ザ・ガードマン
ざがーどまん
昼は、人々の生活を守り、夜は、人々の眠りを安らぐ。自由と、責任の名において、日夜活躍する、名もなき男達。それは、ザ・ガードマン。
1965年4月から1971年12月にかけて、TBS系列局(ほか)にて放送されたアクションドラマ。制作は大映テレビ室。
放送開始当初のタイトルは「東京警備司令 ザ・ガードマン」であった。
私服警備員派遣会社・東京パトロールに勤務する7人の警備員の活躍を描いたもの。
東京パトロールの警備員は、派遣先で目立たないようにするためか、スーツ姿で警備に当たる(むろんつなぎ服や防寒着といった「制服」を着用することもある)。しかも派遣先は東京都内ばかりかそれ以外の国内各地、で済むのならまだしも、ヨーロッパ大陸や北アフリカ・モロッコ、ハワイにまで出張したことがあった。どんな会社だよ。
主な内容としては、派遣先で発生した事件に首を突っ込んで解決に結びつけたり、自分たちがやらかしてしまった大ポカやヘマを自力で解決していく様子を描く。
私服警備員達はあくまでも民間人なので、突き止めた真犯人に対しては警察に自首を促すが、まず自首するどころか抵抗されてしまうのでやむなく取り押さえる、という形をとっていた。また、自首を約束する人間はたいてい下っ端ではあるが、それが解決への突破口になっていく事も多かった。
大映がこの作品を立ち上げるに際し、本物の警備員派遣会社に伺いを立てたそうである。また、ガードマンの名称も、大映が提案した「東京用心棒」というタイトル候補の名称に激怒したそこの社長からの逆提案を大映側が飲んだことで名付けられたそうである。
高倉キャップ(演:宇津井健)
抜群の行動力と統率力で仲間達を引っ張るリーダー。軽飛行機の操縦もお手の物。
警視庁捜査一課の腕利き刑事から転身。
清水隊員(演:藤巻潤)
F1モナコグランプリにスポット参戦したほどの自動車運転の達人。また、下手な歌手も裸足で逃げるほどの歌唱力の持ち主でもある。
荒木隊員(演:川津祐介)
人なつっこい性格の持ち主。若者の風俗に詳しいところがあり、当時の若者の姿で潜入「捜査」を行ったこともあった。ただし登場自体は他のメンバーと比べるとあまり多くない。
杉井隊員(演:倉石功)
メンバーの中では最年少。ムードメーカー的存在だが、失敗も多く、先輩達に迷惑をかけてしまいがち。母親を早くに亡くしており、母親を罵倒した男を説教したことがある。
吉田隊員(演:稲葉義男)
メンバー最年長。故に高倉から「吉田君」と呼ばれる(ほかのメンバーからは「吉田さん」と呼ばれる)。海軍で戦闘機乗りをしていたこともあり、気力と度胸はまだまだほかのメンバーともタメを張れる。
小森隊員(演:中条静夫)
えらい地味な人。ゆえに中盤以降は眼鏡をかけるようになった。その一方でヘリコプターオペレーターもこなしている。
榊(演:神山繁)
警視庁捜査一課刑事。警視庁時代の高倉とはお互いを認め合ったライバルにして親友。高倉のことを情報屋として扱う一方、高倉に捜査情報を漏らすこともあった。
高倉に乞われて警視庁を辞め、東京パトロールに入社した。
過去のいきさつなどから、他の隊員のように高倉のことをキャップと呼ばず、名字で呼び捨てにし、タメ口を張っている。
三原チーフ(演:清水将夫)
物語初期のみ登場した、高倉の上司。
初期には(西ドイツ)フォード・タウナスが使用されたが、中期以降は同じ西ドイツの自動車メーカであるオペルのレコードが使用された。
ただこのレコード、東京パトロールが買ったものの中に、密輸ダイヤが仕込まれてあったばっかりに密輸団に奪われバラバラにされてしまったことがあった。また、現金輸送中に盗賊団に襲撃され窓ガラスは割られるわボディはへこまされるわとかなりひどい扱いを受けたことがあった・・・・・・よく輸入代理店怒らなかったものだな。
現金輸送専用車としていすゞエルフィンを導入していた時期があったが、フロントマスク以外は原形をとどめていないまでに改造されていたという、とんでもない代物だった。しかも現金輸送車強奪団に奪われはしたものの、あまりにドアが頑丈すぎたが故に、賊共はあきらめて海に投げ捨ててしまった、という話があったりする。
映画版では3代目トヨペットコロナおよびトヨペットマスターライン(クラウンのライトバンバージョン)が登場しているが、マスターラインに関しては、8気筒エンジン搭載のFF車という、当時の日本車ではまずあり得ない設定がなされていた。