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ストーナー63

すとーなーろくじゅうさん

ストーナー63とは、ユージン・ストーナーが1960年代初頭に設計した可変式銃器である。M63と呼ばれることの方が多い。
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概要編集

M16の設計者であるユージン・ストーナーが、1962年に設計開発したシステムウェポン。分かりやすく言えばパーツを組み替えればアサルトライフルカービン銃、軽機関銃にも変えられるお手柄な銃ということ。

機関部を流用して口径やカテゴリーの異なるモデルを設計するシステム・ウェポンは、当時幾つか作られつつあったが、1挺の銃を前線レベルで部品を交換して別モデルに仕立て直すことができる銃はM63が初である。


使用口径は5.56mmNATO弾。当時のNATO諸国では珍しく、利点はアサルトライフルの弾を使用できることである。(東側では既にRPKができていたので珍しくはない。)


当時、アメリカはベトナム戦争の真っ最中で、陸軍と海兵隊は「新しい武器を投入するより今使ってるM16A1やM60をもっと普及させたらええやん」ということで採用を見送ったが、兵が少なかった海軍は小回りが利いた本銃に注目し、試験的ながらマシンガンタイプ(XM207の改良型)をMk23の名称で採用。部品の交換で多彩な任務に対応できることから、海軍特殊部隊SEALsがこれを使用して有名になった。

しかし1971年に生産中止、製造数は3,500~4,000挺程度と言われている。


1984年にアメリカ陸軍が、ミニミ軽機関銃を採用したが、これのコンセプトはストーナー63と同一である(厳密にいうと5.56mmNATO弾の使用、アサルトライフルのマガジンが装着できるという事がストーナー63と同一であるという事だが。)


1972年にストーナーが設立したアレス社がストーナー63を改良したモデルを作りだした。

まったく同一ではないもののモジュラー構造を受け継いでいたが、民間向けのためベルト給弾は出来ず、セミオートオンリー、さらに内部機構も異なるということもあって製造は短い期間のみだった。


それがのちにナイツ社に渡り、KAC Stoner LMGが誕生した。


MGSシリーズの冷戦期を舞台とするネイキッド・スネーク主人公の作品でストーナー63/63Aコマンドーが必ず登場している。


バリエーション編集

M63はコンポーネントの組み合わせにより15種類の派生型が存在したが、各組み合わせごとの部品共通性は限られていた。主なものではカービン型、突撃銃型、軽機関銃型などの組み合わせが存在した。ガスシステムは組み合わせにより異なる箇所に取り付けられた。この汎用性が仇となり、カービン型および突撃銃型は、同種の火器と比較するとやや重量があった。


ストーナー63/63Aライフル編集

標準のアサルトライフル。30発箱型弾倉を使用する。排莢口は右側面にあり、コッキングハンドルおよびガスシステムは銃身上部に設置されていた。ベルト給弾式の組み合わせの場合と異なり、クローズドボルトの状態から発射する。1967年、海兵隊により短期間の試験運用が行われた。後に被筒下に折畳式の二脚が設けられた。


ストーナー63/63Aカービン編集

カービンタイプ。基本的な構成はライフルと同様だが、折畳式銃床と短銃身を備えていた。1967年、海兵隊により短期間の試験運用が行われた。


ストーナー63/63Aオートマチックライフル編集

ライトマシンガンタイプの1つ。30発箱型弾倉を上部から装填し、またオープンボルトの状態から発射する。照準器は左型に寄せられている。フルオート射撃のみ。1967年、海兵隊により短期間の試験運用が行われた。


ストーナー63/63Aライトマシンガン編集

ライトマシンガンタイプの1つで本銃の中ではポピュラーなタイプ。75発、100発、150発のいずれかのリンク式弾帯を収めたドラム型弾倉を用い、右側面から装填する。オープンボルトの状態から発射される。機関部はライフルと同一だが反転されており、排莢口は左側面になる。交換可能な銃身を用いているほか、機関部は反転されている為にガスシリンダは銃身下部に位置している。Navy SEALsが東南アジアでの軍事作戦において運用した。


ストーナー63/63Aミディアムマシンガン編集

ライトマシンガンタイプの1つ。基本的な構成はライトマシンガンと同様だが、M2三脚(英語版)やM122三脚(英語版)などを取り付ける為のアタッチメントが設けられている。


ストーナー63/63Aフィクスドマシンガン編集

ライトマシンガンタイプの1つ。基本的な構成はライトマシンガンと同様だが、照星、照門、被筒、握把が除去されている。引き金は24Vソレノイドにより遠隔操作される。コマンドウ装甲車の車載機関銃として提案されたが不採用になった。


ストーナー63/63Aコマンドー編集

ライトマシンガンの構成を元にした派生型。機関部下部に100発弾帯入弾倉を取り付け、装填は右側面から行う。操作しやすいように、コッキングハンドルは被筒下部に設置されている。重量を抑える為、他の軽機関銃型が備える交換可能な銃身を用いていない。ベトナム戦争中、Navy SEALsが少数を運用した。MGSシリーズに登場するのはこのタイプである。


ストーナー63サバイバルライフル編集

サバイバルライフル型(航空機にサバイバルギアの一部として搭載する小銃)。コルト・コマンドーを原型とするコルトM608サバイバルライフルに対抗する形で1964年に設計された。基本的な構成はライフルと同様だったが、アメリカ空軍が定めるサバイバルライフルの設計制限にあわせて改良が加えられている。具体的には握把を切り詰め、被筒を除去し、銃身や機関部も短縮、さらにコッキングハンドルは上部に移されていた。サバイバルライフルには63A型が存在しない。1丁のみが施策され、現在まで保管されている[



関連タグ編集

マシンガン 分隊支援火器

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