概要
アルトアイゼンの右腕に装備されている白兵戦用武装。
機体の突撃力を活かして敵機に強固な金属製の杭を打ち込み、その反動で内部フレームに仕込まれたピストン機構が働き杭が後退。下がったを杭をシリンダーの実包で撃発し装甲を撃ち貫くコンセプトの武装。リボルバー式の回転弾倉を採用している為、敵を突き刺したまま更に撃発し、追撃を行う事もできる。最大装弾数は6発。
使用後は回転弾倉を解放して廃莢し、スピードローダーを使用して速やかな再装填が可能。
この杭は異常なまでに頑丈にできており、漫画版『Record of ATX』ではスレードゲルミルの斬艦刀を受け流して右腕のサーボモーターが焼き切れるくらいの負荷が掛かっても曲がるだけで済んでいた。
ただ、リボルバー式の弾倉ゆえに動きを止められると撃発できないという欠点があり、漫画版『Record of ATX』ではソウルゲインに弾倉ごと鷲摑みされたことで撃ち込むことができない事態に陥ったこともあった。
アルトアイゼンの象徴となる武装であり、アルトアイゼンの系列機には必ずと言っていい程、それに連なる武装が装備されている。
バリエーションとしてはアルトアイゼン・リーゼのリボルビング・バンカー、アルトアイゼン・ナハトのリボルビング・ブレイカーがある。どちらもリボルビング・ステークを大型化し、より威力を上げているのが特徴である。
また、換装武器としてG・インパクトステークというものもあり、こちらはダイゼンガーに装備される予定だったものをダウンサイジングしたものである。ただこちらはリボルバー式ではなく、重力制御式(GはグラビティのGである事が『無限のフロンティア』で解説されている)。
アルトアイゼン以外に装備している機体にフリッケライ・ガイストが挙げられる。
初登場作品の『リアルロボットレジメント』ではどういう経緯で装備されたのか不明だったが、『スーパーロボット大戦OG』シリーズでは「『スーパーロボット大戦OG2』の戦いにおいて、ソウルゲインによってもぎ取られたアルトアイゼンの四肢が、紆余曲折を経てフリッケライへと移植された」という誕生経緯が明かされている。それ故、アルトとフリッケライの相性は抜群であり、両機が隣接すると合体攻撃E.D.Nを使用することが出来る。
ゲーム上の性能
気力制限のない格闘武器としては攻撃力やクリティカル率が高く、P属性(移動後使用可能)でありながら射程が1~2(OGシリーズでは1~3)と長めなのが特長。その反面、命中補正は低く弾数が6発と少ない。序盤戦で固めの雑魚キャラを相手にする際に重宝するだろう。
リボルビング・バンカーに強化されると威力が向上するほか、スーパーロボット大戦IMPACTのみディストーションフィールドの貫通機能も付与される。
余談
アルトアイゼンを象徴する武装なのだが、実は武装としての具体的な設定が長い間存在しなかったことでも知られる。
シリーズを統括していた寺田貴信氏は「杭を射出する機構が無いと撃発の衝撃で腕部が破損してしまう構造だから」という解釈により、「杭の伸縮機構付きで、実包の撃発の衝撃で杭を撃ち出す武装」いわゆるパイルバンカー形式の武器だと考えていた。
一方、初登場作品であるCOMPACT2のプロデュース等を担当し、設定を組み上げた森住惣一朗氏は「あんなの腕のフレームしかない部分に伸縮機構なんてあるわけない」と解釈して「杭に伸縮機構は無く、殴って突き刺した後でシリンダーに装填されているビームカートリッジ的な物で衝撃波を撃ち出す武装」と思っていた。
その後バンダイスピリッツより2021年12月に「HGアルトアイゼン」が発売された際、寺田貴信氏監修かつ森住氏確認で公式な設定がなされることとなり、概要の通り寺田氏のアイデアが採用された。これにより「機体フレーム側に杭をピストン運動させる機構があり、敵機に杭を突き刺すと杭が後退し、それをシリンダー内の実包を撃発させて撃ち出す武装」という設定になっている。
こちらの設定であれば、アクションとしては「殴って浅く突き刺し、さらに実包の撃発で深く突き込む」という形になる。
結果的に「なんか腕に付いた杭を突き刺すような動きをしてから銃撃っぽい動作をドカンドカンするかっこいい武装」というイメージのみで20年以上もの間を通してきた武装と相成ったのである。
かと思えば、「鉄機巧 アルトアイゼン」の解説だとリボルビングステークのシリンダーに詰められる弾丸は弾頭と薬莢に分離可能という事になり、これには寺田氏も「その弾頭は何処に行くんだ」と指摘している。これについては寺田氏が今後設定を考える予定とのことだが、2023年になって、また設定が曖昧な武装と化してしまっている。
アニメ2期『ジ・インスペクター』のOPテーマ『MAXON(歌:JAM Project)』のサビには「リボルビング・ステーク!!」と叫ぶパートがあり、同様に最後のサビでは「リボルビングバンカー!!」と叫ぶパートがある。
関連項目
ガンブレード:FF8に登場する実包を炸薬させた衝撃により刀身を振動させ、切断力を増す機構を搭載した剣。リボルビング・ステークはこれを貫徹に特化させたものと考えてもいいだろう。