曖昧さ回避
日産クルー
1993年から2009年まで販売された商用車で、主にタクシーに用いられた。
製造は子会社の「日産車体」で行われた。
これまで小型タクシー向けに生産された910型ブルーバードとC32型ローレルの後継モデルというカタチで、主にタクシー用として開発された小型FRセダンであり、教習車用やパトカー用、自家用モデルも生産販売された。
シャーシは、耐久性や信頼性で実績のあるC33型日産・ローレルのシャーシ(フロント)の耐久性・整備性向上型と、Y31型セドリック営業車のシャーシ(キャビン・リア)を使用している。左側後部ドアを5cm大きく取るなど、最初から(小型)タクシーとして使用することを前提とした設計となっている。
エンジンはタクシー車輌の例にもれずLPガスを燃料とした、直4・2リッターOHCのNA20Pが搭載された。
設定されたグレードは上から順にGLX, GL, E-L、Eの4種類。主にE-L, Eが地方の法人タクシーで使われている。上級グレードのGL, GLXは主に個人タクシーで使われている。
現在では少なくなったFRのMTという駆動方式を採用している事や、部品流用の容易さからアフターパーツが豊富な事で、一部のチューニングカー愛好者にも人気があり、後の1994年1月に自家用向けに追加設定されたクルー・サルーン(現在絶版)では、ガソリンエンジンは直6・2リッターのRB20Eエンジン(パトカー仕様にも搭載)、ディーゼルエンジンは直6・2.8リッターのRD28Eを搭載していたこともあり、RB型の高性能エンジンや直4のSR型エンジンに容易に換装でき、スカイラインGT-Rに使われるRB26DETTやシルビア/180SXなどに使われるSR20DETなどに換装する例も見られた。