「こちら側」の世界
アルトアイゼンが制式採用された際に付けられるはずだった名前。
マリオン・ラドム博士など開発に関わっていた人物はこの名前で呼ぶことがあった。
しかし、結局アルトアイゼンが採用されることはなく、以降ゲシュペンストの直系後継機も作られることはなかったため、幻の機体名となってしまった。
「あちら側」の世界
パラレルワールドである「あちら側」の世界では制式採用され、正式に『ゲシュペンストMk-Ⅲ』として命名・量産されている。
地球連邦軍特殊鎮圧部隊ベーオウルブズ隊長、キョウスケ・ナンブ大尉(ベーオウルフ)も搭乗しているのだが、アインスト化した彼が乗り込んだ機体は原型機よりも遥かに高い戦闘能力を持つ。
アニメ『ジ・インスペクター』の冒頭では、ベーオウルフ機が(「あちら側」の世界の)SRXを大破させ、R-1のコクピットにリボルビング・ブレイカーを撃ち込んでリュウセイ・ダテを殺害してしまった(他にもグルンガスト、ビルドラプターとその搭乗者も破壊・殺害していた模様)。
シャドウミラーを追撃した際、ソウルゲインに右腕を破壊されるが、アインストの力で生体組織を生み出して修復。同時に機体全体をアインスト化させ、アインストヴォルフへと変貌した。
なお、「無限のフロンティア」に登場したアルトアイゼン・ナハトはこの機体を基にダウンサイジングし、武装を強化したものである。
余談
アルトアイゼンのピーキーな仕様や操縦性を見れば分かる通り、「この機体を正式採用・量産するのはあまりにも無茶過ぎないか?」「採用担当は何を考えているんだ?」というファンの声は多い。しかし、こちらの世界はインスペクターとの戦争が敗戦濃厚であった為、インスペクターは地球側の武器生産設備を活用してバイオロイドを搭乗させた擬似無人機を大量投入する戦術を用いる。
このため、対インスペクター戦術ではイルムが指摘し実行したようにが「無人機群を突破し指揮する友人指揮官機を撃破」する事が肝要となる。
ここまで言えば分かるだろうが、「敵軍突破」に全振りした機体であるアルトアイゼンは対インスペクタードクトリンに合致した機体なのである。