概要
容姿はゲーム版と同じで身分に関する設定も同一だが、あまりヤクザ・マフィア然としたところはなく、暴力によって世界を支配しようとする「悪のカリスマ」的存在となっている。
ロケット団首領であり、レッドが主人公を務める1章と5章の黒幕的存在。1章ではカントーのジムリーダーは8人中5人がロケット団に属していた(サカキ自身を含む。またカツラは心に迷いがあり、レッドに影響されて早々に脱退する)為、ロケット団の犯罪に対する町の警戒はほぼ無いに等しく事実上カントーを支配している状態であった。
レッドやワタルをも圧倒する作中トップクラスの実力者であり、カントー最強のジムリーダーたる姿を見せてくれる。自分を打ち破ったレッドのことを気に入っており、レッドは知らないが2章では彼の命を救っている。
悪を貫く姿勢や、敵対者であっても実力のある者には敬意を示し、潔く負けを認めるなど高いカリスマ性を持ち、部下たちから絶大な信頼を寄せられている。常に自らの悪の信念に基づいて行動しており、レッドが主人公ではない2章や9章では主人公たちの危機を助けることもあった。
専門のじめんタイプに関するあらゆる知識を記述した「大地の奥義」という本をジムに残しており、後進にも惜しみなく自らの技術を伝授しようとする姿勢は後にジムを継いだグリーンにも影響を与えた。じめんタイプではないが故郷トキワで捕まえたスピアーには深い愛着を持ち、好んで使用している。故郷にも愛着はあるが、自らの目的の為に強化改造を受けたポケモンたちの養殖場としてトキワの森を使っていた。
1章
トキワの森がポケモンを育てるのに絶好の環境だと考えており、「カントー各地でトレーナーのポケモンを奪ってトキワの森に送り、調教・強化してロケット団の尖兵として利用する」という、悪のカリスマならではの壮大な計画を構想しており、その実行のために暗躍していた。
計画実現のために行動させていたキョウ・マチスがレッドに敗れると、その実力を見極める為に化石掘りをしていると偽り、一時的に旅に同行。レベルの低いサンドでブーバーを二体倒したレッドの潜在能力を脅威と見なすも、トドメを刺さなかったことから自分が手を下すまでもなくその甘さで死ぬだろうと思い、気にも止めずに見逃した。
その別れ際に化石掘りしていた中で一番綺麗な石をレッドに渡したが、実はその石は「ひみつのコハク」であり、後にレッドのメインパーティーとなるプテラであった。
やがて成長したレッドは、シルフカンパニーの決戦で三幹部を撃破。密かにその戦いぶりを見届けたサカキは、誰にも姿を見られることなく崩壊するビルから立ち去った(表向きには「ボスも三幹部もビルの下敷きになった」と語られている)。この戦いで実質的にロケット団は壊滅したと思われたが……。
その後、レッドがトキワジムに訪れた時にジムリーダーとして、そしてロケット団の首領としての素性を明かし、ポケモンバトルを繰り広げる。
前述のトキワの森を利用する計画について明かしつつ圧倒的な実力でレッドを追い詰め、このバトルに自分が勝てばレッドには右腕になってもらうと条件を付ける。当然レッドには拒否され、最後の勝負を繰り広げる。ボールの展開速度は自分の方が早いため、呼び出したポケモンで決着を付けられると考えていた。
だがしかし、レッドはボールの中でピカに蓄電を済ませており、先制攻撃を喰らったサカキはダウン。帯電しているボールを持っていられるはずがないと驚愕するサカキだったが、直後、レッドのグローブがマチスから奪った絶縁タイプのものだったことに気づき、己の「甘さ」を認めながら気絶した。
2章
レッドに敗れてからは行方不明だったが、オツキミ山で四天王によって氷漬けにされたレッドを救出し、彼に「運命のスプーン」とクチバの「進化の石」を渡しスオウ島の決戦に導いた。
いずれロケット団が復活するカントーを攻撃する四天王の野望を阻止するため、ワタルと戦うイエローに加勢。圧倒的な実力でワタルを敗北寸前まで追い詰めた。
5章
図鑑所有者のひとりであるシルバーの父親であった事が判明する。しかし息子は2歳の時に優秀な手駒となる子どもを求めていた「仮面の男」に誘拐されており、それ以来生き別れとなっていた。
数年前から病に侵されていた為、死ぬ前にもう一度息子に会いたいと思い、デオキシスの念視能力を使って息子を捜そうとしていた。しかしデオキシスを捕らえるのは容易ではなかった為、図鑑所有者たちの持つポケモン図鑑のデータを利用すべく、レッドたち図鑑所有者を巻き込んだ事件を引き起こす。
しかしシルバーの事を身を挺してまで守ろうとした姿は、紛れもなく父親であった。
6章以降
5章の終盤でシルバーが気を失ったサカキをリングマに隠れ家に運ばせていたが、その直後にシルバーがしばらく石化していたこともあり、リングマと共に行方を晦ましていた。
9章にてロケット団四将軍がサカキのロケット団復活の最強の布陣を整える為として、アルセウスを使ってディアルガ、パルキア、ギラティナを創造させゴールド、シルバー、クリスを追い詰めた。しかし三匹の衝突によって起きるのはジョウト・シンオウの崩壊であり、それはサカキの望まぬことであった為、2章の黒幕であるワタル、3章の黒幕である「仮面の男」ことヤナギと共に息子たちの前に参戦。それぞれ互いに因縁を持つ悪人同士でありながら、神と呼ばれる伝説のポケモン相手にチートぶりを発揮していた。
その戦いに決着がついた後は、ヤナギの謝罪を「因果応報だった」と受け入れて和解する。またセレビィの調合した薬によって病が完治し、ロケット団の復活を宣言。その宣言を受けた息子シルバーの「ロケット団を倒し、サカキを更生させる」という言葉に笑みを浮かべ、去って行った。
その後は13章で登場。「ロケット団を終わらせる訳にはいかない」という思いから、星の壊滅を回避するために独自に動いており、ゲンシグラードンとゲンシカイオーガを使うマツブサとアオギリに敗れたレッドとブルーを救出している。
この章ではかつてのデオキシスとの因縁や手持ちのスピアーがメガシンカしたことが描かれている。