概要
RPG『ファイナルファンタジー5』においてピラミッドに出現する、女性の姿をした敵キャラクター。
ザコ敵であるため、他の魔物や異形の怪物などと一括りでモンスターに分類されているが、彼女自身は魔女であることが当時の攻略本に記されている。
また非常に逃げにくく(逃げること自体は可能)、LRボタンをずっと押してもながなか逃げられない。それもそのはず、こいつからの逃走成功率は非常に低く設定されているのだ。アビリティのとんずらやけむりだまならすぐに逃げられるので、戦うのがめんどくさいならこれらのアビリティをセットしておきたいところ。
行動
敵パーティに自分しかいない場合、「いでよ!じゃあくなるものよ!」の台詞とともにモンスターを召喚してくる。召喚後は召喚したモンスターに対して補助系の魔法(ケアルラ・プロテス・シェル・ヘイスト・ブリンク)を使って援護してくる。
召喚するモンスターは出現するフロアによって異なる。
ちなみに召喚されるモンスターのステータスは、同名の通常モンスターとは若干異なっている。
召喚モンスターの中でもルネンタには気をつけたい。こいつは通常でのエンカウント時と違いレベル3フレアを放ってくる。命中すれば大ダメージ必至で、もしも不運にもパーティー全員のレベルが3の倍数だとそれで全滅してしまう危険性もある。
容姿
緑色のハイネックショート丈タンクトップと、同じく緑色の靴を身につけている。
足元には香炉を置いており、その煙を自身の周囲に漂わせている。
一見すると、モンスターと言うよりもはや水着姿の女性である。
これだけでも十分刺激的な見た目であるが、さらに問題が発生する。
ボトムスである。
ボトムはゲーム画面のドット絵からは正確な判別が難しく、非常に細いビキニボトムを履いているか、もしくは何も穿いていないかのように見えるのである。
この問題は一部の男性プレイヤーを非常に困惑させる事となった。…と思われる。
後に世に公開された野村哲也氏によるコンセプトイラストの中では、ゼファーゾーン/アルキュミアには細いビキニボトムが描かれていた。しかしこの資料も誰しもが自由に見られるものではなく、問題を根本的に解決するには至っていなかった。
そしてこの問題はSFC版発売から21年を経て、遂に決着がつく。
本作はこれまで様々な機種にアーカイブス的に移植されていたが、2013年に「FF for スマートフォンシリーズ」第1弾ソフトとして配信されたiOS版とAndroid版にて、グラフィック全般がリファインされ、モンスターのグラフィックもより高解像度となった。
そこではゼファーゾーンとアルキュミアがトップスと同色の細いビキニボトムを履いていることがはっきりと確認できるのである。
かくして「穿いている」ことが誰の目にも明らかになったのだが、いかんせん問題の解決に至るまでの時間が長過ぎたため、この間に描かれたイラストには「穿いている」ものと「穿いていない」ものが混在する結果となってしまった。
とはいえ実際のところ、イラストを描くうえで「穿かせるか否か」は「正解か不正解か」ではなく、イラストを描く当人が自由に決めて良い事ではある。
複雑な経緯はあれど、ドット絵の僅かな情報を元にしつつも、足りない情報を想像力で補いつつ描かれるファンアートの奥深さを教えてくれる一件となった。…と言えなくもない。
余談
この女性はシリーズの次回作である『ファイナルファンタジー6』に登場するモンスター、チャーミーライドの上に跨っている女性に外見が酷似しているが、関係性は一切不明である。
細かく見れば香炉の代わりにムチを手にしており、靴も穿いていないのだが、それ以外の特徴はほぼ同じである。
外見がほぼ同じため、ここでもまた穿いているor穿いていない問題が発生してしまうのである…
召喚されるモンスター
- ロンカナイト (3F)
- ドルムキマイラ (3F)
- ジグラトギガース (5F、8F)
- ルネンタ (5F、8F)
- アダマンゴーレム (6F、7F)
- バイオソルジャー (6F、7F)
関連イラスト
色違いモンスター
ゼファーゾーンよりも後のエリアで遭遇する。