概要
TVアニメ第69話で大破したホバーパイルダーの後継機として、光子力研究所で急遽開発された垂直離着陸機。第71話「危機突破!!新パイルダーGO!」から登場、マジンガーZにパイルダーオンするようになった。
原作漫画には登場していない。
機体説明
操縦席や風防などの基本的な形状は変わらないものの、左右の折り畳み式ローター翼がなくなり、機体左右には光子力ジェットエンジンが搭載、このエンジンのすぐ上には引き込み式の主翼がある。この主翼は着陸時および、パイルダーオンの時には機体内部に引き込まれる。
ジェット推進により、飛行速度はマッハ3と飛躍的に高くなった。この2基の光子力ジェットエンジンは可動式であり、通常飛行時は後方に噴射、垂直離着陸時には90度回転し下方への噴射を行うようになっている。
機体の底面部には大型のファンが設置されており、パイルダーオンやオフの際の推進力を補助している。
垂直尾翼には後方視認用の眺望鏡があり、マジンガーZの操縦中にも使用可能になっている。
武装はパイルダーミサイルとパイルダービーム。前者は光子力ジェットエンジンの先端部に1発ずつ装備されている。後者はライト部分から発射する、要は小型の光子力ビーム。
真マジンガーZEROvs暗黒大将軍では、ある事象で甲児がZに取り込まれるのを防ぐべく異星の技術が投入された。
劇中での活躍と不遇
ホバーパイルダーを基に改良を施されているため、戦闘能力は大きく上がっている。
特に初登場した第71話では、ジェットスクランダーが改造中でマジンガーZが飛行不能になっているため、一度分離して妖機械獣ユニコーンΣ2の翼を破壊し飛行不能にした上でマジンガーZに再ドッキングするという戦術をとった。
以後もマジンガーZの操縦ユニットとして、あるいは高速戦闘機として活躍した。
しかしスーパーロボット大戦シリーズなどの後年の作品では、このパイルダーの交代劇が表現されることはほとんどなく、マジンガーZの操縦機と言えばホバーパイルダーとなっている。
スーパーロボット大戦αなど、幾つかのゲーム作品では登場することがあるものの、パイルダーオンのデモムービーのほとんどはホバーパイルダーが占めている。
21世紀の続編であるマジンガーZ/INFINITYでは、
「CGスタッフが、ホバーパイルダーのポリゴンをすでに作成してしまっていた」
という理由で、わずかに背景に出てくるだけになってしまった。※一応設定上は、
「法規上戦闘機になってしまうため出撃が難しい」
「リサを同乗させるスペースがない」
となっている。尤も前者の方は「そもそもZの出撃自体、劇中法規ガン無視なのでは?」とツッコミを浴びたのだが。
※ホバーパイルダーの出撃シーン背景に、半ば解体され、パーツが抜かれた状態で鎮座しているのが確認できる。ここから「ホバーパイルダーの復元の際、保管されていたジェットパイルダーからパーツを流用した」という解釈も成り立つ。
「グレンダイザーU」
同作10話にも登場。
劇中1話に登場したマジンガーZが、修復され強化改造された「マジンガーX」にパイルダーオンする機体として登場。
(ホバーパイルダー同様に)丸みを帯びた過去作のジェットパイルダーと異なり、機首も尖り、翼も大型化。全体的にシャープなデザインにされている。コクピット両脇に計四基の大型エンジンを搭載し、ホバーパイルダーと比較すると完全なジェット戦闘機といったデザインになっている(若干ブレーンコンドルやカイザーパイルダーに近い)。
パイルダーオンする際には、原典のように本体内に主翼を収納するのではなく、ホバーパイルダーのローター同様に上方にはね上げてたたみ、マジンガーXの頭部と合体している。