概要
アフリカ、アジアの熱帯林に棲息する。34種が知られる。この仲間の多くは、細長い胴体、短い足と長い尾を持ち、食肉目の祖先に近い姿をしている。森林で樹上生活し、肛門腺が発達していて、その名の通り麝香の匂いを出す。
名前に「ネコ」と付いているが、ネコ科の動物とは別種。ただし、それより上の分類としては同じ食肉目に属し、その中のネコ亜目(ネコ型亜目)としてイヌよりはネコに近いグループの一員ではある。ハイエナとは比較的、近縁。
尚、遺伝子解析でアフリカに生息するキノボリジャコウネコが他のジャコウネコより更に原始的な独自の系統の生き残りであることが判明しており(ジャコウネコ科がネコ科の祖先と分かれるより更に前から既に分かれている)、キノボリジャコウネコ科として区分すべきともされる。又、東南アジアに生息するオビリンサン(アジアリンサン)も他のジャコウネコよりネコ科により近い(ジャコウネコ科がネコ科の祖先と分かれた更に後になってからネコ科の祖先と分かれた)事が遺伝子解析で判明しており、オビリンサン科として区分すべきともされる。このように形態がそっくりで近縁と見なされながら、実は系統が複雑であるのは、彼等が一様に、原始的な食肉目に近い姿、生態をしているからに他ならない。