「俺とティナリは仲がいい。俺からの伝言があれば説得できるだろう。あいつは俺がそういう冗談をしないと知っているからな。」
「君も、旅人も——それにセノも、こういう冗談をするような人じゃないだろ?」
概要
原神に登場するキャラクター、セノ×ティナリのBLカップリング。
作中ではセットで扱われる頻度も高いため、コンビの名称として使われることも多い。
砂漠と教令院を股に掛ける大マハマトラのセノ、教令院から離れて雨林でレンジャー長を務めているティナリと、二人の間には何かと対照的な面も目立つ。
入学時期や学派は異なるものの、二人は共に教令院の卒業生。セノが年上、ティナリが年下。
セノは大マハマトラという立場上周囲からは恐れられており、実際、仕事中のセノは外部の人間の前で厳格な態度を崩さないが、懐に入れた友人や仲間に対しては最大限の敬意と信頼を払い、とても優しく接している。
一方のティナリは、優しく頼もしいレンジャー長として大勢に慕われている反面、時々かなり刺々しい言葉遣いをする上、気を許している相手にも態度が雑だったり、毒舌混じりの皮肉家な一面を見せたりもする。
こうした二人のギャップも本カップリングの魅力の一つ。
二人の関係や馴れ初めについて明かされたのはver3.0、実際の会話が解禁されたのはver3.1アップデート後だったのだが、スメール実装よりも前の時期から「この二人も実は顔見知りなのでは?」という説は一部の間で囁かれていた。
というのも、二人の間にはコレイを通じた何らかのミッシングリンクが存在することが示唆されていたためである。
- コレイの身体に巣食っていた魔神の残滓を封印した後、彼女の「医術を学びたい」という願いを聞き届け、スメールへと連れ帰ったセノ(公式漫画「原神セレベンツ」)
- スメールへ帰還したコレイの身元を引き受けて生活の面倒を見ながら、彼女の師匠として勉学を教えているティナリ
スメール実装1ヶ月前に公式Twitterから投稿された「キャラクター紹介:ティナリ」では、セノからティナリへのメッセージと思わしき謎の書き置きが引用されており、その文面がティナリに対して妙に親しげであったことも理由の一つ。
とはいえ、セノとティナリの関係に「顔見知り」などという表現がいかに役不足であったか、バージョンアップの度に明かされていくことになるなど当時は知る由もなかっただろう……
以下、ver3.7までの魔神任務・伝説任務・期間限定イベント・好感度ストーリー・キャラクターボイス等のネタバレを多分に含みます。
カップリング表記
日本語 | セノナリ、セノティナ |
---|---|
中国語 | 赛提 |
英語 | CynoNari、Cynari |
絵文字 | ⚖️🍄、⚖️🌿、⚖️🪴、⚖️🌼等 |
日本では現在、「セノティナ」よりも「セノナリ」表記の方が主流になっている。
この二人のカップリングは海外でも非常に人気が高く、「CynoNari」表記が早い時期から根付いていたこと、また「CynoNari」という名称が日本語でも発音しやすいため、そちらの表記に合わせる人が多かったことなどが理由だろう。
プロフィール
セノ | ティナリ | |
神の目(元素) | 雷 | 草 |
武器 | 長柄武器 | 弓 |
一人称 | 俺 | 僕 |
互いの呼び方 | ティナリ・お前 | セノ・君 |
所属 | スメール/沈黙の殿 | スメール/ガンダルヴァー村 |
卒業学派 | 素論派/スパンタマッド学院 | 生論派/アムリタ学院 |
身分 | 大マハマトラ | レンジャー長 |
誕生日 | 6月23日 | 12月29日 |
命ノ星座 | 金狼座 | フェネック座 |
好きな食べ物 | タフチーン | キノコ |
嫌いな食べ物 | 昆虫食を除き特になし | 香料を多用した料理 |
オリジナル料理 | 決闘の魂(タフチーン) | レンジャー長のイチオシ(山盛りキノコ) |
CV | 入野自由 | 小林沙苗 |
二人の関係性
セノとティナリは、ティナリが教令院に在籍していた学生時代からの親しい友人同士という間柄。
冒頭に引用したセノの台詞の通り、二人は非常に仲がいい。
セノ曰くティナリは「最も親しい友人」、ティナリ曰くセノは「一番の友達」。まさに互いが互いに認める親友同士であると言える。
また、セレベンツ終盤でコレイをスメールへ連れ帰った後、コレイの勉学や生活の面倒を見てやって欲しいと掛け合い、彼女のことをティナリへと託したのは他でもないセノである。
二人はしばしば食卓を囲んでいたり、七聖召喚で夜通し遊んでいたりもするらしく、共に多忙な立場にありながらもかなりの高頻度で顔を合わせている。(というか、住所は離れているはずなのにほぼ毎日会っていることを仄めかす発言すら存在する。)
セノお得意のジョークを一番側で聞かされてきたのもティナリのようで、ティナリは毎度辟易としつつも「もう頼むからさ、そういうダジャレとか寒いジョークはやめてよ」と忠言していたり、作中では基本的に気の置けない男友達として描かれている。
一方で、「仲がいい」という範疇に収まりきらないほど、二人の結びつきは強い。
- 何かあれば雨林⇄スメールシティ⇄砂漠という遠距離をもろともせず、互いのために駆けつける
- 他者から名前を出されただけで警戒を解き、全面的に信用する
- 多くを語らずとも意思疎通できてしまうほどの以心伝心っぷりを発揮
- マハマトラ行動条例を共同作成している(本来はすべての学者に対して内密に作成すべき条例で、ティナリも例外ではない)
- 血の繋がりはなく幼馴染でもないのに、お互いを家族のような存在と認めている
スメールでは学術を核とした人間関係や家庭が多いことを考慮しても、一朝一夕で築くことのできる信頼関係ではないだろう。
このように、独特でありながらも親密過ぎる距離感、そしてコレイの成長を共に見守っているという背景もあり、セノとティナリの関係はファンから熟年夫婦と例えられることも多い。
後述の伝説任務・魔神任務・イベント任務では、その片鱗をこれでもかと見せつけてくれる。
また、コレイを含む三人のキャラクターボイス・キャラクターストーリー、調度品のフレーバーテキストなど、二人の関係性について知ることができる資料は非常に多い。
二人の出会い
セノとティナリの出会いは、ティナリが教令院で学問に没頭していた学生時代まで遡る。
ティナリは教令院で優秀な成績をおさめていたため、在学中は多くの学生から課題の相談を受けていた。
それだけではなく、「記念写真を撮ろう」というどう考えても学生の本分ではないような誘いすら頻繁に持ちかけられていたほど。
ティナリは戸惑いつつもこれら学生たちからの要望にすべて応じていったのだが、その豊富な知識と気さくな人柄から評判は上がる一方。
「ティナリは何でも知っている上に、とても付き合いやすい人!」という印象は大勢に広まり、ティナリの元を訪れる人はさらに増加。その人気はといえば、生論派外部の学院学生からも協力の依頼が来るまでになっていた。
やがて、ティナリのこの「人気」はセノの目にも留まることになる。
徒党を組み、勢力を形成しているとも判断せざるを得ないティナリの「人気」に、当時から大マハマトラに就任していたセノは疑惑の目を向けていた。
学術を腐敗させる前兆の一つに他ならないとして、セノはティナリのことを長期に渡り密かに観察し続けていたのだが、結果としてセノの危惧は杞憂に終わる。
というのも、ティナリが人から声をかけられるようになったのは、彼自身があまりにも「いい人」であるからだとセノも気付いたためである。
学生たちからの協力依頼を親身になって引き受けてはいるが、それは研究を優先した上での結果であり、そもそも学問に心血を注いでいるティナリ自身は人から誘われることにあまり乗り気ではなかったのだ。
「彼は正直で信頼できる人材だ。決して学術の腐敗をもたらすことはない、警戒する必要もないだろう。」
長期の観察を経てティナリの人格に理解を示したセノは、最終的にこのような結論に行き着き、ティナリへの警戒を解く選択をする。
……のだが、それだけでは終わらない。
ティナリに対して抱いた純粋な印象に惹かれたセノは、なんと自らもまたティナリとの親交を深めていく。
知識や学者を故意に遠ざけていたはずの大マハマトラの目に、教令院学生の一人でしかなかったはずのティナリの存在は果たしてどのように映ったのだろうか。
その点については明らかにされていないが、セノがティナリを「俺がこれまで出会ったどの学者とも違う」とまで評するようになった事実こそ全てを物語っているのかもしれない。
二人の縁はティナリが教令院を卒業し、アビディアの森のレンジャー長となっても途切れることはなく、親友以上とも呼べるほどの信頼関係で結ばれた付き合いを続けている。
補足するが、この項の文章はほぼティナリのキャラクターストーリー4の概要そのままである。
コレイと二人の関係性
ティナリへの弟子入り(〜ver3.0)
彼女が初めてガンダルヴァー村に来た時、思ったことをいつも取り留めもなく言うため、ティナリを相当悩ませたという。
ティナリは大マハマトラに何度も確認し、自分はまだ「補講」を受け持つ気はないと繰り返し訴えた。
紆余曲折を経たものの、コレイは師匠の指導を受けられるようになる。
(コレイ『キャラクターストーリー1』)
今でこそコレイはティナリに師事しているが、彼に弟子入りするまでの道のりは順調とも行かなかった様子。
引用したキャラクターストーリーでは、セノがコレイをティナリの元へ連れて来た日からコレイがティナリの弟子となるまでの紆余曲折が簡単に語られている。
「補講を受け持つ気はない」のニュアンスが伝わりづらいが、原語や英語訳によれば、ここでの「補講」は「プレスクール(※)」に近い意味で用いられている。
(※小学校あるいは幼稚園教育前の児童のための教育機関のこと)
要するにティナリは、コレイという弟子を迎えることを直談判されたとき、「僕はまだ幼児保育レベルの教育を受け持つつもりはないから、彼女は通るべき門を間違えてるよ」ということをセノに対して訴えていた。
つまるところ、
- ティナリはコレイに勉強を教えることを二つ返事で引き受けたわけではなかったこと
- ティナリの繰り返しの訴えに対してセノも引き下がらなかったこと
以上の二つが読み取れる。
コレイは読み書きの知識もなく、辛い過去という言葉すら陳腐に思えるほどに壮絶な経験を幼い身で抱え込んでいる上に、魔鱗病という不治の病に冒されていた。
それだけでも彼女の「医術を学びたい」という願いを叶えるのは簡単ではないため、コレイが勉強に集中できるような環境を整えるにはまず誰かの協力が不可欠になる。
そこでセノが真っ先に思い浮かべたのがティナリだった、ということになる。
上述の背景やティナリの受け持つことになる負担を考えれば、相当な「無理を承知でお願いする」状態であったことは間違いがないのだが(事実、ティナリは何度もセノに確認をしている)、セノ自身もそれを理解した上で引き下がらず何度も頼み込んでいたのだとすれば、とてつもなく頑固な意思だったことが窺える。
コレイを助けたいという強い想いもさることながら、セノには「ティナリにならコレイを任せることができる」という揺らがぬ確信と、ティナリという人物への絶対的な信頼があったのだろう。
魔鱗病完治まで(ver3.0〜3.2)
「文字が分からなくても大丈夫、そう落ち込まないで。誰だってゼロから学ぶんだ、君は他の人と何も変わらない。」
「最初の授業は、自分の名前の書き方からにしよう。」
(ティナリ『キャラクターストーリー4』)
紆余曲折を経たものの、コレイはティナリの指導を受けられるようになり、ガンダルヴァー村に自分の家を持って暮らしていくことに。
ティナリに弟子入りしたばかりの頃、コレイは文字を読むことにも苦労するほどの識字能力だったため、ティナリはコレイの語彙力を高めるために様々な本を集め、コレイの学習状況や成績に合わせてテストを作成・採点するなどして、手厚く指導をしていた。
私生活でも、コレイ宛に届いた手紙の代読、コレイが書いた手紙の内容チェックなどは基本的にティナリが引き受けている。
このような背景もあって、コレイからティナリへの敬意と感謝の念は大きく、「普段は厳しくて、毒キノコをみだりに食べる冒険者たちによく説教だってしてるけど、師匠はとっても優しい人なんだ。」「師匠にはずっと感謝してるんだ!」とボイスでも語ってくれる。
セノも時間の隙間を縫ってガンダルヴァー村を訪れては、二人にバレないようにコレイの様子を見に行ったり(ティナリは音で気付いていた)、こっそりナツメヤシキャンディを差し入れたり、ティナリと二人で会う時には最近のコレイについて尋ねたりと、離れていても常にコレイのことを気にかけていた様子。
来訪を悟られないようにしていたのは、セノに対して若干の恐怖心が残っているコレイのトラウマをみだりに刺激しないためのセノなりの配慮だろう。
(セノが執り行った魔神の残滓を封印する儀式は、コレイにとって想像を絶する苦痛を伴ったため、セノの名前を聞くだけで首の後ろに痛みが蘇ってしまう時期もあったほどだった)
とはいえ、「大マハマトラは悪い人じゃないよ。彼があたしをモンドからスメールに連れ戻してくれたから、あたしにも落ち着ける場所ができたんだ。」というボイスからもわかる通り、本能的な苦手意識とは別にコレイはセノにも深く感謝している。
積極的な接触を避けていたと思わしき台詞はあるものの、当時からセノとティナリとコレイ、時々カーヴェも加えたメンバーで食事をすることも少なくなかったようだ。
当初はコレイの病状も比較的良好で、体が動くうちにと先を焦る想いもあってか、コレイは勉学以外でも多くの物事に強く興味を示していた。見習いレンジャーとして、コレイがパトロールなどの仕事に加わることをティナリが許可しているのもこのためである。
しかし、これはファデュイが注入した魔神の残滓の効力が残存していたためで、月日の流れとともにスメールの雨林に死域が増えるにつれ、コレイの病状は悪化の一途を辿った。
医術に優れたティナリの尽力もあり、効果的に進行は抑制されていたものの、スメール魔神任務中盤では細かい作業やパトロールも難しいほどに病状は悪化していた。
しかし、セノとティナリも力を尽くした草神救出作戦が終結すると、病の根源だった存在が消失し、コレイの魔鱗病も完治。
ガンダルヴァー村の修行者急増により多忙なティナリに代わって雑務を引き受けたり、一人だけでモンドを何度か往復したりと、快調な毎日を送っている様子。
「家族」(ver3.5)
病が完治してからは、アンバーに会うためか一人だけでこっそり何度かモンドを訪ねていたコレイ。ver3.5期間限定イベント「風花の吐息」では、風花祭のためにセノ、ティナリも同行の上でモンドへ赴くことに。
完治に伴ってか、封印のトラウマに起因するセノへの恐怖心もコレイは克服しつつある様子。セノとの関係も以前より良好になり、プライベートな旅行ということで大変上機嫌なセノをティナリ共々呆れた眼差しで見る場面も。
セノの希望もあり、呼び方も「大マハマトラ」から「セノ様」→「セノさん」と徐々に矯正中。
コレイの病の完治や、過去を乗り越えて少しずつ変わろうと努力する彼女の姿はセノとティナリにとっても喜ばしいもののようで、二人の言動の随所にコレイに対する過保護さが垣間見える。風花祭に付き添った目的も、表面上はコレイの護衛、本心ではコレイのことが心配だったためである。
(コレイ曰く、「付き添いというか、無理やりついてきたっていうか…」「一人でだって何回か来てるのに…」)
ストーリー中盤では、モンドで出会った新しい友達と共に奔走するコレイを見守る中、アルベドの前で自分たちとコレイの関係について語る二人の姿を見ることができる。
「俺が初めてコレイに会ったとき、あいつは幸せとか、若さなんてことの意味すら知らなかったんだ。でも今は違う。魔鱗病が完治したことは、コレイにとってとても重要なことだった。」
「コレイはとても敏感で、内気な子だ。アルベドなら分かるはずだと思う。
僕があの子の面倒をみてる間に見てきた限りじゃ…あの子は本来、活発な子なんだ。ただ…色々経験してしまったからこそ、ああなってしまったんじゃないかなってね。」
語らいの最中、アルベドから「スメールの学者たちは学術の関係で特殊な社会関係を構築しているって話は本当かい?」と尋ねられたティナリは、スメールにおける「学術家庭」という概念についても言及してくれる。
資源が簡単に学術と結びつけられてしまう学術都市スメールにおいて、学術的資源は社会資源に等しい。そのため、学問のために家庭関係を築き上げるのも珍しいケースではないとのこと。
「まあ、僕たち三人はそういう学術をベースに築いた社会関係ってわけじゃないけど。まず、一緒に論文を書いたりしないしね。」
「俺たちの関係は、どちらかといえば兄妹みたいなものじゃないか?純粋で汚されていない、何の学術の力も介入していない兄妹関係。」
「あんまり認めたくないけど、確かに間違ってはいないかな。」
「理解できるよ。ボクにも妹がいる。兄が妹を守るのは当たり前のことだ。」
「まるで家族のようだ」とファンから例えられることも多かった二人とコレイの関係性だが、ここで公式からも「家族にも等しい社会関係」「強いて言うのであれば兄妹のようなもの」というアンサーが提示されることとなった。
ストーリー終盤では、コレイは風花祭の風習に従い、セノとティナリ、そしてアンバーに風の花を贈っている。
「これはスメールローズで作ったしおりだ。ホテルでこっそり作った…アンバーとティナリ師匠とセノさんに贈りたい。」
「モンド人は今日という日に風の花を大事な人に贈るんだろ。あたしにとって、三人ともあたしの家族だから。」
「知ってるか、ティナリは俺たちが学術で結ばれた家庭じゃないと言っていた。一緒に論文を書く気はないようだ。」
「そういう家庭じゃなくて、ただの兄妹ってことでいいんじゃないかな?」
「…えへへ、うん!」
魔神任務・第三章 第四幕「赤砂の王と三人の巡礼者」
スメールの魔神任務の第四幕となる本ストーリーでは、教令院を離れて砂漠で一人で行動をしていたセノと遭遇し、その後はとある調査のため共に行動することになる。
(ちなみに、セノが教令院を離れた経緯にはティナリの存在も深く絡んでいる。詳細は後述の第五幕にて語られる。)
セノとの行動中、旅人はアアル村付近で以前嗅いだことのある特殊な香の匂いを感知する。
香の匂いに反応しないセノに対し、パイモンは「旅人は以前この香の匂いを嗅いで気絶したことがあり、ティナリに助けられて長い特訓をした」(第三章第一幕)という旨の説明をするのだが、セノはそれを聞くや否や、
「お前たちはティナリを知ってるのか。」
と若干早口気味に食いついてくる。その上、数秒前までのやり取りでのテンションの低さが嘘だったかのように声のトーンが明るいというおまけ付き。
「お前もティナリを知ってるのか? 友達か?」というパイモンからの質問に対しては、照れ隠し等の様子も一切見せず「ああ。」と即答してくれる。
さらにはこの会話の後、セノは旅人とパイモンへの態度を明確に軟化させ始める。
伝説任務・金狼の章 第一幕「砂は静寂へ」
本ストーリーでは、セノが追っている缶詰知識の大規模な密輸事件の捜査に協力することになる。
内情を突き止め、その背後に巣食う潜在的な危機までもを一掃したセノだが、事件解決の裏にはセノの元相棒であるタージの犠牲があった。
サプライチェーン構成員は教令院内部の学者を含め三百人を超えていたものの、セノは元相棒の遺したリストをもとに、 ほぼ全員を一人で裁き、事件を解決へと導いている。
ストーリー終盤、セノからとある頼み事を引き受けたティナリがキャラバン宿駅まで赴き、二人で会話しているシーンを見ることができる。
構成員の一人は娘の治療費用確保のために密輸に加担しており、セノはその少女の疾病治療に必要な薬草の調達をティナリに依頼していた。
砂漠の暑さが苦手であるにもかかわらず、セノからの頼み事ひとつで砂漠から程近いキャラバン宿駅にまで来てくれるほどのフットワークの軽さである。
「一人で三百人以上を裁くなんて、神にでもなったつもり?いずれにせよ、最適な方法だったとは言えないな。」
「分かってる。」
会話が始まって早々、セノはティナリから事件について無茶をしたことを咎められている。
セノはティナリの指摘について認めつつも、この件に関して無茶を図った理由、尋問で明らかになったことなどをティナリへ語るのだが、大マハマトラが直接追っていた事件の顛末や関係者を尋問して得た情報など、普通に考えればとんでもない機密である。
また、このシーンではまだ旅人とパイモンはその場に到着していないため、「人の心を弄び、命を蔑ろにし、利益のためなら何だってすることに腹が立ったんだ。」というセノの本心も、目の前にいるティナリにしか打ち明けられていない。
セノからティナリへの桁違いの信頼があってこその吐露なのだろう。
「そうだね、僕にも分かるよ…
…さ、これは最近開発した植物トラップだ。いくつか君にあげるよ。今度こういうことに遭遇したときに使えるかも。
トラップを土に落とすと急速に成長して、麻痺効果のある花粉を撒き散らす。僕は普段滅多に使わないし、君にあげたらデータもより効率的に集まるかもね。」
この後、セノとティナリは旅人と合流し、ティナリは「セノに頼まれて、シミンって女の子の病気を治すために薬草を集めてきたんだ。」とセノから引き受けた頼み事とキャラバン宿駅に来た理由について言及してくれる。
「ついでにこいつのケガの様子も見に来た。体のほうは大丈夫だけど…ただ、前よりもっと寂しそうだね。
そんな仏頂面をしてないで、七聖召喚でもやりまくったら?コレイは元々君をちょっと恐がってるけど、そんな顔してちゃますます話せなくなると思うよ。」
セノの怪我をティナリが診ているという部分についても非常に想像の余地があるが、「前よりもっと寂しそうだね。」という台詞も肝である。
つまり、セノはティナリの前で「寂しそうな顔」を以前から見せていた、もしくはティナリがセノの「寂しい」という感情を読み取っていたということになる。
また、ティナリがセノを元気付けるために七聖召喚を持ち出してくる部分についても、セノの理解者としての片鱗が垣間見える。
ティナリの発言を受けて、二人の会話はコレイについての話題へとシフトする。
「コレイは最近どうしてる?」
「少し背が伸びたよ。成績はまあまあかな? この間のテストでは事前に大事なところをマークしておいてあげたにもかかわらず、何箇所かミスしちゃってた。」
普段コレイとはあまり話せていないらしいセノがティナリに最近のコレイの様子について尋ね、コレイの勉強や生活を毎日見守っているティナリが彼女の常日頃の様子をセノに伝えているのは、最早娘を見守る夫婦さながらの距離感という声も少なくないシーンである。
なお、ティナリ役の小林沙苗女史は「コレイをしっかりと育てていることをセノに伝える時、明るく自信を持って」というディレクションを受けて収録していたことをインタビューで明かしている。
魔神任務・第三章 第五幕「虚空の鼓動、熾盛の劫火」
とある少女を救出する作戦の実行、そしてその結末までが描かれるため、スメール魔神任務の実質的な最終章となる。
ティナリは直接的な作戦メンバーではないものの、セノの親友という立ち位置から作戦の一環に大きく関わっていくことになる。
任務「夜明け前の夜をゆく」
作戦の第一段階完遂後のセノとの会話
セノたちと協力し、作戦の第一段階を完遂したあと、次の作戦に移るためにディシアの元へ行き、打ち合わせ通り彼女にティナリを紹介することをセノから促される。
なお、ここでセノが言っている作戦はティナリの協力を取り付けることを大前提としているのだが、この時点でティナリは計画の全貌について一切知らされていない。
ティナリが信じてくれない可能性もあるのではないかと心配する旅人とパイモンに対し、セノは以下のように答える。
「俺とティナリは仲がいい。俺からの伝言があれば説得できるだろう。あいつは俺がそういう冗談をしないと知っているからな。
助っ人を探すなら、ティナリは最適だ。」
「仲がいい」と自らはっきりと口にできてしまう時点で相当なのだが、その上セノは計画内容すら知らないティナリでも「俺からの伝言があれば説得できる」という確信を得ていて、またその理由は「ティナリは俺がそういう冗談をしないと知っているから」なのである。
どう考えても並大抵の信頼や自信から出てくる発言ではない。
ちなみに、「俺とティナリは仲がいい。」というセノの台詞は英語版だと“I have a very close relationship with Tighnari.(俺とティナリは非常に密接な関係にある。)”というニュアンスで訳されている。
通常、英語圏でrelationshipという単語はfriendship等よりも更に深い関係を表す場合に使われることが多い。その上very closeなどと装飾されているせいで更に深読みを捗らせてくる仕様。
任務「神のみもとにあるように」
パルディスディアイでティナリに会う場面
ディシアと合流し、パルディスディアイにてティナリと再会する場面。
突然の旅人たちの来訪や質問に驚きつつも、何か事情があるのだろうとは察しているティナリに対し、ディシアはティナリの答えがとても重要になるのだと前置きをした上で、「今こちらが言えるのは…あんたの友達、セノと一緒に行動してるってことだけだ。」と伝える。
ディシアの言葉を聞き、すぐに何かを理解した様子で「セノが?」と声の色を変えるティナリ。
「…なるほど、だから教令院にいなかったのか。
分かった、僕は君たちの質問に答えるし、手助けもする。そして、君たちは何が起こったのか話す必要はない。」
後述の背景もあるが、ティナリはセノの名前を聞いたことで旅人たちに全面的に協力すると約束してくれる。
ディシアから見てもセノの名前ひとつでこれほど快く応じてくれたことは些か予想外だったらしく、「セノの名前ってこんなに効くのか。あたしたちが嘘をついてる可能性を恐れないのか?」と尋ねるのだが、ティナリはこれにも動じない。
「そんな冗談はけっこう。君も、旅人も——それにセノも、こういう冗談をするような人じゃないだろ?」
旅人たちに「あいつは俺がそういう冗談をしないと知っている」と言ってのけるほどのセノの自信には、実際まったく狂いはなかった。
起因となった出来事の回想
ティナリから必要な情報を提供してもらうという本題を終えた後、ティナリが情報提供を請われて快諾してくれた理由について当人の口から語られる。
起因となった出来事についてティナリが振り返る形で回想が入るのだが、これはセノとティナリがパルディスディアイにて二人きりで話しているシーンの回想。
(量が多いため、回想シーン全体の詳細な記述は割愛するが、二人の間の絶対的信頼、二人の親密さがこれでもかと伝わってくる会話である。意味もなく二、三歩距離を詰める、至近距離で向かい合う、軽口を叩き合う際の表情の変化など、視覚的にも情報量が多い。)
最近になって恩師(生論派の賢者ナフィス)から何通も届く手紙とその違和感で、ティナリは教令院の怪しい動きに以前から薄々勘づいていた。
教令院の傘下にいるセノに詳しい調査を依頼すべく、手紙の件を相談する場面から回想シーンが始まる。
セノもまた、賢者たちが大きな計画を企てていることを既に察知していたため、ティナリからの頼みを二つ返事で引き受ける。
ちなみにティナリは最初からセノに調査を依頼していたわけではなく、「先生からの手紙が少し変だ。何か起こったのかもしれない」という相談をするだけに留まっているのだが、それを聞いたセノは「教令院にいる俺がこの件を調べたほうがいい…そう思ったんだろう?」と頼み事の内容を早々に理解していたような体でティナリに返事をする。
(実際のところ、ティナリも「そういうこと。」とセノの言葉を肯定しているので、何一つ誤解が生じていないのも恐ろしい。もう二人の間に余計な言葉は必要ないのかもしれない。)
ティナリは教令院内部の調査について、「身の安全を確保しながら、情報を探ってみて欲しいんだ。芳しくない状況だった時は、すぐに撤退してよね。」とセノに忠告をするのだが、セノはその言葉に対し「事はそう簡単なことじゃないと思う。」と思案気な回答をする。
というのも、教令院の計画は規模の大きさからして上層部が何かしらの秘密を隠蔽している可能性が高く、「調査し始めると抜け出すのが非常に難しくなる」こともセノは予測していたためである。
「もし収束がつかない事態になったら、俺は教令院を離れるよ。俺が長い間教令院からいなくなれば、それが合図だ。」
「うん、そうしよう。じゃあ僕はいつでも対応できるよう、ガンダルヴァー村にいる。」
「もし本当にそういう状況になったら、お前は警戒しろ。教令院から来るあらゆる情報と要求にな。」
ここの二人のやり取りで、魔神任務第三章の第一幕〜第四幕までの伏線が回収されている。
- 第一幕では、知論派の賢者カジェからティナリが強引な勧誘を受け、ナフィスの名前を使ってプロジェクトに駆り出されようとするも、ティナリは要求を全て断っている。
- 第三、四幕では、セノは自己追放を選択してまで教令院から脱出し、独自調査を続けていたことが明かされる。
要するに、セノが大マハマトラという地位を捨ててまで砂漠で秘密裏に調査を続けていたのも、ティナリが賢者たちの勧誘にも応じず頑なにガンダルヴァー村を離れなかったのも、元を辿ればお互いと交わした約束が根幹に存在していたということになる。
「それにしても、大マハマトラの君がそんなことを言うなんて、思いもしなかったな。」「お前こそ、卒業生のくせに、教令院を疑り深い目で見てるんだな。」と軽口を叩き合う二人の姿は必見。
結果として、セノの予測した通り「収束がつかない事態」が起こってしまったため、セノは教令院を離れるという選択をせざるを得なくなった。
これが冒頭の「…なるほど、だから教令院にいなかったのか。」というティナリの反応に繋がってくる。
ティナリはセノが巻き込まれた原因は自分にあるのかもしれないと感じていたため、「僕にはこうする義務がある」と旅人たちを無条件で助けてくれたのだった。
回想終了後、パルディスディアイを離れる旅人にティナリは以下のような言伝を頼む。
「そうだ、この後セノに会うなら、伝えてくれる?『自分の見たこと、聞いたことを信じる』ってね。
今のあいつには、この言葉が必要だと思うよ。」
ティナリの負傷・セノと合流後の会話
旅人がパルディスディアイを離れた後、入れ替わるようにファデュイがティナリのもとを訪れる。
修行中の学者であり患者であるハイパシアを狙われているという背景もあり、ティナリは大勢のファデュイ士官と戦闘することになる。
戻ってきた旅人やディシアと共に辛うじて退けたものの、戦闘中に散兵の落とした雷に打たれてティナリは怪我をしてしまう。
幸い命に別状はなかったものの、雷に打たれて軽症であるという方が考えにくい。大丈夫と強がりつつも痛みを隠しきれていない様子からしても相当な大怪我であったことは間違いなく、ティナリはパルディスディアイで静養することになる。
作戦メンバーとグランドバザールにて落ち合った際、ティナリの負傷についてディシアがセノに伝えると、セノの顔が一気に険しくなる。
「…誰の仕業だ?」
この場面のセノの声にはドスが効いている。
ディシアと旅人から「誰の仕業か」について聞かされた時は無言を貫いているが、ティナリを傷付けた人間に対する激しい怒りが息遣いに強く滲み出ているほど。
パイモンがティナリからの伝言をセノに教え、「…ああ、覚えておくよ。」と応じた時ですら怒りで声が震えているのが隠しきれていない。
任務「勝利の祝い酒」
セノの復職
一連の騒動が解決した後、ガンダルヴァー村で療養していた旅人とパイモンの元に、ニィロウから「セノの大マハマトラ復職のお祝いも兼ねて、グランドバザールで宴を開く」という内容の手紙が届く。
既にレンジャー長としての職務に戻っていたティナリにパイモンがこのことを報告するのだが、ティナリは一度挨拶にきたセノから既に復職の件について聞かされていたため、「ははっ、もう新鮮な知らせとは言えないね。すでに彼から聞いたよ。」といった反応。
しかし祝賀会に関してはセノからも聞かされていなかったようで、「おそらく、たぶん…彼自身もこのことを知らないんだろう。」と推測を立てている。
(この後セノと会う場面の会話でわかるのだが、実際セノは祝賀会の存在を知らされていない。セノという人間のことを理解しすぎている。)
パイモンは「ティナリとコレイも一緒に祝賀会に行こう」と誘うのだが、二人はレンジャーの仕事で数日手が離せない状況が続いているため、「あの様子だと、参加する時間はないかもしれない…かくいう僕もなおさらだ。」と参加を断った。
しかしながら、もう一度ティナリに話しかけると、
「確かに僕とコレイも、機会を見つけて彼を祝いに行くべきだ。今回は彼にとても助けてもらったからね。」
という言葉も彼の口から聞くことができる。
無理に仕事を片付けてまで祝賀会に駆けつける必要はなく、三人はいつでも会えるし、いつでもセノのことを祝いに行けるのだ。
ティナリの言葉は三人の在り方そのものを表しているとも言えるだろう。
また、旅人とパイモンがガンダルヴァー村で療養していた理由だが、これは倒れていた二人をセノがティナリの元へ送り届けてくれたためである。
ティナリは「セノはいつも人を送ってくる」と愚痴を言いながらも、二人にとてもよくしてくれたようだ。
後のセノとの会話では、「彼は医術に優れ、コレイも気を配るのが得意だ。お前たちをあそこまで送るのが最良の選択だった。」とも話してくれる。
Ver.3.6イベント「盛典と慧業」
Ver.3.6にて開催された期間限定イベント。
本イベントストーリーは教令院が主催する祭典「学院祭」開催中の一幕。
四年に一度開催される「学院トーナメント」にて、セノは素論派代表、ティナリは生論派代表として選抜され、他の四人の代表とともにチャンピオンの座を競うことになる。
旅人とパイモンは特別評論員として、六学派の代表たちの試合を記録するポジション。
イベントのメインビジュアルでは、前面にいるアルハイゼンとカーヴェの奥で同じソファにセノとティナリが腰掛けている。ベッドの代用にもできるほど縦横に幅が広い種類のソファであるにもかかわらず、何故かソファの端で体を寄せあっている。
また、セノは隣に座っているティナリを横目で見ており、動画でもセノの視線がティナリのいる方向へと流れる演出がある。
第一幕「蝶が来ては去り」
各学派の代表選手が発表された後の場面。
カーヴェ、レイラ、ファルザンら三学派の代表たちは三人で集まって雑談をしているのだが、セノとティナリだけは会場の端で談笑している。(笠っちを除く)
「へえ、特別評論員が写真機で試合の過程を記録してくれるとは聞いてたけど…まさか君たちだったなんてね。」
「まだ休暇中だから、これだけは言わせてくれ。とても面白いと思わないか——こんな『偶然』もあるんだな。まさに、ちょうど『宮』には必ず『膳』があるような…」
「……」
学院トーナメントに二人が参加した理由についても、このタイミングで明かされる。
セノはわずかな休暇を利用して、賞品である七聖召喚の限定カードを得るため、自らトーナメントに応募。(本人曰く、キラキラとした銀色のエフェクトに覆われており「すごくかっこいい」。)
反対にティナリは後輩たちからの推薦があり、ガンダルヴァー村で行う生態学普及講座の宣伝のために推薦を受け入れて参加したとのこと。
会話の最中、「数多くの学者が自分から、『ティナリ先輩』のために票を集めたと聞いた。」「優勝できるかどうかは、正直あんまり気にしてないよ。僕のお隣にいる誰かさんとは違ってね。」とお互いを茶化し合ったり、セノは「お前がスメールシティに来てくれるなんてな。」とティナリの来訪を喜んでいたり、相変わらずの仲の良さもうかがえる。
ティナリが珍しくシティに来ているということもあるが、普段はセノの方がガンダルヴァー村に足を運んでいるため、セノの喜びもひとしおだったのかもしれない。
なお、スメールシティに放たれた「迅速飛蝶」を捕獲する第一ラウンドでは、ティナリは生論派の知識を活かして試合を一位通過した上、捕まえる過程で講座を宣伝するという目標も達成している。恐るべき効率の良さである。
第二幕「砂が舞い上がり落ちる」
第二ラウンドの試合は、砂漠エリアで行われた。試合目標はアアル村付近に埋められた地脈干渉器3台のうちいずれかを停止させること。
試合開始前からセノは砂漠の暑さが苦手なティナリのことを心配しており、試合が始まってからもティナリの体調を案じる独り言を漏らしている。
「今日の陽射しは一段と強いな…眩しすぎる。ティナリのやつ、何ともないといいんだが。
はあ、何の問題もないなんて可能性はなさそうだな。様子を見に行っておかないと。」
試合よりもティナリの体調が優先なのである。
一方、ティナリは試合前に「今はまだ平気」とセノの心配を解いていたが、セノのこの懸念は的中する。強い陽射しと限られた水、仕掛けられた地脈干渉機による地脈の乱れという悪条件も重なり、ティナリは試合中に気を失ってしまう。
発見した旅人とパイモン、水を差し入れてくれた因論派代表の笠っちらの助けによって体調を一時的に持ち直した後、ティナリを探していたセノもその場に合流。
ティナリは先程まで旅人たちに先祖ワルカシュナについて流暢に語っていた口ぶりとは打って変わって、セノが来た途端「尻尾の毛がもうパサパサ!」と弱音をぶつけ、第二ラウンドを棄権しアアル村に戻って休むことを決断する。
セノもまた試合中でありながら「賢明だ。俺たちが送ってやる。」と迷いなくティナリを村まで送ろうと提案する。
その後、アアル村手前の日陰で一旦休息を取ることになるのだが、同じく日陰で休んでいた明論派代表のレイラと遭遇する。
この場面でもセノは「始まる前に大丈夫かと聞いただろう?その時に棄権していれば、こんな目に遭うこともなかっただろうに。」と少し強い口調でティナリを諭している。余程ティナリのことが心配だったらしい。
休息中、ティナリと同じく明論派内の投票によって代表に選抜され、同胞たちからのプレッシャーに悩むレイラに「どうやってそのプレッシャーに対抗してるんですか?」と尋ねられ、ティナリはこう述べている。
「正直、プレッシャーは特にないかな。まず、君にかけられた期待は必ずしも善意だとは限らない。本当に君のことを思ってる人は、君に無理なんてしてほしくないと思うよ。」
ティナリがこのセリフを言う時、カメラワークがティナリからセノを大きく映すように変わる。つまり、ティナリはセノを見つめながら上述の台詞を言っているのである。
要するに、ティナリにとっての「本当に自分のことを思ってる人」というのはセノに他ならない。セノが自分に無理をしてほしくないと思っていることをティナリ自身理解しているのだ。逆もまた然りだろう。
この時点でもかなり衝撃だが、怒涛のセノナリ節は止まらない。
レイラへのアドバイスを言い終え、「ふう…。いっぱい喋って、喉がまたカラカラになっちゃった。」と零すティナリに、セノは躊躇いもなく「俺の水筒にまだ少し残っている。」と僅かに残った自分の水を飲ませようとする。
(砂漠に慣れているだろうセノの水筒の水が少しになっているというのは、水筒の水が少しになるまでティナリを探し続けたからという可能性が高い。)
ティナリは限定カードを欲しがっていたセノを思って提案を断り、「君は限定カードが欲しいんだろ?早く戻って試合を続けて。」と勧めるのだが、これでもし水筒を受け取っていれば……。
「安心しろ、俺はお前の意志を背負って戦い続けてやる。」
「…僕が死んだみたいに言わないでくれる?」
ティナリの棄権後、セノは闘志が俄然燃え上がったのか、七聖召喚のノベライズ作品『召喚王』のセリフを何故か試合中に練習しつつ、素論派出身の知識を活かして地脈干渉機を発見し、一位で試合を通過した。
審査員のニィロウから目標を達成した感想を聞かれた際は、待ってましたと言わんばかりに『召喚王』のセリフを暗唱し、ポーズまで決める。パイモンからは「ティナリがこの場にいたらあいつの頭を叩いてただろ……」と言われてしまう始末だった。
しかし、ティナリを助けるために時間や食料を使っていたにもかかわらず、有言実行して一番に試合の目標を達成するなど中々できることではないという点について忘れてはならない。
試合中もティナリの体調が気になっていたようで、セノは試合を抜けてすぐにティナリの元に向かっている。
「大丈夫か?」
「だいぶ良くなった。さっきはアアル村の親切さを身に沁みて感じたよ…水をまるまる二本分もいただいちゃった。」
「…必要なら、ダジャレでも言ってやろうか?それで体温を下げてやるよ。」
「そ、それは間に合ってる!気持ちだけ受け取っとくよ。」
100万モラすら惜しくない限定カードのために意気込み、第一ラウンドではポイントを得られなかったにもかかわらず、ティナリのためを思って行動する姿はVer3.5期間限定イベント「風花の吐息」で言及された「兄」としての片鱗を見られたのではないだろうか。
多くの旅人が公式によって二人の仲の良さをこれでもかと見せつけられたため、第二ラウンドは言わばこのイベントでのセノナリのサビとも言えよう。
第三幕「人も集まっては散りゆく」
トーナメント終了後、優勝したカーヴェから食事に誘われたセノがティナリとコレイを連れて共に食事する姿を見ることができる。
カーヴェはセノを誘う際、「後で食事を奢るよ。ティナリとコレイも呼んでやってくれ。」といった言葉を口にしているため、カーヴェにもこの三人はセットだと認識されているのかもしれない。
お互いがお互いの一番の親友だと自負していることをさりげなく強調してくる食事後の会話は特に必見である。
「みんな、暇そうだな。七聖召喚をやらないか?」
「おや…手に入れたばかりの限定カード、もう見せびらかしたくなったの?」
「見せびらかすんじゃない、これは世話になった礼だ。このカードを一番に拝む権利があるのは、最も親しい友人だけだぞ!」
「いいよ。でも自分のデッキは持ってきてないから、借りてくるね。」
セノとティナリは優勝には届かなかったものの、セノはカーヴェから限定カードを買い取って入手し、ティナリの開催する講座への申し込みも急増したため、共にトーナメント出場の目的は達成したとのこと。
Ver.3.7イベント「決闘!召喚の頂!」
Ver.3.7にて開催された期間限定イベント。
本イベントストーリーは、冒険者協会主催の七聖召喚の大会である「召喚王グランプリ」開催中の一幕となる。
旅人は大会中に暗躍するカード裏面泥棒の手掛かりを追って各国を回ることになるのだが、スメールが舞台の第四ラウンドストーリーにて、セノの同行の下で犯人の身柄を確保し、計画の全貌を暴くことに成功する。
第四ラウンドのストーリー完了後、ガンダ丘のワープポイント付近に出現するティナリに話しかけると、「奇遇だね。ついさっきセノから、君たちのことを聞いたばかりなんだ。」という言葉を聞くことができる。
(セノは犯人を逮捕後にスメールシティまで押送しなければならなかったのだが、その足ですぐさまティナリに会いに行ったということだろうか?)
選択肢によってその後のティナリとの会話が分岐するが、有り体に言ってしまえば両方の選択肢でセノとティナリの仲良しエピソードを聞かされる。
- 「ダジャレについて…」
「ストップ!すでにセノから、彼の考えたダジャレを一つ一つ得意げに披露された。もう聞きたくないよ。」「この話題はここまでにしよう。」と焦った様子でティナリに話を遮られる。
- 「七聖召喚について…」
アビディアの森の仕事も多くない時期で少し余裕があったため、ティナリがコレイを連れてスメールシティに遊びに行ったこと、二人でグランプリに参加したこと、コレイが思いの外上手でグランプリでも良い順位まで食い込んだこと、などを自慢げに語ってくれる。
ティナリのグランプリ戦績については、「僕も予選は通過したんだけど、くじ運が悪くて、すぐにセノに当たっちゃってね。」とのこと。
「あいつ、カードゲームになると手加減ってものを知らないんだ。切り札を使った時なんか、声が大きすぎて耳が痛かったよ。
あんなに興奮した彼を見たのは久しぶりだったな…」
セノはスメールエリアの召喚王グランプリで優勝を勝ち取っているため、どれほどティナリに対して容赦がなかったかは想像しやすい。
それでも「やれやれ」といった調子で済ませられてしまう辺り、仲の良さは相変わらずだった。
ちなみに、イベントストーリーではセノ、七聖召喚の対戦相手の一人にコレイが抜擢されているものの、この追加会話を除くと本イベントにティナリは出演していない。
会話もイベント本筋に絡む内容の話題ではなく、ただセノと数刻前に会ったことやグランプリ中のセノの興奮した様子などを教えてくれるだけなので、「二人の仲の良さを見せつけるためだけにティナリの特殊会話を用意したのか?」と思われても仕方がないような采配となっている。
キャラクターストーリー
- コレイ『キャラクターストーリー1』
「コレイと二人の関係性」の項を参照。
- コレイ『神の目』
ティナリの心臓が跳ねる。彼には分かっていた、目の前にいるコレイがここまで強くないことを。まさか、彼女は使ってはいけない力を使ったのではないか。
これは毒を飲んで渇きを癒やす行為、コレイの病状を悪化させてしまうことだ。早く大マハマトラに連絡しなければ…
コレイが神の目を得たきっかけが語られるストーリーである。
衰弱した一人の少女を獣から守るためにコレイが孤軍奮闘し、知らせを聞いたティナリが急いで駆けつけたところ、獣を倒したコレイが少女と肩を寄せ合って眠っているのを発見する、という展開になっているのだが、コレイから事情を聞くまでティナリは彼女が神の目を手にした事実を知らなかった。
そのため、ティナリは最初「コレイは封印した魔神の力を使ったのではないか」という最悪の事態を想定し、コレイのことを深く心配している。
そして、真っ先にセノに連絡することを考えているのである。
- ティナリ『キャラクターストーリー2』
「うちに『大レンジャー長』なんて肩書きはあっただろうか?…ああ、もしかして『大マハマトラ』の呼び方を真似たとか?」
(中略)
「『大レンジャー長』なんて大げさだ。僕にそう呼ばれる資格なんてないよ。」
これはティナリが実際に口にした理由である。
「なんて恐ろしい。誰かさんが言ってた『大マッハマシン』なんていうダジャレを思い出してしまった…」
これはティナリが言葉にしなかった、もう一つの理由である。
ティナリがレンジャー達にリーダーとして慕われ始めた頃、自分に向けられた「大レンジャー長」という呼び方に対する彼の反応について書かれている。
『大マッハマシン』『大マハマトラ』は中国語原文では同音異義語であり、要するにダジャレ。
「大レンジャー長」と呼ばれるたびにかつて聞かされたセノのジョークを思い出して、ティナリはよく頭を悩ませていたのかもしれない。
- ティナリ『キャラクターストーリー4』
「二人の出会い」の項を参照。
- セノ『キャラクター詳細』
友人であるレンジャー長の言葉を借りると——
「彼らのほとんどの研究は、大マハマトラが直接出向くほど重要なものじゃない」そうだ。
ストーリー文末でティナリがセノについて語った言葉が引用されている。自分はセノのことを誰よりもよく知っていると言わんばかりの口ぶりである。
教令院で大マハマトラがどれほど恐れられているのか、どのような心ない噂が流されているのかを考えれば、セノとティナリがいかに親密な関係なのかも察せるだろう。
- セノ『キャラクターストーリー2』
アビディアの森のレンジャー長いわく、大マハマトラが深夜の密林を無言で歩いているのを見たそうだ。
「大マハマトラとしてのセノの名声は教令院だけに留まらない」ということが書かれているストーリーなのだが、何故ティナリは深夜の密林でセノのことを目撃できたのだろうか?
ちなみにここで言う「密林」はアパーム叢林のことを指しているが、地図上でアパーム叢林はアビディアの森から一日かけて歩いたところにある河谷(※)よりも離れた場所に位置しており、ティナリが深夜にセノをこの場所で偶然見かけたとは少々考えにくい。
(※コレイの「神の目」ストーリーに記載あり)
- セノ『セノの「七聖召喚」カードケース』
次にすべきことは、彼と対戦したい相手を探すことだろう。
…もしかしたら、あのレンジャー長なら少し暇をしているかもしれない。
セノは七聖召喚の対戦相手を探す際、まず最初にティナリのことを思い浮かべている。
その上、ティナリなら暇をしているかもしれない=暇をしていれば対戦には付き合ってくれるだろう、という確信を持っているようだ。
事実、ティナリがセノに付き合って時々七聖召喚の対戦をしていることは多くの作中情報やムービーから読み取ることができる。
キャラクターボイス
- ティナリ『セノについて・大マハマトラ』
「セノに会いたいの?先に忠告しておくけど、あいつに目を付けられると厄介なことになるよ。大マハマトラのようなお偉いさんにはなかなか会えない。でも、あいつはたまにガンダルヴァー村までコレイの様子をこっそり見に来てるんだ。セノはバレたくなかったんだろうけど、声で分かる。」
「セノに会いたいの?」の部分には「信じられないな」と言わんばかりのティナリの驚嘆が滲み出ているのだが、二人の仲の良さや他ではお目にかかれない「あいつ」呼びなどから判断するに、遠慮が必要ないほどの関係をセノと築いているが故の態度という解釈をするのが妥当。
また、セノがいつガンダルヴァー村を訪れているか、何のために足を運んでいるかも把握してしまっている上に、セノがどんなに隠そうとしていてもティナリはセノの来訪に声で気付けてしまうらしい。
- ティナリ『リサについて…』
「セノからその先輩のことは聞いたよ。類まれなる天才で、才能溢れる博識な人だったのに、残念ながら早々にモンドへ帰っちゃったらしいね。(後略)」
このボイスからは、セノの先輩であるリサのことも含め、二人が常日頃から様々な事柄について話をしていることが窺える。
- コレイ『カーヴェについて…』
「大マハマトラが彼を連れて来て、ここで一緒に食事したことがある。食前の果物が運ばれてきた辺りで、彼はあの頑固で理不尽なルームメイトについて話し始めた。口を挟むスキもなかったよ。それであたしたちは、食事が終わるまで笑いを我慢しながら頷くことしかできなかった。はぁ、本当に大変だったよ。」
- セノ『カーヴェについて…』
「ティナリやコレイが直接そうと言ったわけじゃないが、二人の目はすべてを物語っていた。俺のジョークより、カーヴェの体験談のほうがずっと面白かったってな。俺の感想?うーん…あんなことで笑ってしまうなんて、逆に面白いとは思うが。」
双方ともカーヴェについてのボイスだが、セノとティナリとコレイが頻繁に食事をしていることの根拠となるボイスでもある。
ティナリとコレイが笑いを堪えなければならないほどカーヴェの体験談を面白おかしく感じていたことに対して、セノは若干拗ねたような声で上記の感想を述べている。
二人をジョークで笑わせることはセノの個人的な望みの一つなのかもしれない。
- セノ『ティナリについて・知識』
「ティナリは、俺がこれまで出会ったどの学者とも違う。知識に対する深い執念を持ちながら、一線を越えることは決してなかった。自分のことを「研究室の神」だと思っている学者もいるが、ティナリはそうじゃない。あいつはあらゆる生命を等しく尊重してるんだ。教令院の仕事を断ったと聞いたが、俺もその判断は正しいと思う。」
セノがティナリに抱いている純粋な印象についてのボイス。
基本的に学者や知識からは距離を置いているセノだが、ティナリという学者、ティナリという人間だけはセノの中で特別であるということが彼の口から語られている。
このボイスはセノの声が非常に柔らかく、ティナリに対するセノの敬意と信頼が一言一句にこれでもかと込められているのがわかる。
- セノ『ティナリについて・ジョーク』
「食卓でジョークを言うなって、ティナリに忠告されたことがあるんだ。理由は、俺のジョークが全然笑えないかららしい。俺は納得できずに、とっておきのネタを三つ一斉に披露して、笑いどころを一つずつ解説したんだが…俺の食事まで冷めてしまった。」
『ティナリについて・知識』とは打って変わって、セノとティナリの間で交わされている気兼ねのないやり取りに焦点が当てられたボイス。
二人が頻繁に食事を共にしていることを裏付けているほか、ティナリの前ではジョークを披露するのに余念がないセノの意外な一面も垣間見える。
セノのジョークは基本的に、「場の雰囲気を和らげたい」という目的で発される場合がほとんどであることを考えると、ティナリの前でだけはセノは心からジョークを楽しめているとも言えるかもしれない。
「ジョークが全然笑えない」と言いつつも、セノのジョークとその解説(食事が冷めるほど長い)を遮らず、きちんと最後まで聞いてくれているらしいティナリの器の広さにも注目である。
- ティナリ『セノについて・どうしてだろう』
「先生が救出された後、見舞いの手紙を送ったんだけど、驚くことに、すでに僕の名義で見舞いに行った人がいたらしいんだ。それから、先生の返信の最後にはこんな疑問が書いてあった——「どうして大マハマトラは、スメールの『強威』により賢者たちの名声を取り戻すべきだと言ったのだ」と…
確かに、どうしてだろうね。」
魔神任務第三章第五幕を読了後に解放されるボイス。
スメールでの一連の騒動が収束後、セノがティナリの恩師にティナリの名義で見舞いに行ったという地味にとんでもないことが明かされている。「確かに、どうしてだろうね」と呆れたように言いつつティナリの声がどこか甘いのも聞きどころ。
ちなみに、後半部分でティナリが言及している「先生の疑問」についてだが、これは『スメールの強威』と『スメールローズ』をかけたダジャレである。
(中国語において、『強威』と『薔薇』は同音異義語)
- カーヴェ『ティナリについて…』
「ティナリか。会えばわかるけど、優しくて知識も豊富、決して自分の知恵をひけらかすようなこともしない、とてもいいやつだ。彼は自分の仕事を心から楽しんでいる。
アルカサルザライパレスを建設してた頃、ガーデニング用の花の選び方を聞いたことがあるんだ。彼から返事の手紙をもらって、それからは他の問題が起きたときも助けてもらった。そうそう、セノと知り合えたのも、彼のおかげだ。」
- カーヴェ『セノについて…』
「セノは一見冷酷で非情に見えるけど、実は温かい心の持ち主さ。ある時、ティナリが一番の友達を紹介してくれるって言うから、彼の示す方を見たんだ…そしたら、えらく覇気のあるマハマトラが入って来るじゃないか…あのときは驚いたよ。だって、ああいうタイプのマハマトラが学者とそこまで親しくなるなんて…思いもよらないだろ。
まあ、僕は彼のジョークに耐えられなかったけどね。冬の日にあれを聞いたら、体中の毛という毛が逆立ってしまうだろうな。もしセノが、ティナリのところで一緒に食事しようって誘ってきたら、コートをもう一枚着ていったほうがいいぞ。」
セノとティナリの共通の友人であるカーヴェの口から、二人の性格や間柄について語られている。
カーヴェとセノがティナリを通じて知り合ったこと、ティナリはセノを「一番の友達」と呼んでカーヴェに紹介していたこと、セノは学者とあまり親しくするタイプのマハマトラには見えなかったため、ティナリという学者の一番の友達の座にセノがいると知ってカーヴェが驚いたこと、などが明かされている。
友人を食事に誘う際、当然のようにティナリの家を会場としてセッティングしているらしいセノにも注目である。
調度品
砂漠の低木
塵歌壺では、スメールの砂漠地帯に自生している低木を調度品として購入することができる。
説明文を見ると、それぞれの砂漠の低木に関する実用面に関する解説が書いてあったりするのだが、それら全てがマハマトラ行動条令の最新バージョンに記載されている植物の説明文という設定がある。
- 「熱砂に焼かれた涼しさ」
- 「幽香たる熟睡の枝」
- 「柔順を隠し持つ葉脈」
- 「踏足跳躍の禁区」
- 「強靭さを帯びた肌理」
- 「甘さを深くに隠す蜜醸」
- 「渋さを深くに隠す裂果」
- 「水の中で沸き返る画彩」
- 「半分が砂に埋もれた手紙」
また、一部の調度品(太字)の説明文中では、セノとティナリの関係性についてさらに興味深い記述が確認できる。
それぞれの説明文を総括し、要点を纏めると以下の通り。
- セノの作成した最新のマハマトラ行動条例には、砂漠で遭遇し得る様々な植物の情報が記載されており、もはや「マハマトラ行動専用植物百科事典」と呼んでも差し支えないほどである。
- 砂漠で遭遇しうる植物全てに対し、セノがこれほどまでに全面的な理解を持っているのは、条例作成にあたり専門家の手厚いサポートがあったことを示唆している。
- 秘密調査の結果、スメールシティに在職している生論派の学者で、大マハマトラを支援した者はいないことが確定していた。つまり、教令院以外の専門家のサポートがあったのである。
- 行動条例には、それぞれの植物について数多の真面目かつ実用性に満ちた説明文が記載されているが、たまに気の緩むようなニュアンスの文章が挟まれている。具体的には、「『遺跡ドレイク·飛空』の視線を体験したいなら、力いっぱいこの植物を踏みつけたり跳ねたりしてみるといい。」といった感じの文章である。
- ある日、部下の一人が好奇心からセノに「これらは一体どの専門家に依頼したものなのか?」、「まれに挟まる気が緩む説明には一体どんな深意があるのか?」という質問を投げかける。
- 部下がその質問をした時、セノはとある高い両耳を持つレンジャー長と食事をしていた。
- 部下からの疑問を聞いたセノは、普段と同じように真面目な面持ちでジョークを返した。部下がそれを聞いて硬直してしまったのを見て、セノはさらに詳しい説明をしようとしたが、高い両耳を持つレンジャー長によって以下のように遮られた。
- 「彼は内容が堅くなり過ぎないように、こういうことを書くことがあるんだ。だから一部の説明の意味が分からなかったとしても、それは重要じゃないってこと!あと、そういう説明を読んで全然面白くなかったとしても、それを逐一覚えておく必要はないから!」*
ちなみにセノはキャラクターボイス『興味のあること』において、「砂漠に生える低木が好きだ」と述べている。
「半分が砂に埋もれた手紙」
上述の「砂漠の低木」シリーズの調度品の一つ。
「この植物を利用することで、マハマトラ内部に情報を伝達するための暗号文を作成できる」というのが説明文の概要なのだが、その作成方法が問題。
- 「水の中で沸き返る画彩」を煮た汁で特殊染料を作る
- この植物の葉っぱを便箋に見立て、特殊染料で文字を書く
- 雷元素、草元素を順番に当てると、文字が浮かび上がる
繰り返すが、この行動条例はセノがティナリからの支援のもと作成している。
また、説明文中では「セノはすべての学者に対し内密にこの行動条令を作った」「教令院の学者であっても伝達情報を知ることはできない」とも解説されている。これはマハマトラ間の安全かつ秘密の連絡方式を記したものであり、漏洩などしてしまえば暗号としての効力が失われてしまうためだろう。
全ての学者の中でティナリだけが例外的にこの暗号を使える、ということになる。
ギフトセット
セノが好むギフトセットは以下の二つ。
- 「清らかな深い森の住まい」
- 「知見が沈着する場所」
「清らかな深い森の住まい」は、ガンダルヴァー村の様式を参考にし、雨林の建築スタイルを有効活用して建てられた、森の中の隠居生活を体験できる集落のセットである。
説明文中には「暮らしのコツをいくつも把握し、生活リズムを調整する必要がある」「湿気などの環境問題を避けるために、レンジャーの習慣も理解しておかなければならない」という記述もある。
雨林出身ではなく、ガンダルヴァー村を活動拠点にしているわけでもないセノがこのセットを気に入るという時点で深読みしろと言っているようなものなのだが……。
また、このセットを壺に配置した時のセノの反応も一見の価値あり。
「ここで休んでいると、昔の思い出がたくさん蘇ってくる」
「仕事柄、 村に泊まったりしたこともある」
「最初はあまり慣れなかったが、今ではそれが当たり前になった」
等の思い出語りをしてくれるのだが、要するにセノは最初はあまり慣れなかった雨林での生活も今では当たり前になるほど、昔から何度もガンダルヴァー村に泊まっているという見方すらできてしまう。
一方、ティナリが好むギフトセットは以下の二つ。
- 「森と砂漠の合奏」
- 「レンジャーの日常エピソード」
「森と砂漠の合奏」は、花と低木、荒草など、多様な植物が生い茂っているエリアのセット。
植物を愛する学者であるティナリにとっては研究に値する聖地であると同時に、この空間では文字通り砂漠と雨林の植物が違和感なく共存している。そのため、セノとティナリの関係性に様々な面で似ているとも言える。
ちなみに、コレイの好きなギフトセットは「清らかな深い森の住まい」「レンジャーの日常エピソード」の二つで、セノとティナリの好むギフトセットが一つずつ共通している。
その他
公式Twitter
- キャラクター紹介:ティナリ(口調訂正後の文)
「ティナリへ。砂漠の特産品、『ナツメヤシ』キャンディを二人分持ってきた。これがあれば『朝』から『夜』まで、いつでもエネルギー補給ができる。いつもコレイの勉強と、生活の面倒をみてくれてありがとう。お前の仕事とコレイの勉強が、どうかうまくいきますように。」
――レンジャー長のデスクに置かれていたキャンディの箱の下にあった、署名のない書き置き。
「教令院には、自分の研究が大マハマトラに関与されることを心配する学者が大勢いる。けど、僕に言わせれば、まったく必要のない行為だよ。何故なら、彼らはほとんどは大マハマトラが直接出向くほどの成果を出せていないから。」
――コレイが大マハマトラについて質問した時、レンジャー長ティナリが返した言葉。
- Ver.3.7アプデ記念キャンペーン第5弾
参加条件を満たすと送られてくる結果発表がはずれの場合に、ティナリのミニキャラが登場した。
「その顔、君もセノに捕まって新作のジョークをひたすら聞かされたクチかい? …え、違った?」などというセリフ付き。
Webイベント
- 「灼砂の試練」
2022/9/23〜2022/9/28の期間で開催された、セノをメインとしたwebイベント。
概要としては「セノのバッグのスペースをアイテムで上手く配分し、セノの砂漠での行動を手助けする」というもの。
持ち物を選択する際、食料や水分といったアイテムの他に「美味しいナツメヤシキャンディ」を選択することができるのだが、詳細画面では下記のような説明を読むことができる。
「砂漠地方の特産品。ティナリとコレイにもう少し持って行くか?」
- 「満天の星彩」
2023/2/5〜2023/2/11の期間で開催された、海灯祭テーマのwebイベント。
各国のキャラクターが花火を楽しむ様子を描いた「花火カード」を収集していくイベントで、ティナリの花火カードもコレクション対象となっている。
ティナリの花火カードでは、キノコン形花火の打ち上がるスメールシティを眺めながら、耳と尻尾を揺らして人待ちをしているティナリの姿を見ることができる。
「コレイに、セノを迎えにいくよう頼んだんだけど…どうしてこんなに時間がかかるんだろう?」
- 「留影叙佳期・20230623」
2023年のセノの誕生日に合わせて公開された本国限定のwebイベント。
セノがコレイ、旅人、パイモンと共に七聖召喚に興じる一幕が描かれる。何故か当然のようにティナリの家に陣取っている。
「今過負荷反応が起きたから、コレイとパイモンが入れ替わるべきだな」というセノのジョークに三人が静まり返っていると、様子を見に来たティナリが「セノ…」と呆れた顔で家に入ってくる場面で幕を閉じる。
最後に映るミニキャラ一枚絵では、ツリーハウスのパーティションを開けるティナリの手も写っている。
公式YouTube
- Ver.3.2「虚空の鼓動、熾盛の劫火」予告番組
番組の解説役として空、パイモンと共にセノが出演している。
番組中の「ワンダフルキノコンピック」イベント紹介において、セノはキノコンを戦わせるリスクについて述べつつ「ティナリに話を聞いて、実地で授業を受けるのもありだろう」と非常にさりげなくティナリの名前を口に出している。
- Ver.3.5「風花の吐息」予告番組
番組の解説役としてアルハイゼン、ディシア、コレイと共にセノが出演している。
本番組にて、イベント「風花の吐息」でセノとティナリもコレイに同行してモンドを訪れることが明かされた。
「モンドに着いてすぐさま、セノがカードゲームしに行くんじゃないかって、ティナリも不安だったのかもな」というディシアからの揶揄いに対し、照れ隠しのように咳払いをするセノのほか、公式PV内でも二人の掛け合いの一部始終を見ることができる。
また、番組冒頭では、コレイがアンバーから届いた手紙の内容についてセノに相談するやりとりがあるのだが、本国版では補足のナレーションが入っている。
ナレーション内容としては、ティナリはタイミングが悪く不在のため、「何か困り事があったらセノを探しに行くといい。僕からセノに伝えておいたから」という伝言をコレイに残していた、というもの。
- エピソード ナヒーダ「誕生日おめでとう」
ナヒーダのエピソードPV。
映像中の二回目の花神誕祭で、「花の騎士と従者たち」の内の二人として旅人のすぐ後ろにセノとティナリが控えており、二人はナヒーダへ最初に、そしてほぼ同時に手を差し伸べている。
またナヒーダへ差し出された手の位置からして、二人が非常に近い距離で隣に立っていることがわかる。
- キャラクター実戦紹介 アルハイゼン「三思後行」
アルハイゼンの実戦紹介PV。
セノとティナリがランバド酒場にてカーヴェと同席し、三人でアルハイゼンの自称「文弱」発言について駄弁っている場面からPVが始まる。セノとティナリの卓上にはカードとダイスがあり、二人はカーヴェと他愛ない話をしつつ七聖召喚に興じていたことがわかる。
PVの中盤以降はアルハイゼンも合流し、セノとティナリは「手札を隠しているな?」「あんま喧嘩しないの?」と二人してアルハイゼンを揶揄い始めるのだが、それに対するアルハイゼンの回答は二人とも腑に落ちなかった様子。
アルハイゼンからの「わかりやすいだろう?」という問いかけに、「全く!」と顔を見合わせて同じ回答を返したのみならず、溜め息のタイミングまで揃えて声をハモらせる二人の姿は必見。
- 海灯祭PV「明霄幻夢」
2023年度の海灯祭を記念して公開されたアニメーションPV。
モンド〜スメールの様々なキャラクターが登場し、ティナリ、コレイ、セノの姿もムービー中で確認できる。
二人で露店を楽しんでいる最中、何かの物音を聞き取ったティナリと釣られて同じ方角を振り返るコレイ、二人が振り向いた先で背を向けて静かに立ち去るセノ、という三人のシーンが繋がっているかのように映されるのもポイント。
ティナリは祭りの雑踏の中でセノの足音を聞き取り、ティナリに気づかれたと察したセノは二人の邪魔をしないようにそっとその場を離れたのかもしれない。
- OST selection 塵埃を掬い、光り輝く黄金の夢
作中のスメールで流れるBGMの一部をピックアップした紹介動画。
三曲目の「色褪せる夜」にて、セノとティナリが夜のスメールシティで七聖召喚をしながら過ごしている様子が映像で流れる。
二人の表情はとても穏やかで、周囲から他の人影が消える時刻になっても対戦をやめる様子はなく、夜が明ける時刻になってようやく二人とも帰路についたらしい。
翌朝、まだ誰も起きていないスメールシティで短い挨拶をして、セノは教令院、ティナリはアビディアの森へと帰っていく過程まで映されている。
「一握りの砂を掬い上げ、その一粒一粒は黄金色の美しき夢の如く。
一夜の安らかな夢を見て、その一瞬一瞬は流るる砂塵の如く。
夢が、世界を現実に返すその時まで——暁はほころび、光り輝く。」
上記動画説明文は、セノにとってティナリと過ごすひとときが文字通り夢のような時間であることを示唆しているのかもしれない。
- 大マハマトラのセノと頼もしい傭兵ディシアのスメール観光案内
スメールの観光案内PV。
雨林エリアをセノ、砂漠エリアをディシアが担当し、二人でスメールの各地域について解説してくれる。
セノが案内する雨林エリアには当然ながらガンダルヴァー村とパルディスディアイも含まれるのだが、双方ともティナリに由縁の深い場所だからか、セノは唐突にティナリのことまで語り始める。
「ティナリも、ここ(ガンダルヴァー村)でレンジャー長をやりながら研究をしているよ」
「ティナリも学生時代は、ずっとここ(パルディスディアイ)に入り浸っていた。教令院を離れた今でも、研究のために時々来ているらしい」
ちなみに、観光案内中にセノが二回も名前を出した人物はティナリ一人のみ。
ゲーム内コンテンツ
- 依頼任務「召喚王」
- 世界任務「召喚王・下!って…」
七聖召喚をベースにした稲妻の娯楽小説、「召喚王」に関する任務。
ノベライズ担当の作家であるNPC福本から召喚王続編執筆に関して相談を受け、挿絵のモデルになったり、主人公のモデル候補であるセノと福本との橋渡しをする任務なのだが、召喚王主人公のモデル探しについて福本から以下のような発言がある。
「教令院の有名人を何人か取材させてくれるという約束だったのですが…例えば、あのセノさんや、ティナリさんなど…」
「ティナリさんとセノ様に連絡を取って、モデルになってくれるよう手伝ってくれるって言って下さっている学者がいること、前に話しましたよね?」
教令院がセノとティナリを二人揃って小説のモデル候補に推薦しているのはどういった意図によるものだろうか?
- 七聖召喚
ver3.6から、ティナリをキャッツテールへ招待して七聖召喚で対戦することが可能になった。
(セノ、コレイとの対戦はver3.3から解禁されていたため、少し遅れての実装)
友好対戦の紹介文では「セノほど上手じゃないけど、だからと言って気を抜けると思ったら、大間違いだよ。」とセノの腕を認めるコメントをしていたり、真剣勝負でティナリに勝つと「ふふっ、君の腕は…僕のあの友人より上だと思うよ。」と褒めてくれるなど、随所でセノの存在を匂わせてくる。
ちなみにティナリのデッキに入っているキャラクターカードは、ティナリ、コレイ、セノの三枚。もはや説明不要。
セノとティナリはカード化しても変わらずアタッカーであるため、同じデッキに採用すると少々噛み合いが悪い。このカードチョイスはティナリの拘りや愛情に他ならないだろう。
- コレイの誕生日メール「どうしようどうしよう…」
「数日前、パトロールから戻ってきたときに、たまたまファルザン先輩と師匠が話してるのを聞いちゃって。
ファルザン先輩、あたしのためにサプライズで誕生日パーティを開いてくれるって言ってたんだ…それも、盛大であればあるほどいいって…!
師匠は意外とすんなり賛成しちゃうし、おまけにセノさんも招待するとか言ってた。」
2023年のコレイの誕生日(2023/5/8)にログインするとゲーム内で受け取ることができる、コレイからのメッセージ。
ファルザン発案のコレイの誕生日パーティサプライズに乗り気なだけではなく、まず最初にセノを招待しようと考えるティナリの姿を偶然見てしまったコレイが、「もし知らない人がいたらどうしよう…」「サプライズ『されたふり』ってどうしたらいいんだ!?」と慌てふためき旅人にも誕生日パーティに来て欲しいと相談する内容となっている。
キャストインタビュー・公式ラジオ
- キャストインタビュー 小林沙苗
ティナリ役の小林沙苗女史はインタビュー内で「気になるキャラクター」を聞かれた際、パイモン、コレイ、行秋に加えてセノの名前を挙げている。
また、「セノとティナリの関係性も面白いものがある」「セノとの親密な関係が見える」といった発言のほか、セノ伝説任務で二人がコレイのことを話すシーンの収録についても興味深い言及がある。
- 原神公式ラジオ テイワット放送局 第68回
ラジオゲストの一人としてコレイ役の前川涼子女史が出演。
お便り紹介コーナー中に視聴者から寄せられた「関係性が好きなコンビやトリオは何ですか?」という質問に対し、前川女史は「コレイとティナリさんと、セノさんも入ると本当に家族みたいで。(風花祭のイベントは)モンドに家族旅行来たのかな?みたいな雰囲気があって」「あの三人の関係性すごい好きですね。二人が見守ってくれてるっていうか」と回答している。
- 原神公式ラジオ テイワット放送局 第73回
ラジオゲストとしてセノ役の入野自由氏が出演。
番組後半の「推しキャラプレゼン」コーナー中、入野氏の口から「僕、ティナリのビジュアルが好きなんですよ」「ティナリとセノのこのセットっていうのもさ、いいんだよね。あの二人のやりとりも結構あって…」という発言を聞くことができる。
余談
- キャラクター紹介コメントとキャラクターボイス
セノとティナリはキャラクター紹介のコメントでお互いの存在に言及している上、「……について」のボイスがお互いに二つずつ実装されている数少ない二人組である。両方の条件を満たしているペアは、セノ・ティナリを除けば同国のアルハイゼン・カーヴェのみ。
- 外見・設定の対比
概要の通り、二人のデザイン及び設定には対比されていると思わしき部分が多い。
セノ | ティナリ | |
肌の色 | 褐色 | 白 |
髪 | 白または銀、長髪、癖毛 | 黒々とした緑、短髪、ストレート |
露出度 | 高 | 低 |
命ノ星座 | 金狼(犬科の捕食者) | フェネック(犬科の被食者) |
出身 | 砂漠 | 雨林 |
頭部の耳 | 偽物(衣装の装飾) | 本物 |
- 身長差
ゲーム内で二人の背丈を並べると、ティナリの方が若干背が高く、セノの方が背が低い。
ただし、ティナリは厚底の靴を履いている一方でセノは裸足であるため、実際の身長(かかとから測定)を比較した場合、セノの方がティナリよりも背が高くなっている模様。
- Alejandro氏の発言
英語版のセノの声を担当しているAlejandro(Aka CyYu)氏は、『ティナリについて・知識』のボイスでティナリについて話すときに意図的に声を柔らかくして収録したことを公言している。
それだけではなく、実況配信中に「セノがこうやってティナリのところに向かって滑空しながら『ハニー、ただいま』って言って、それが真夜中だったらって想像できる?」という発言をしていたり、ファンサービスで「愛している、ティナリ」とセノの声でアフレコを披露していたり、さらには「Peaches」をパロディしたティナリへの愛の唄「Nari」を熱唱した動画を作成して公開していたりと、本カップリングには並々ならぬ想いがあるようだ。
- セノの頭部の飾り
セノの伝説任務において、セノとティナリは後ろ姿が似ているという旨の発言をするNPCが存在する。
これは二人の体格がほぼ同じであるという理由の他、セノが頭部にティナリの耳にも似た一対の飾りを付けているためだろう。
セノの衣装「裁量の心」の説明によれば、頭の飾りは「セノ本人の希望で特別に作られたものであり、精巧な仕上がりとなっている」とのことだが……。
- セノの過去
セノはかつて、祭司の力の実験品として扱われ、ヘルマヌビスの力による痛みに苦しめられていたという過去がある。そのため、かつて魔神の残滓の実験体にされていたコレイとは来歴が似ている。
幼少期に重い過去を持つセノが人格を歪めることなく成長し、今の生活を手に入れられたのは、養父であり師であるジュライセンと姉弟子のリサの存在があったことが大きい。
上記を踏まえると、コレイの師になって欲しいとセノがティナリに頼み込んだことについても、違った側面が見えてくる。
勿論ティナリへの信頼があってこその選択であることは間違いないのだが、「信頼」の一言で片付けるには些か大きすぎる感情とも言えるかもしれない。
- セノの固有天賦「沈黙の恵賜」
セノがスメールエリアでの20時間の探索派遣を完了すると、獲得報酬が25%増加する。
これは「雨林と砂漠を熟知している」というセノの設定に基づいていることがVer.3.1予告番組内で言及されている。
セノは砂漠出身であるため、砂漠エリアについて熟知していることは何ら不思議なことではないが、雨林についても熟知しているのは何故だろうか?
- 通常攻撃モーション
二人の通常攻撃モーションは似た構成の攻撃パターンになっているうえ、その挙動もどこか似通っている。
(最大4段攻撃、1ヒット→1ヒット→2ヒット→ターン→1ヒット)
- セテの滝
miHoYoがリリースした女性向け恋愛ミステリーゲーム「未定事件簿」のイベント「スカディへ捧げる愛の詩」にて、「セテの滝」という場所に行くことができる。
「セテの滝」は中国語版では「赛提瀑布」という名称で、「赛提」は本カップリングの中国語表記である。
関連イラスト
関連漫画
関連タグ
セノティナ:表記揺れ