主要人物
- 六平千鉱(ろくひら ちひろ)
本作の主人公。妖刀「淵天(えんてん)」の所有者。刀匠の父を尊敬し自らも刀匠を目指していた。
三年前、十五歳の時に父親を殺され妖刀を奪われたことで復讐と父の名誉を守るための道へ進むことになる。
- 六平国重(ろくひら くにしげ)
千鉱の父親。日本一の刀匠で、妖刀を作り出すことができる唯一の人物。
国重が作った六本の妖刀が戦争を終わらせたことで、死後三年経った今でも英雄として扱われている。
- 柴登吾(しば とうご)
瞬間移動の妖術師。国重の古い友人で、千鉱の復讐に力を貸している。かつて「神奈備」に所属していた。
- 漣伯理(さざなみ はくり)
妖術師を数多く輩出してきた漣家に生まれながら妖術を扱えない少年。クズの祭典「楽座市」を終わらせることを目標として掲げている。
神奈備
- 薊(あざみ)
国重や柴の古くからの友人。階級は大佐以上。
神奈備の人間だが、事情を考慮した結果千鉱に陰ながら協力してくれている。
- 香刈緋雪(かがり ひゆき)
妖刀に「個」で対抗し得る異能「炎骨(えんこつ)」の懐柔主にして神奈備の最高戦力。
血の気は多いが任務に私情は挟まず、国賊を容赦なく始末する。
- 美原多福(みはら たふく)
力士の格好をしている人物。現世と隔絶できる結界を張る妖術を持つ。
暴走しがちな緋雪と共に行動し、戦闘のサポートやストッパー役を務めている。
対刳雲特選部隊
刳雲を所持する双城を討伐するために薊の直属の部下で編成された部隊。
- 萩原幾兎(はぎわら いくと)
対刳雲特選部隊隊長。双城と戦い一命を取り留めるが、両足を失い意識不明の状態。磁力を操る「磁戒(じかい)」という妖術の使い手。
- 真智カザネ(まち カザネ)
神奈備の新人。対刳雲特選部隊所属。「怪魑(かいち)」と呼ばれる奥の手の持ち主。双城戦で右肩より下を欠損した。
- 張間梓弓(はりま しゆみ)
対刳雲特選部隊所属。「岩垂(がんすい)」という妖術で、岩を操ることができる女性。双城に敗れて殉職した。
- 具柄一(くがら はじめ)
対刳雲特選部隊所属。仮面を被った妖術師。身体を鉄化できる。双城に敗れて殉職した。
- 卯月清彦(うづき きよひこ)
対刳雲特選部隊所属。「如縛(じょばく)」という妖術でこけしを顕現し、対象の動きを縛ることができる。双城に敗れて殉職した。
- 笠原誠(かさはら まこと)
対刳雲特選部隊所属。腕を変形・巨大化できる妖術師。双城に敗れて殉職した。
国獄湯煙スクワッド
国獄温泉にて漆羽を護衛する妖術師たち。毘灼に差し向けられた妖術師たちの殲滅に成功したものの、直後昼彦の手によって殉職した。
神奈備御庭番・座村親衛隊「巻墨」
仙沓寺にて座村を護衛する妖術師。自我を払い、道具として主を守るために忠を尽くしてきた忍の一族。
毘灼
- 幽(ゆら)
毘灼の統領。千鉱にとって最大の怨敵。妖刀「勾罪(まがつみ)」を自分が振るうために国重を殺害した主犯。片腕を斬り落とされても眉一つ動かさない等、得体のしれない存在。
- 昼彦(ひるひこ)
毘灼の一員。18歳。漆羽を狙い国獄温泉を襲撃した人物。「血鶴(ちづる)」という妖術を扱う。殺した護衛の妖術師たちを見せしめにして挑発するなど非道な手段を用いる。初めての殺しは3歳。
妖刀の契約者
- 剣聖(通称)
妖刀「勾罪」の契約者。斉廷戦争で勾罪を振るった人物。勾罪の使い手である事以外は詳細不明。
- 漆羽洋児(うるは ようじ)
妖刀「酌揺(くめゆり)」の契約者。斉廷戦争で酌揺を振るった人物。
戦争後は酌揺を国重に返却し、国重が殺されてからは国獄温泉にて保護されていた。
- 座村清市(さむら せいいち)
妖刀「飛宗(とびむね)」の契約者。居合白禊(びゃっけい)流師範代。斉廷戦争で飛宗を振るった人物。
盲目だが視力以外の器官が超人的に優れている。仙沓寺にて保護されていた。
- 巳坂(みさか)
妖刀「刳雲(くれぐも)」の前契約者。斉廷戦争で刳雲を振るった人物。
国重と同時期に毘灼によって殺されている。
その他の妖術師
- 円法炸(まどか のりさく)
双城に雇われている妖術師。通称「ダルマ」。「不落(ふらく)」という爆発する爆発するダルマを生成する妖術を持つ。仕事に失敗したことで双城に殺される。
- 双城厳一(そうじょう げんいち)
妖刀「刳雲」の契約者。裏社会の大物武器商人や科学者など様々な顔を持つ。
毘灼から刳雲を手に入れ、とある目的のためにシャルを追っている。
- 漣京羅(さざなみ きょうら)
二百年以上続く楽座市を取り仕切る漣家の今代当主。「蔵(くら)」と呼ばれる異質な妖術を扱う。
- 漣宗也(さざなみ そうや)
「濤」と呼ばれる漣家の妖術師上位四名のうちの一人。「威葬(いそう)」という妖術を扱い、濤の中で最も強く京羅よりも頭がキレる。弟の伯理を溺愛しており、暴力を愛情表現だと思っている。
- 漣天理(さざなみ てんり)
「濤」と呼ばれる漣家の妖術師上位四名のうちの一人。「威葬」という妖術を扱う。兄の伯理を見下している。
- 漣円慈(さざなみ えんじ)
「濤」と呼ばれる漣家の妖術師上位四名のうちの一人。
- 漣珠紀(さざなみ たまき)
「濤」と呼ばれる漣家の妖術師上位四名のうちの一人。
非妖術師の人々
- 鏡凪シャル(きょうなぎ シャル)
双城戦の一件で保護した少女。高い治癒能力を宿す鏡凪一族の生き残りで、欠損レベルの傷も治せる。
喫茶ハルハルで妖術師と依頼人の繋ぎ役をしている女性。毘灼の情報を求める千鉱と柴の協力者。
- Mr.イナズマ
姉を楽座市に出品された少年。姉を助けるべくヤクザが蔓延る楽座市に突撃したが、殺されかけたところを千鉱に助けられる。