概要
中国南西部~ミャンマーの北部にかけて分布しており、標高が900~1100mの産地に生息し、笹やシャクナゲの密生した藪の様な場所を好むとされる。
雄は赤と金属光沢のある黄色を基調とした派手な色彩をしており、網模様の入った褐色の尾羽に毛髪状の金色の冠羽、鋭利首の兜のしころ状を呈する明るい黄色と黒の飾り羽といった鮮やかな色彩が特徴的だが、その反面、非常に用心深い性格をしている為に派手な容姿をしている割には棲息地でも見かけることは困難であるという。
なお、現地では昔からその存在は知られていた為、装飾品や絵画の題材にされていたが、西欧ではそのあまりにも豪奢な体色故に存在自体が全く信じられておらず、長い間空想上の生き物であると考えられてきたらしい。
満州語では錦鶏をジュンギリ・チョコ(Junggiri Coko)と呼び、満州服の「補子」という記章の刺繍絵において錦鶏の絵は二品の文官である事を示していた。
また、古代中国の地理書『山海経』の記述によれば、この鳥の羽毛を火伏せの護符として用いていたという。
幻獣としてのキンケイについては『錦鶏』の記事を参照。