開催される芝1500m戦ザ・ゴールデンイーグルへ出走することを発表した。
このザ・ゴールデンイーグル、格付け無しの重賞という扱いながら(※)、1着賞金525万オーストラリアドル(約5億円)という高額賞金レースである。しかし鞍上の武豊騎手が負傷してしまったため、急遽地元のジョシュア・パー騎手に依頼することになった。武騎手はオオバンブルマイの特徴などについてレポートをまとめ、陣営を通じてパー騎手へ伝えており、パー騎手も「あなたとあなたの国のためにベストを尽くします」と奮起した。
道中は中団の内ラチ沿いで脚を溜め、直線では前が塞がったが、パー騎手は冷静に機会を待った。そして前の馬が先頭を追い抜くために外へ進路を変えた瞬間、持ち前の末脚を発揮してインコースを突き抜け、1着でゴールイン。
この勝利によって、GI未勝利ながら獲得賞金では世代のトップとなった。またこのレースでは賞金の10%が福祉団体へ寄付されることになっており、団体に対してもオーナーに対しても、名前通りの大盤振る舞いとなった。
※
オーストラリアには各競馬場を一括で管理するJRAのような組織がなく、各州ごとに競馬を運営する団体があり、レースの格付け取得には全団体からの承認が必要となる。そしてローズヒルガーデンズ競馬場のあるニューサウスウェールズ州と、メルボルン競馬場やムーニヴァレー競馬場のあるビクトリア州は非常に仲が悪い。
ローズヒルズガーデン競馬場はGI競走も開催しているが、メルボルンなどのGIに比べると注目度が低いため、対抗すべく高額賞金レースとして開催したのがザ・ゴールデンイーグルである。そのため元から仲が悪い上に面子を潰されたビクトリア州の競馬協会が断固反対しており、格付けを取得できないでいる。