概要
世界一有名なアメコミヒーロー、DCコミックのスーパーマンを主人公に据えたアニメーション作品。
ただしこの表記では「出版物としての漫画」や「実写ドラマ」との区別はできても、複数存在するアニメーション作品のいずれを指すものであるかが明確ではないという問題がある。
なおpixivにおいて「スーパーマンアニメ」のタグ用例は(2023年5月現在)ゼロなので、その傾向で判断するのも困難であるが、「アニメ版のスーパーマン」を描いた投稿作品の多くはDCAUに属する作品に準拠している。
the Fleischer Superman cartoons
詳細は『スーパーマン(1941年のアニメ映画)』の記事を参照。
ベティ・ブープを生み出したフライシャー・スタジオ(Fleischer Studios, Inc.)が作成した、スーパーマン初のアニメーション出演作品。アニメーションの歴史においてもごく初期の作品である(参考として、日本で『鉄腕アトム』の放映が開始されるのが1963年)。
一話十分(フィルムで1リール)の短編作品で、1941年から1942年まで9エピソードが作られた後フライシャー・スタジオが解散、後継会社として再編されたフェイマス・スタジオ(Famous Studios)が1942年から1943年まで8エピソードを作成。
計17エピソードが一般に「フライシャー版スーパーマン(the Fleischer Superman cartoons)」と呼ばれる。
The New Adventures of Superman
同名のタイトルはラジオドラマ、小説、本家DCのコミックシリーズ、1994年の実写ドラマシリーズなどにも使用されているが、TVアニメーションシリーズとしては1966年から1970年まで改題を挟みつつ全4シーズンが放映されたものを指す。
シーズン1は30分番組に二つのエピソードを含み、この合間に『The Adventures of Superboy』という短編が挿入された。
シーズン2は『The Superman/Aquaman Hour of Adventure』と改題、放映時間も60分に拡大され、そのタイトルの通りアクアマンとアクアラッド、さらにJLAやティーンタイタンズといったDC世界の多くのヒーローたちが登場。
シーズン3は『The Batman/Superman Hour』と題し、バットマン、ロビン、バットガールの活躍が描かれる。
シーズン4は最初のタイトルである『The New Adventures of Superman』に、放映時間も30分に戻り、内容はシーズン1~3で放映されたものの再編集版となった。
日本では1971年に『スーパーマン』のタイトルで地上波放送され、1979年に『飛べスーパーマン』のタイトルで再放送された。
Superman(1988)
1988年に全13回26エピソードが放映されたTVアニメーションシリーズ『Superman』。
制作はルビー・スピアーズ(Ruby-Spears Enterprises)で、2009年に二枚組のDVD『RUBY-SPEARS SUPERMAN』が発売されている(日本語未翻訳)。
Superman: The Animated Series
好評を博したバットマンアニメの後番組としてバットマンと同スタッフにより1996年にスタート。
2000年まで4シーズン計54エピソードが放映され、『ジャスティスリーグ』へと続く「DCAU」の世界に含まれる。
英語圏では『Superman: The Animated Series』を略して "Superman:TAS" あるいは "STAS" と称される。
スーパーマン/クラーク・ケントを一人の人間として描き高評価を得た。
マーシー・グレイブス、ライブワイヤーなど、本作オリジナルとして登場し後に原作コミックに逆輸入されたキャラクターもいる。
その他
1973年から1985年まで、改題を挟みつつ全9シーズンが放映された『Super Friends』において、スーパーマンが「正義の超人軍団」の中心的な役割を担っており、上述の『The New Adventures of Superman』から継続している要素もある。
またDCAUとは異なる世界を舞台とする『ヤング・ジャスティス』(2010年~2022年)や『Justice League Action』(2016年~2018年)においても、スーパーマンが重要な役割を果たしている。