誘導
カプセルトイとしてのブランドは「ガシャポン戦士」が正式名称だが、ゲームシリーズとの混同で「ガチャポン戦士」と表記されることもある。
概要
1987年から1992年にかけて発売された、SDガンダムのSLG作品群。
バンダイが「ガシャポン」を商標登録する以前にスタートしているため、シリーズ名が「ガチャポン戦士」となっている。
『SDガンダム』をモチーフとしたゲーム作品としては最古のシリーズであり、ガンダムゲーとしてはかなりの古株。後の『Gジェネレーション』シリーズの前身に相当する。また家庭用ゲーム機での戦略SLGとしても最初期の作品の一つである。
ラインナップ
『SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ』(1987年)
ファミリーコンピュータディスクシステム用ソフトとして発売。
プレイヤー、CPU等の勢力に分かれ、敵勢力の首都「ガチャポリス」占領を目指す方式のSLGゲームである。
戦略SLGではあるが、ユニット間の戦闘はアクションゲーム仕立てという「戦略」と「戦術」の双方が求められるシステムとなっている。また、この構成は完全にSLGに移行した後継作においても時折復活していた。
2004年に(ファミコンミニ・ディスクシステムセレクションの一タイトルとして)GBAに移植。
2010年にWiiの、2014年に3DSのバーチャルコンソールで配信されている。
- ピクシブ上ではこの作品のフォーマットを模倣した作品も投稿されている。
『SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ マップコレクション』(1989年)
ディスクシステム用。ディスクライターでのみ販売された書き換え専用ソフト。
『SDガンダムワールド ガチャポン戦士2 カプセル戦記』(1989年)
ファミリーコンピュータ用カセットとして発売。1990年にMSX2に移植。2011年にWiiのバーチャルコンソールで配信された。
ディスクシステム用の前作からカセットロムに変更された恩恵で、読み込みなどの待ち時間が軽減され遊びやすくなったほか、ターンごとのユニット行動数の増枠、戦闘パート時の武装が3種(Aボタン、Bボタン、A+B)に増加するなどの変更が盛り込まれ完成度は高い。
- 一部のコミュニティでは一時、ユニットのグラフィックやステータスを書き換えた改造が流行。未登場ユニットの参戦や新マップの実装などが行われていた。
『SDガンダム ガチャポン戦士3 英雄戦記』(1990年)
ファミリーコンピュータ用カセットとして発売。
前作までとは一変し、戦闘はコマンド選択式となった。
ノーマルワールドの地上シナリオ・宇宙シナリオの他にSD戦国伝・SDガンダム外伝のシナリオをプレイ可能。
『SDガンダム ガチャポン戦士4 ニュータイプストーリー』(1991年)
ファミリーコンピュータ用カセットとして発売。
ゲームシステムは前作と変わらないが、キャンペーンシナリオが新たに追加された。
SD戦国伝は風林火山編~天下統一編、SDガンダム外伝はキングガンダム編を収録。
『SDガンダム ガチャポン戦士5 BATTLE OF UNIVERSAL CENTURY』(1992年)
ファミリーコンピュータ用カセットとして発売。
またまたゲームシステムが一変し、戦略SLGとなった。
後のギレンの野望の原型になったともいわれる。
後継作品群
『ガチャポン戦士』のタイトルを冠する作品は上記六作品のみだが、その流れを継承し新ハードで発表された作品として以下のようなものがある。
SFC登場作
『SDガンダムX』(1992年)
マス目が六角形状(HEX)になっているが基本的なシステムはファミコン時代のものに近い。
戦闘システムは『ガチャポン戦士2』のようなアクションゲーム仕立てを踏襲しつつ、隣接するユニットが参加する形式となっており多対一、多対多といった状況も生まれるためユニットの移動と配置の重要性はより増した。MSの間接攻撃やMSvs戦艦は自動となっていた。
『SDガンダムGX』(1994年)
システムは前作『SDガンダムX』に近い。
VガンダムまでのMSが登場。隠しMSトルネードガンダムの初登場作品。
ユニットごとの推進剤残量の概念が実装。これが切れると1マスずつしか移動できなくなるため補給の重要性が上がった。またユニットに応じて地形ごとの移動適正が設定された。
MSから戦艦に直接攻撃する場合、戦艦を真上から見た視点で戦艦からの攻撃をかわしつつ、MSが射撃を戦艦に当てていくという方式で対艦戦闘を表現している。
『SDガンダムGNEXT』(1995年)
勢力数が12に増加。サテラビュー増加分も合わせると13となる。
『SDガンダムジェネレーション』(1996年)(スーファミターボ)
『一年戦争記』(ファースト・0083)、『グリプス戦記』(Ζ)、『アクシズ戦記』(ΖΖ)、『バビロニア建国戦記』(逆襲のシャア・F91)、『ザンスカール戦記』(Vガンダム)、『コロニー格闘記』(Gガンダム)の6本が発売。
タイトルも含め、後のGジェネレーションの原型となったと言われる。
ゲームシステムはスクランブルウォーズ・カプセル戦記と同じだが、初期配置されている最強MSにのみキャラクターが搭乗している。
スクランブルウォーズと同様のアクション性のある戦闘が特徴的な戦略SLGだが、マップ上でマス目を奪い合う陣取り合戦の要素も含まれている。