概要
スターウォーズのスピンオフ作品。ディズニープラスオリジナルドラマ。
ジェダイ・マスターのオビ=ワン・ケノービ、そして史上最も有名な悪役ダース・ベイダー。“スター・ウォーズ”シリーズを象徴する2人の、その後の物語を描くオリジナルドラマシリーズ。
主演は新三部作でオビ=ワンを演じていたユアン・マクレガー。さらにアナキン(ベイダー)役のヘイデン・クリステンセンも再演している。
最良の友でありジェダイの弟子であったアナキン・スカイウォーカーが、邪悪なシスの暗黒卿ダース・ベイダーに堕ち、ジェダイが最大の敗北を喫した『エピソード3/シスの復讐』での劇的な出来事から10年後、『オビ=ワン・ケノービ』の物語ははじまる。
エピソード3とエピソード4の間、スピンオフも含めるならゲーム『フォールンオーダー』とアニメ『反乱者たち』の間が舞台になっている。
あらすじ
ジェダイ騎士団の崩壊から10年後、帝国は未だ銀河各地に潜伏しているジェダイの生き残り排除のため、ジェダイハンターである尋問官たちを派遣し彼らを狩り立てていた。
一方、辺境の砂漠の惑星タトゥイーンでは「ベン」と名前を変えたオビ=ワン・ケノービが精肉工場の日雇い労働者として、ある少年の成長を見守りつつ静かに過ごしていた。すでに戦いから身をひき、隠遁していたオビ=ワンだが、旧友であるオーガナ議員から緊急の知らせが入り、再び戦いに巻き込まれていくこととなる...。
キャラクター
- オビ=ワン・ケノービ:ユアン・マクレガー
オーダー66による粛清を逃れた後に、惑星タトゥイーンに亡命し、ルーク・スカイウォーカーを陰ながら見守っているジェダイ・マスター。旧友であるオーガナ議員からの要請を受け、隠遁生活から引き戻される。
- アナキン・スカイウォーカー / ダース・ベイダー:ヘイデン・クリステンセン
オビ=ワンの元ジェダイ・パダワンでありパートナーだが、フォースの暗黒面に堕ちてシス卿となった。彼が暗黒面に落ちたこと、そして弟とも思っていた彼を手にかけたことは未だにオビ=ワンを苦しめている。
- オーウェン・ラーズ:ジョエル・エドガートン
タトゥイーンの水利農家で、ルーク・スカイウォーカーの叔父(アナキンの異母兄弟)。ルークを気にかけてはいるもののその実時が来たらジェダイとして訓練しようとしているオビ=ワンに反発している。だが、尋問官に彼のことを密告はしない程度の義理は感じている様子。
- ベルー・ホワイトサン・ラーズ:ボニー・ピエス
オーウェンの妻で、ルーク・スカイウォーカーの叔母。
- サード・シスター:モーゼス・イングラム
ジェダイ狩りに従事している女性尋問官。オビ=ワンに強く執着しており、他の尋問官たちとは異なる思惑で行動する。
ご存じオルデラン王室の王女にして存在自体が隠されている「もう1人のスカイウォーカー」。10歳。彼女の身に起きたことが原因でオビ=ワンは戦いに舞い戻ることを余儀なくされる。
レイアの養父にして、オルデランの元老院議員かつ現女王ブレアの夫。レイアの身に起きたことを受けオビ=ワンに助けを求める。
- ハジャ・エストリー
暗黒街の広がる惑星ダイユーで「ジェダイ」を自称して人助けをしている詐欺師。フォースが使えると見せかけるため磁石を仕込んで窓を閉めたり近くのものを引き寄せたりしている。なお、本人は本物のジェダイも磁石か何かで引き寄せてると思ってた様子。自らの身分を偽り高額な依頼料をふんだくる詐欺師であることは間違いないが、脱出の手引きを引き受けた市民はきちんと安全なところまで運ぶなど根っからの悪党とは言い難い人物。ダイユーでオビ=ワンの手助けをする。
演じたのはMCUの『エターナルズ』でキンゴ役のクメイル・ナンジアニ氏。吹替も同じ杉田智和氏が担当しており、ちょっとした話題になった。
- ターラ・ダーリス
鉱山の惑星マプーゾに潜伏しているハジャの同志である帝国軍女性士官。ハジャから連絡を受けダイユーからマプーゾに密航してきたオビ=ワンとレイアを案内する。
余談
- オビ=ワン役のユアン・マクレガー氏は「シスの復讐」公開から年月を重ねた現在に再びオビ=ワンを演じることを大変喜んでおり、監督のデボラ・チョウ氏と並んで制作総指揮にあたっている。
- 本作ではついにオビ=ワンのテーマが作曲された。あと、ついでにストームトルーパーのテーマも作られたらしい。
- 悲しいことに、サード・シスター役のモーゼス・イングラム氏に対してひどい人種差別を含む誹謗中傷を繰り返すSNSユーザーが多いことが報告されている。ディズニー公式はこれらの発言に対しtwitterの公式アカウントにて「モーゼス・イングラムをスター・ウォーズファミリーに迎えることを誇りに思い、リーヴァの物語が展開することに興奮しています。彼女を貶めようとするなら、私たちが言うことはただ一つだけです。私たちは抵抗します」とはっきり擁護したうえで、「スター・ウォーズの銀河には2000万種以上の知覚種族がいます。レイシスト(人種差別主義者)になることを選択しないでください」と綴った。またユアンはこの件は相当頭にきているらしく、「誹謗中傷を言っている人たちはファンではない」とまで断言するほど激怒している。
- 帝国時代ということで、毎度お馴染みのストームトルーパーが登場するが、オビ=ワンが極力戦闘を避けようとしているためか、なんかゆるっとしたシーンが多い。特に惑星マプーゾでは帝国の支配に好意的な地元のトラック運転手フレックと顔見知りな姿が見られ、帝国軍の輸送車が遅れているときは度々乗せてあげている間柄というなんとも牧歌的な光景が見られた。トルーパーも中身はただの人間であることを象徴する好例と言えるかもしれない。なお、帝国時代を扱った作品では極めて稀な女性(の声)のトルーパーも登場した。その分隊の指揮官がターラだったあたり、もしかすると帝国では女性士官と女性トルーパーは女性のみで構成される部隊での運用が基本なのかもしれない。