概要
ジオン公国軍の保有する宇宙突撃艇。地球連邦軍のパブリクに相当する機体。
月の自衛用に使われていた旧式の宇宙突撃艇をジオンが接収し、改良を施した上で正式採用した経緯を持つ。
武装を内装した紡錘型のブロックを機首としてその後方に円形の燃料タンクを持ち、タンクの左右にエンジンブロックを配した特徴的な構造を成しており、ジオン公国軍の「宙雷戦功章」のモチーフにもされている。
小型機ながらもモビルスーツや戦闘機よりも優れた航続距離を持ち、基地から直接出撃して目標へ攻撃を行った後、そのまま基地へ帰還するという母艦に頼らない運用が可能。
その推力を以って敵艦隊や拠点などに一気に接近し搭載されたミサイルを放出して離脱する、所謂「一撃離脱戦法」を得意としており、艦隊戦では主に艦隊の前衛に配置され、先鋒として強襲任務に使用されることが多かった。
搭載されているミサイルは様々な種類の弾頭が搭載可能となっており、ビーム撹乱幕の形成に特化したパブリクとは異なり汎用性の高さも特徴の一つとして挙げられる。
しかし、宇宙突撃艇としての運用コンセプトはパブリクなど他の機体と大差無く、機体の損耗率は高く生存率もそれに比例していた。
同時期に運用されたガトルでも代用が可能な局面も多く、また一年戦争終盤に於ける連邦軍の戦力増強に対応するべく戦力増強を目的にモビルスーツの配備を急いだ結果、次第に第一線から姿を消していった。