概要
1993年6月にセガより発売された幼児向けの電子知育玩具。(1998年以降は子会社のセガトイズが発売)
通称はPICO、ピコ。
ピコ本体に端子のついた絵本(ソフト)を差し込み、テレビにつないで遊ぶ。
操作コンソールは大きめのタッチパッドと4色に分けられた十字キー、赤い大きなボタンである。さらに、絵本にもタッチする操作が可能。
また、マイクやハンドル、料理道具などの独自の周辺機器を使用してごっこ遊びができるソフトも登場した。
2001年のマイナーチェンジ後に発売された機種は「キッズコミュニケーション・ピコ」と呼ばれる。
同社が1993年当時発売していたテレビゲーム機、メガドライブをベースに開発された機種であり、ピコをゲーム機として扱う場合もある。
2005年までソフト供給が続き、同年8月より後継機「アドバンスピコ・ビーナ」に世代交代した。干支を一周するまで活躍が続き、セガファンの間では「一番現役期間の長かったセガハード」とも呼ばれた
マスコット
これまでに2代のマスコットが登場した。
パケット
1996年に登場したピエロの初代マスコット。もともとはオリジナルソフトの主人公であったが、その後各種広告等に登場するなど事実上のマスコットに昇格したものの、2年ほどで姿を消した。
むちゅうじんピッピちゃん
1999年に登場した四角く黄色い顔の宇宙人のマスコット。胴の色が赤と青の二人組だが個別の名前はない。簡単な図形で構成されたデザインは子供にも描きやすいようにデザインされた旨の説明が一部ソフトのパッケージ等に記されていた。ソフトのパッケージや説明書、起動画面などでその姿を見ることができた。パケットと違い彼らの主役ソフトは発売されてない。
姉妹機
コペラ
ヤマハとセガの共同開発によって生まれた上位互換機。音声周りの機能を拡張した機種となっており、コペラ専用ソフトも存在する。ヤマハ音楽教室で教材として使用されたが、一般家庭向けには機能拡張によるコストアップにより普及はしなかった。
なおキャッチコピーは「ピコのお兄さん」とされているが発売は1993年12月とピコに対して半年遅れての発売。それいけ!アンパンマンにおけるロールパンナとメロンパンナの関係、雑誌で言えば月刊コロコロコミックとコロコロアニキの関係のようなキャッチコピーである。
育脳塾
こちらはイマジニア社より販売された互換機。育脳塾ブランドでより教育色の強いソフトを発売した。しかしピコとの互換性があるために、すでにピコを持ってるプレイヤーが購入した結果育脳塾ブランドで販売された本体は売れ残ってしまい、セガより色違いのピコ本体として売られることとなった。しかし、本来は北米用の在庫を育脳塾本体として発売したため、国は違えど元の鞘に収まった結果となった。
ソフト
幼児向け知育玩具ということもあり、キャラクタータイアップ作品が多めである。
ドラえもんやそれいけ!アンパンマン、ハローキティをはじめとするサンリオキャラ、ディズニー、ウルトラマンなど錚々たる作品が勢ぞろいしている。
なお、アニメ版準拠ではあるものの任天堂のゲームであるはずの「ポケットモンスター」のソフトが複数発売されている。ポケモンの開発元、ゲームフリークはメガドライブ用にパルスマンを開発、セガで発売していたため縁はないわけではないが。ある意味日本では初の任天堂キャラの他社ハード出演である。
アニメ・特撮以外にもトミカ・プラレール・シルバニアファミリーといった他社の玩具を題材とした作品やオリジナル系作品も複数制作されており、風変わりなものでは野球やサッカーのルールや歴史を紹介するものもあった。
最後のソフトとなったのはセガの自社物件である「甲虫王者ムシキング」であった。